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2022年11月20日

わかめを消化できる日本人、消化できない外国人 現代1

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現代というシリーズをしたいと思います。今まで私はやや、歴史だとか哲学だとか科学というものが好きなものですから、そっちに偏りすぎていたような気がします。現代というこのシリーズは、現在日本で起こっていることを中心にいろいろ考えてみたいと思います。

物事は今の自分の考えと違うことを聞くことによって、思考力も上がるし現実の認識も上がる。人間はどうしても自分の今頭に入ってるものを中心としてしまいますので、それは将来年を取ると頑固になる原因でもありますし、人間関係がこじれる原因でもあります。

ということで、私の言うことは多少飛んでおりますのでね、お腹立ちのこともあると思いますが、まあ気軽にお茶でも飲みながら、こういう話もあるかというぐらいの感じで聞いていただければと思います。

今日は食品は安全かってことですね。この頃あちこちでそういう話を質問されまして。それもほぼ荒唐無稽なものが多いんですよね。
例えばこの前あるところで幼稚園の園長さんから、この頃多動性の子供が多いということで、それは環境ホルモンじゃないかという人が多いんだけど、本当だろうかという、非常に荒唐無稽な話が突然出てきまして、全然違いますと言ったんです。
子供ってのは非常に僕らにとって大切ですよね。あらゆる意味で大切です。将来の希望であったり、ご両親にとっては自分の子供が自分の人生の夢であるという人もおられますでしょうね。その子供に対してこれほど間違った認識をしてると、やっぱりそれは悪い方に悪い方に行きますね。どうしてかっていうと、基本的な考え方の間違いがあるからなんですね。まずそれをちょっと今日はお話をしたい。

武田先生は食事が安全と思うんですかとか、添加物が安全と思うんですかとかいう、そういう結論だけを激しくお聞きになる方がいるんですけども、私にしてみればむしろ武田先生の考え方はこういう考え方なんですけども、それは正しいんですかと言われた方がいいんですね。

で今日は、食品は安全かという題です。
わかめですね。これは美味しいですよね。日本人はもちろんそのままわかめサラダとか、そういう形で食べても美味しいわけですね。ヨーロッパ人は生野菜の葉っぱというのは比較的大丈夫なんですが、日本人は陸に生えている生野菜というのはあまり消化というか毒性というか、そういうのにちょっと問題があるんですね。ですから日本食の場合は例えばほうれん草ですとお浸しにして少し絞って食べるという傾向がありますし、白菜ですと漬物にして、これも絞るかちょっと簡単に洗うかして食べるっていうことになって、植物の葉っぱはあまり生で食べる、しかも油をかけて食べるなんていうのは日本食にはないんですね。
その代わり日本人は、このわかめの生を味噌汁に入れたりもしますね。そして食べますので非常に快調なんですが、これはなぜかと言いますと、わかめ自身に消化酵素があるかどうかはまだはっきりしておりません。主には日本人の腸の中にいる腸内細菌が生のわかめを分解していると言われておりますし、またもちろん健康的に言えば、これはまだはっきりはしておりませんが、割合とと問題になるような脂肪分を吸収してくれるというようなことも栄養学の方では見つかっております。

ただここで私の食品の安全に対する考え方の基本を言いますと、民族によって大きく違うってことなんですよ。
要するに極端に言えば、世界で生のわかめを食べられる民族は日本人だけと言っても、それほど間違いじゃありません。ただ日本人も、いろんなところの人と遺伝子が共通の部分もありますので、世界を見れば、日本の近隣諸国とかそういうところに日本人だか何人だか分からないぐらいちょうど中間的な人というのが遺伝的に多いわけですからね。だからまあ揚げ足を取ろうと思えば、議論っていうのは理解とか科学の上げ足を取ろうという人間的なことが入ったら混乱してですね、ただでも難しい科学がもっと難しくなるもんですからね、それはできるだけ控えてもらいたいんですが、日本人以外も少数はおられるのですけども、実にこの200カ国もある世界の中で、わかめが消化できるのが日本人だけと聞いて、信じられる人いますかね。多くの人は信じられないと思うんですよ。だけどこれが事実なんです。

ごぼうはある程度皆さんご存知でしょうね。ごぼうを食べるのは日本人だけと。これは有名な話がありまして、この前の戦争の時に外国人が捕虜になって日本に連れてこられます。で捕虜収容所の監視は、ご馳走を出すために、ある時にごぼうをヨーロッパの捕虜に食べさせました。そしたら戦争が終わった後、裁判があった時にですね、その監視は食品じゃないものを捕虜に食べさせたってことで、捕虜虐待の罪で有罪になりました。だけども日本人としてみればですね、ごぼうっていうのはきんぴらごぼうにしても何にしてもそれほど安いものではないわけですね。採って加工して煮て食べるまでにはずいぶんの工程が要りますからね。ですからご馳走の一つではあるわけです。健康にもいいわけですね。しかしごぼうは食品じゃないから、そんなものを食べさせる監視は捕虜虐待として罰するよっていうヨーロッパ人の考えも分かるわけです。

ここに、今、食品が危険だと思って怯えてる人が多い、特に女の人多いんですけども、その基本的な原因があるわけです。つまりまず第一に、我々がこの食品が安全かというもので考えなきゃいけない一つは、民族によって違うと言ってもいいと、まあ一応そう最初理解してください。人によって違うと言った方が本当はいいんですが、民族によって違う。

日本人にもわかめの消化の悪い人っているんですよ。そういう人もいます。わかめが便通にいいなんていうのは、それの1つの証拠なんですけども。ですからワカメが消化できる、もしくはごぼうを食べることができるというのはあくまでも日本人の平均的な状態を示した場合なんですね。これはおいおいどういうものがどの程度ダメかということについても、このシリーズでお話していきますが、今日はとりあえずわかめとかごぼうは日本人しか食べられないんだと、はっきりとそのように頭に入れてもらってですね、健康にいい食事とか体に悪い食事というのはまず第一に民族によって違う。何人というので違うということを、はっきりと分からなきゃいけません。今日はわかめとごぼうだけに話を限定しますけど、他にお酒もですね、日本は世界で一番お酒の飲めない民族であります。お酒の飲めない民族と言ってもですね、生まれつきお酒が飲める人が56%もいるんですね。ただヨーロッパは0%です。ですからヨーロッパでお酒を無理強いしてもある程度は問題がないんですけども、日本でお酒を無理強いすると、44%の人がアルコールで倒れるということになるわけですね。ですからひどい時は、殺人事件になっちゃうわけですよ。お酒を無理やり飲ませて死んじゃったなんていう場合もあるんですからね。ですからこれはどうしてこうなってるのかということも後にお話をいたしますが、いずれにしても今日はとにかく一つだけ、食品が安全かどうかというのは、万国共通じゃないってことなんですよ。全く万国共通じゃありません。これは食品といってもお塩なんかもそうなんですね。食塩を摂ると血圧が上がるという民族もいると。だけど日本人はお塩を食べて血圧が上がらない人が大半であると。じゃあお塩を食べて血圧が上がると言ってる人はどういう人かっていうと、日本人を考えてないで、ある外国の特定の民族を調べて、そういう傾向だからそれを日本人に言ってるっていうことなんですね。これはテレコって昔良く言っていたんです。そんなテレコなこと言ったってダメじゃないか。例えばわかめは食べることができる。日本人は。確かに美味しい。味噌汁に入れたりなんかすごく美味しい。海苔、生の海苔ですね、江戸紫。美味しいと。でこれを外国人に勧めたら、外国人は下痢すると。こういうふうになわけですね。もっと有害なことが起こるわけですよ。それはもうアルコール中毒で死んでしまうのもそうですね。

繰り返しここで、今日は最初なもんですから、重要なもんですからね。少ししつこく言っておりますが、この食品が体にいいとか体に悪いということを日本人以外で言ってるものは全部排除しなければいけません。例えばなんとかが体に悪い。なぜならばアメリカでこういう研究がある、なんていうのはですね、全部不適切ですから。ですからこれを全部頭から除いて、本当に我々は日本人の健康、子供の健康を守らなきゃいけないわけですからね。建前で生活をしていくわけじゃないんで、そこのところ今日は特に強調したいと思います。

武田邦彦 ヒバリクラブ
現代(1)食品は安全か? 1.外国の話はダメ 2022.11.11
https://youtu.be/zSvsM7PpV9Q
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