2022年10月31日
Q.資源はなくなる? A.なくならない マスコミのウソにだまされないで
この前、ニュースが出てまして。ピカソ(注、正しくはゴッホのひまわり)の絵にトマトジュースをかけた。何のためにかけたのかって言ったら、こんなに環境が悪くて、もう人類が滅亡するというのに、なんで絵なんか見てるのかっていうような話だったんです。
こんなところ、マスコミは本当に悪ですね。ここまで来るともう悪ということしかありません。何回もこのヒバリクラブでは断片的にはやってるんですけども、環境が悪くなっていると思ってる人が多いんですよ。なんで環境が悪くなってると思ってるのか。これ不思議でね。よく学生と話をしてた頃、学生が、環境が悪くなってるって言うから、僕が、どこが悪くなってんの?空は煙ってる?水は美味しくない?海水面が温暖化で上がるって言ってたけども、高くなってる?って言うと、いや全然ありません、って言うんですよ。じゃあなんで君は環境が悪くなってるって言ってるの?って言ったら、テレビが言ってるんですよね。
私もあんまり威張れないんですよ。1972年ですからちょうど50年前ですかね。ちょうど大学出た途端ぐらいにNHKに騙されましてね。あと石油が30年で無くなるって言うんですよ。私その頃NHKってね、正しいこと言うと思ってたんですよ。浅はかだったですね。これで本当に30年で石油がなくなると思ったんですね。母親はですね、トイレットペーパー買い漁ってたし。
そういえば昨日かなんか、誰かと話してたら、どこぞの人がトイレットペーパーを2年分買いためてあるとかいう話を聞きましてね、また似たようなことをやってんだなと思いましたよ。
私はね、ウソを言うのが嫌いなんですよ。NHK、あの時なんでウソついたか。国際石油資本が石油の値段を上げたくてやってたってことは、僕が調べた範囲では、NHKは分かってたんですよ。だけど石油が無くなるって言った方が視聴率が上がるじゃないですか。お金を取りたいからウソをつくっていう、そういう人たちが多いんですよね。台風報道もそうですよ。この前沖縄にいたら、テレビではものすごい暴風雨の写真が出て、その時私那覇空港にいたんですけど、晴天ですよ。だからここまでウソが来るとね、我々は何のために報道を見るんだってことになりますけどね。
今日は第1回で、環境幻想の1です。資源枯渇。石油、石炭、天然ガスが無くなると、今でも思ってる人がいるんです。なんで原子力をやらなきゃいけないと思ってるんですかって聞いたら、石油、石炭、天然ガスが枯渇するから。もう一つは、CO2 が出るからとかいうこと言うんですけど、昔は枯渇するからって言ってたんですよ。枯渇しません。
今のところ普通に考えたら、あと4,000年ですね。だけど、だいたい石油を使い始めたのは120年前、石炭を使い始めたのは200年前ぐらいなんですよ。ですからね、人間の使うエネルギーなんて、どんどん変わってきますからね。他にもいっぱいエネルギー源がありますから、何も心配することはありません。まずそれが1つですね。それはどうしてかと言うと、地表にある石油はすぐ無くなるって事なんです。地表にある石油だけ。石油の本体は地下3,000mぐらいにあるんですから。それが枯渇するのがどのくらいかって言わなきゃいけないのに、それをウソついたんですね。この問題はないんです。
鉄鉱石もなくなるとか言ってる人がいたんですね。だからこれはね、まあ両面があるんですが。無くなりはしませんよ。資源の量が多いってことは一つあるんですね。鉄鉱石の資源っていうのは、かつて海に。海って昔ものすごい濁ってたんですよ。昔って、30億年前とかそんな時です。濁ってたんですが、それが生物が発生して酸素を吐き出したので、それで鉄鉱石が酸化されて沈着したんですね。縞状鉄鉱床(しまじょうてっこうしょう)、これがもう山ほどあるんですよ。私が計算したら7,000年ですけど、いろんな人が計算してますが、まぁだいたい1万年レベルですね。だからこれも心配ありません。それから銅鉱石みたいにですね、なんか急激に減りそうだなと思ってたやつも、携帯電話ができて電線がいらなくなりましたから、大幅に減りましたね。それから電力線なんかも、今後マイクロウェーブ送電とかいろんなことが起こりますから、これもあんまり心配ありません。
金属資源で一番傑作なのは、レアアースというのがあるんですね。これは金属じゃないんですね。アースって言いますから。レアメタルっていう方は、ちょっと金属性があるんですけど。レアアースがなくなるって、そういうのを言い立てる専門家がいるんですよ。テレビに出たいからか、どうか知りませんけどね。これはアースっていうのはですね、土ってことなんですよ。ですからね、土がなくなるってことないんです。土の類の物っていうのはですね、レアアースなんかそうですし、それからアルミなんかもそうなんですね。こういったものはですね、軽いから地表に浮いてるんですね。地下に潜ってるやつはちょっと取りにくいってことがあるんですけど、地表に浮いてるやつは無くなることないですよ。だから軽いものは無くならないと思っていただいていい。レアアースは金属の鉱山を掘るんじゃなくて、河川のところに転がってるっていうそんな感じなんですね。これは間違えないでもらいたいと思います。これなくなりません。
それから次に石灰石とか砂とか水。日本は資源がないと言いますが、別に資源がないんじゃないんですよ。資源とその土地柄によってですね、石油が取れるところもあれば鉄鉱石が取れるところもある。日本はやっぱり水生ですからね、まあ水の中からできてきたような島なので、石灰石とか、石灰石って生物資源なんか多いんですけどね。由来っていうか。砂はもちろんありますね、水もありますね。ですから日本は他の国が困ってるもの、他の国が石灰石がないとかですね、砂がないからコンクリートでビル作る時に困るとか、水に不足してカラカラなところで生活するってことは、日本ではないんですね。だから資源っていうものは、全部が揃ってるということはないんです。やっぱりその島とかその大陸ですね、いつ頃できたかとか、どういう風にこう、岩とかするのは移動してきたかというので変わりますんでね。日本では2億トンぐらいの石灰石を掘ってます、1年で。
砂も、今、堤防なんか作って川の砂、川砂を利用しにくくしてるんですが、砂が必要だったら利根川とか木曽川とか、もう山みたいに砂を運んできますから。例えばあの広い関東平野、名古屋の濃尾平野、もちろん大阪もそうですし、そういう平野はほとんど沖積層ですよ。沖積台地っていうのは結局川が運んできた砂でできてるわけですから、それも心配ありません。
ちょっと問題なのはリン鉱石とかリチウムとか、こういったちょっと特殊なもんです。リン鉱石は例えば農業の肥料に使うわけです。リンっていうのは肥料に使うんですね。これはまあ産地がアメリカとかチリ。一番チリが多いですね。鳥のフンの中に、かなりリン鉱石ができるもんですから。ですからそういうものは、今後少し困ることになる可能性があります。
それから最近電池で使ってるリチウムですね。現在は南アメリカの山脈の中の湖なんかから取ってます。アメリカはこういうものに対して、自国のリン鉱石、自国のリチウムを非常に大切にしてますね。あまり今使ってません。民主主義というの、国民が正しい知識を持たないと、うまくはできないんですよ。だから日本みたいに石油とか石炭、天然ガスなんかが全然日本で取れる必要ないのに、なんか日本人のどこに、新潟に何があるとかね、言ってるのはちょっと検討違いなんですね。ですから資源がなくなるとか、無くならないということを論じるためには、しっかりとした資源の知識がいるか、ですよ。それは国民全部、色んな人はいろんなことで忙しいんで、我々資源に関係する人がウソをつかないっていうことですね。NHKもウソをついちゃダメですよ。朝日新聞もウソつかないようにしてくださいね。皆さんはちゃんと給料も高いんだから、そんなにウソついて人生を送ったら、あまりいいことないですからね。
それから食料。この頃急に食料というものも問題になりました。食料も資源の一つですね。土地ですね。これは国連食糧計画が出してるように、現在の世界の食料をちゃんと動かしたら、動かすというのは、畑があれば畑を使い、その畑に適切に石油とかそういうエネルギー源を投入する。この2つがすごく重要なんですけど、そうすればだいたい280億人の食料を賄える。ただ食料が不安なのは、要するに政治的に悪い奴がいっぱいいて、食料を出さないとか、それからひどいのがトウモロコシをガソリン燃料にするとか。こんなことしたらもう無茶苦茶ですね。トウモロコシは人の食べるものですから、これは昔から、人間がやっちゃいけない行為の一つです。人間がやってはいけない行為っていうのは、主にどういうのがあるかって言ったら、村で金持ちがパンを買い占めて、寒いからといって暖炉に薪の代わりにパンをくべて、それでその豪邸の周りには貧民が飢えて死んでると、こういう状態はいけないんですよ。だけど今、まさにそうなってるんですよ。バイオ燃料なんてのね、推奨してる。これは心のない人っていうべきなんでしょうね。だって今、7億8,000万人ぐらいの人が地球で飢えてるんですよ。バイオ燃料、つまり食料になるものを自動車の燃料に使って、人間は餓死したらいいんじゃないか、なんて言ってる人もいるんでね。これはやっぱり問題ですね。全然問題ない石油、石炭、天然ガスと鉄鉱石、金属資源といったもの。それから日本では石灰石とか砂とかに水とか、そういったものはもう考えなくていい。資源はある。それからもう一つはやっぱりリン鉱石とかリチウムみたいな問題とかですね。それから食料みたいな、やっぱりその人の考え方、人間に対する愛情があるかどうかっていう問題。これと分けて考える必要もあるということ。押しなべてですね、資源というのは全く安全だから、なんにも考えなくていいということをお話ししたいと思います。
武田邦彦 ヒバリクラブ 2022.10.28
環境幻想(1)資源枯渇【武田邦彦の科学教室38】
https://youtu.be/tOdanSkDu7s
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