ネタバレ注意!ストーリーや内容を『あらすじ』として説明した後で、『感想』を書いています。
りゅうおうのおしごと! 1巻 / 白鳥 士郎
価格:671円 |
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【評価】
・将棋界でたまに話題に出る作品ですが、いざ読んでみると想像以上に下ネタやギャグが多く、オタクっ気も強い作品でした。
・あいちゃんかわいい。
・将棋やプロ棋士のことがよく分かる作品。作者さんがしっかり取材したんだと思います。
<作品の特徴(5段階評価)>
おすすめ度: ★★★★
読みやすさ: ★★★★★
ラブコメ量: ■■■■■
戦闘・バトルの量:■■■(将棋の対局)
男女比: 男:女女
・ハーレム系・ロリ・将棋・小学生・天才
【感想(ネタバレあり)】
・ヒロインたちの年齢が低い!
――(女性キャラについて)――
小学生の雛鶴あい(ひなつる あい、9歳)、年下の姉弟子の空銀子(そら ぎんこ、14歳)など、年齢の低い女性キャラがやたらと多いです。小学生も多いです。
例外的に師匠の娘さんで妹弟子の清滝桂香さん(きよたき けいか、25歳)だけは年上ですが、主人公が16歳ということもあってか、登場する女性キャラはかなり若いです。
ちなみに桂香さんは年上ですが、主人公・八一(やいち)の『妹弟子(いもうとでし)』です。清滝鋼介(きよたき こうすけ)九段に弟子入りした順番は銀子→八一→桂香さんなので、清滝一門の弟子たちは、八一より年下の銀子が姉弟子、一番年上の桂香さんが妹弟子という複雑な関係になっています。
――(感想)――
作者の白鳥士郎さん自身も7歳年下の女性と結婚していて、どうやら作者さん自身の女性のストライクゾーン(年齢)が低めのようです。
小学生や中学生の女の子が好きな方にはおすすめ!しかしヒロインの年齢が低過ぎるのがイヤという方もいらっしゃると思うので、そういう方には全っったくおすすめできない作品となっています。特にお年を召した女性には嫌われそうです!
(この記事を書いてる私は好きです)
ロリコンに厳しい現代ですが、この「りゅうおうのおしごと!」は小学生の女の子を本気でヒロインとして扱っています。年齢は低くても『女性』です。八一と一緒になりたいと本気で思っています。(犯罪臭がするんですが良いんでしょうか!?)
実際に作中でも警察を呼ばれかけていました。社会的には少しアウトな作品かも?
・「オシッコォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!」
――(あらすじ)――
プロローグでいきなり、「ししょうの玉……すっごく固い……」という小学生の女の子の発言から始まり、エッチな妄想をかきたてるようなオープニングから始まります。
(『玉』というのは将棋の駒の王将のことです)
そして本編が始まったと思ったら主人公の師匠が発狂していて、「オシッコォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!」と叫びながら将棋会館の窓から放尿しようとします……。
――(感想)――
始まり方のインパクトが強かったです!でもギャグテイストが強めの作品だということが、開始数ページでよく分かるので、挨拶代わりとしては良いと思いました。
ギャグ要素は多いですが将棋に関しては至極真面目に書かれていて、勝負師たちの熱い思いが良く描けています。気軽に読める楽しいライトノベルです。
・小学生の女の子がいきなり現れる!
――(あらすじ)――
主人公は中学生の時に将棋のプロ棋士になり、16歳4か月で将棋界の頂点とも言えるタイトル『竜王』を獲得しました!高校には通っていません。
そんな主人公・九頭竜八一竜王(くずりゅう やいち)ですが、竜王のタイトルを獲得してからはなんと公式戦で11連敗。絶不調に陥っていました。
ある日八一がアパートの自室に帰宅すると、かわいらしい小学生の女の子、雛鶴あいちゃんが玄関に座っていました!八一は自室にカギを掛けていないので、勝手に入ってしまったようです。
「おかえりなさいませ! お師匠さまっ!!」
…………は?
雛鶴あい(ひなつる あい)ちゃんは旅館・『ひな鶴』の一人娘。『ひな鶴』は八一の竜王戦・最終局(第七局)の舞台となった旅館です。あいちゃんは竜王戦の対局を直に見て八一に憧れ、弟子入りを申し込んできました!
――(感想)――
小学生らしいあどけなさ満点のあいちゃんがかわいいです。基本的にはいい子なんですが、強情で自分の意志を貫く面もあり、旅館の娘ということで小学生なのに料理は大得意!そして主人公の八一のことが大好き。将棋の才能も飛び抜けていて、記憶力も読みの深さもプロ棋士を脅かす勢いです!
あまりにも都合のいい小学生ヒロインですが、私はこういうチート主人公みたいなのが好きなのでOKです。
主人公が努力して強くなっていくライトノベルが多いですが、この『りゅうおうのおしごと!』は主人公が既に最強の座についています。(11連敗の絶不調ですが)
主人公ではなくて弟子のあいちゃんの成長を描いていく手法が面白いと思いました!
そして女の子の弟子をとることで八一にも責任感が出て調子を取り戻し、お互いがお互いに刺激になっていく関係が良いなと感じました。
あいちゃんは将棋の知識に乏しく、八一がしばしば説明役に回ります。自然な流れで将棋に関する知識が聞けて、興味・好奇心が湧いてきます。
ちなみに、私はこのラノベに影響されて将棋を始めました。現在将棋ウォーズで3級です。振り飛車で2級を取りましたが、今は居飛車党に転向してやり直し中。得意戦法は右四間飛車です!
・八一があいのため、両親に懇願
――(あらすじ)――
石川県の旅館『ひな鶴』から、あいちゃんの両親がやって来ました!両親、特に母親の雛鶴亜希奈(ひなつる あきな)さんは将棋に否定的です。二人はあいちゃんを連れ戻しに来たのでした。
あいちゃんの両親と話し合った結果、母親の亜希奈さんから将棋を続けるための条件を課せられました。しかしあいちゃんはこれを達成することができず、親の元へ帰ることになってしまいます。
しかしそこで八一が頭を下げ、あいを自分の弟子にさせて下さいと両親に頼み込みました。
――(感想)――
あいちゃんは『内弟子(うちでし)』といって、八一の家に一緒に住んで将棋を教わる弟子になりたがっていました。(社会的にやや問題有り!)
相手は小学生とはいえ、八一とあいちゃんは男と女。八一は彼女が自分の部屋に住み着くことに否定的な様子でした。
さらに八一はまだ16歳ですし、弟子を育てる自身も無いようでした。
そんな八一の心を、あいちゃん自身の力で変えたところが素晴らしいと思いました!『将棋が好き』『八一のことが好き』『負けたくない』。あいちゃんのそんな思いが溢れて、周りに伝播していくような終盤に感動しました。
・『現実に負けるな』
この作品の作者さんは、現実ではありえないチート主人公として、九頭竜八一という主人公を設定したようです。
しかし!この『りゅうおうのおしごと!』が刊行された後に八一を越える現実の天才棋士、藤井聡太さんが現れてしまいました!!!
作者の白鳥さんは、実在の人物がラノベの主人公を上回ってしまったことを気にしているようで、藤井聡太さんが新たなタイトルを取る度に自虐のようなツイートをなさっていました……(汗)
私は現実がラノベを越えたとしても全然気にしなくていいと思うので、作者さんはあんまり自分の作品を下げるような発言はしない方が良いと思います。 自信を持って執筆を続けて欲しいです。
でないとこのシリーズが好きな人たちの気持ちが、ちょっと下がってしまいます!
藤井聡太さんが現れたことで将棋の注目度も上がりましたし、このシリーズにもいい影響が出てくれるのではないでしょうか?将棋ブームに乗っかって行きましょう!
(「りゅうおうのおしごと!」1巻の感想・ネタバレあり)
タグ:りゅうおうのおしごと!
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