「霊界物語を読み解くための100のキーワード」
如意宝珠&海洋万里編
╋ 三五の玉(2) ╋
「神界における三種の神宝」とされる
金剛不壊の如意宝珠、紫の玉、黄金の玉の三つの玉は、
無事に錦の宮に納まりました。
しかしそれがどこかに消えて無くなってしまいます。
それには深いわけがありました。
「…三種の神宝は錦の宮に納まり、いよいよ神政成就に着手し給わんとする時、
国治立命と豊国姫命の命により、未だ時機尚早なれば、
三千世界一度に開く梅の花の春を待ちて三箇の神宝を世に現わすべし
とありければ、言依別命はひそかに神命を奉じて、
自転倒島のある地点に深く隠し給いし御神業の由来を
本巻において口述せんとす」(第22巻第1章)
http://reikaimonogatari.net/index.php?obc=rm2201
今引用したところに書いてあったように、
錦の宮の教主・言依別命が、玉を隠してしまったのです。
それを知らずに、玉を管理していた高姫・黒姫は大慌てで
玉の行方を追いかけることになります。
●黄金の玉
黄金の玉は黒姫が、言依別命に命じられて保管していました。
四尾山(世継王山)の麓の松の根本に隠しておいたのですが、
あるとき、玉があるか確認してみたら、無くなっていたのです。
黒姫はショックで、沼に飛び込んで自殺を図りました。
すぐに助けられますが、助けてくれたテーリスタン、カーリンスの二人
(元アルプス教の鷹依姫の部下)が玉を盗んだのでは?と黒姫は疑います。
さらには鷹依姫や、その息子の竜国別(たつくにわけ)をも疑いますが、
もちろん玉を盗んだのは彼らではありません。
濡衣です。(玉を隠したのは言依別です)
黒姫が言依別に報告すると「責任は私が負います」と言依別が言って、
とりあえずその場は収まりましたが、
高姫に報告すると、高姫にその責任を追及され、
玉を見つけてくるよう命じられます。
そこで黒姫、鷹依姫、竜国別、テーリスタン、カーリンスの5人は、
玉の捜索に旅立つのです。
(以上、第22巻第1〜4章)
●如意宝珠、紫の玉
黒姫の罪を責め立てた高姫ですが、
高姫は如意宝珠と紫の玉の2つを保管していました。
それがあるか確認してみると、何とただの石コロとすり替えられていました。
さあ、今度は高姫の番です。人の罪を責める者は自分の罪も責められます。
高姫は玉を失い精神錯乱状態に陥ってしまいました。
そこへ現れた杢助(もくすけ)・お初の親娘の鎮魂によって、
高姫の病状は回復します。(以上、第22巻第5〜8章)
http://reikaimonogatari.net/index.php?obc=rm2205
その後なんだかんだあって、高姫も玉を探しに旅立ちます。(第23巻〜)
玉が無くなったことで怒り狂い、杢助に八つ当たりする高姫に、
お初が次のように言っています。
「…三個の玉は有形です。そのために皆様は
モット立派な無形の玉を一個ずつ頂きましたから、
御安心なさいませ」(第22巻第7章)
有形な玉よりもっと立派な無形な玉をいただいた…とは
いったいどういう意味でしょうか?
玉が無くなったことで、代わりにいったい何をもらったというのでしょうか?
玉が無くなったことで、高姫・黒姫たちは世界中を玉探しの旅に回るのですが、
その旅自体が、知らず知らずのうちに神様(この場合はスサノオ)
からやらされていた御神業(神政成就に必要な神業)であり、
そしてまた彼ら自身の身魂磨きの旅となったのでした。
どういうことなのか、説明がなかなか難しいですが、
類似した話として、一つの実話を紹介します。
10年以上前に「マネーの虎」というテレビ番組がありました。
そこに登場していた南原竜樹氏は、
イギリスの高級車の輸入販売会社の社長であり
年商100億円を売り上げていました。
いけいけの社長さんで、社員に対して
「働いてもらってるのではなく、働かせてやっている」
という気持ちで接していたそうです。そして
「部下を絶対に誉めない」「部下の意見は間違いだと決めつける」
「部下のプライベートの都合を無視して出張命令を出す」など、
まったく嫌な経営者だったようです。
それがある日、イギリスのメーカーが倒産し、その影響で自社も連鎖倒産。
一気に100億円もの負債を負う羽目になりました。
倒産した後、彼を助けてくれた社員は263人中、
たったの4人しかいなかったそうです。
こういう危機の時に、その人の「徳」が出てきます。
徳の高い社長さんなら
「無給でもいいから働かせて下さい。一緒に頑張りましょう」
と言ってくれる社員がたくさんいるのですが、徳の低い嫌われ者の社長は、
金の切れ目が縁の切れ目です。みんなたちまち離れて行きます。
南原氏は社員を全員解雇し、一人ぼっちになり、
ホームレスのような暮らしをしながら、会社の清算をして行きました。。
そして友人の会社の事務所の一角を借りて、
そこから一人で新事業を立ち上げました。
その時に、とても嬉しいことが起きました。
解雇した社員が数人、戻ってきてくれたというのです。
それまでは社員を見下して信用していませんでしたが、
これからは態度を変え、社員を信用しようと決心したそうです。
そして今では会社が大きくなり、再び年商100億円とのこと。
たいしたものですね。
南原氏は「マネーの虎」に出ていた頃は、
傲慢でヘソの曲がった、感じの悪いオッサン、というイメージでしたが、
今はとても優しいオッサンに変わっています。
心境の変化があったことが、顔の表情からよく分かりました。
この話は「しくじり先生」というテレビ番組でやっていました。
それを文章で紹介したページがあるので興味のある方は読んでみて下さい。
http://40exchange.com/nannbaratatuki-5280
南原氏は100億円という有形の玉(宝)を無くしてしまい、
一人ぼっちで再建の旅に出たわけです。
そして、お金では得ることのできない、人と人との信頼という、
無形の玉を手に入れたわけです。
初稚姫が高姫に、
有形な玉よりもっと立派な無形な玉をいただいた…と言ったのは、
こういう意味だったのではないのかと思います。
この同じ章(第22巻第7章)に、熱でうなされた高姫が、
なぜ玉に執着するのか、その理由をうわごとで白状しています。
それは──素盞嗚尊の立派な身魂なことに感心して三五教へ入ったが、
教主の言依別命に愛想が尽きた。それで自分が三つの玉を飲み込んで
再びウラナイ教を立てて、三五教を乗っ取ろうと考えていた──というのです。
権力欲というか、名誉欲というか、我欲ですね。
自分が正しい、自分が偉いという態度は、昔の南原社長と一緒です。(^-^;
この三つの玉の行方ですが、
如意宝珠は初稚姫により、また紫の玉は玉能姫により、神島に埋蔵され、
そして黄金の玉は言依別によって高熊山に埋蔵されました。
(第22巻第18章、第22巻第19章)
http://reikaimonogatari.net/index.php?obc=rm2218
それを知らない高姫・黒姫は玉を探して海外に出かけます。
「霊界物語スーパーメールマガジンから引用」
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