2022年10月18日
目で見たものが真実とは限らないんです。
私が学生を指導していて。学生が実験データ持ってきますとね、僕は、「これちょっと、この実験データおかしいね」なんて言うとね、「先生、傲慢じゃないですか。これは実験データなんですよ。実験データでこういう結果が出てるのに、間違いじゃないですかって、何ですか」なんていう場合があるんですよ。
実は、人間というものは、目で見たものを信用する傾向があるんですよね。目で見ると、それは本当だと思っちゃうんですよ。だから「先生、これ実験して目で見たんですよ、目で見たものが違うなんていうことがあるんですか」という時に私が言うことがあるんですね。「目で見たことは、実際本当じゃないんだよ。」
で、2つ例を挙げるんですが、一つ目がですね、
「君、朝、太陽ってのは東から出て来るだろう」って言うと、
「出てくる。」
そのまま昼頃になると、太陽は空の真ん中ぐらいにある。太陽は動いてるだろう。どう見たって太陽は動いてる。何回見たって、毎日毎日太陽は東から昇って西に進んでるから動いてるじゃないかと。だから昔の人は天動説、つまり地球がじっとしてて太陽が動いてると思った。ガリレオが出てくるまで、皆そう思ったんだ。それはそうだよねと。だって今君が言うように、目で見たものが本当だっていうなら、今でもあなた、太陽は地球の周りを回ってるって言ったら?と言うんですよ。そうするとね、素直な学生はそこで、あ、そうだな。確かに目で見たものは、事実じゃないかもしれないな、と思うんだけど、ひねくれた学生で、頭のいい学生はね、いやそれはね先生、相対運動の関係であって、地球から見れば太陽が回ってるし、太陽から見れば地球は回ってるんですとかって、ひねくれた答えをする人がいるんです。そうした時は、まあまあその学生もそのうちに分かるから、反応しないで、じゃあもう一つちょっと考えてみようか、こういうわけですね。
「太陽はいつも東から出て、西に沈むよね。西に沈んだわけだから、太陽はどこにいるの? 西にいるよね。だって西に沈んだんだから。」こう言うわけですよ。
「そうですね、西に沈みましたから、西にいますね。」
そしたら次の日は、太陽は西から出るんじゃないの?だってね、社長が、今日は東京から新幹線で鹿児島に行きましたと。明日は社長はどこから来るんですか? 東京から鹿児島に行ったら、次の日は鹿児島から東京に帰って来られるに決まってるじゃないかと、こう言うでしょ。
昔の人もそう考えた。太陽が東から出て、西に進んで、西にいる。だから明日は西から出るだろうと、こう思うのが普通じゃないですか。で、昔、屁理屈をこねる人がいて、太陽は夜中の間に、北の方をコソコソと行ったっていうから、あんなに明るいからね、夜、北の方を太陽がコソコソと行ったら、分かるはずだということになって、結局昔、太陽は、夜はどこにいるのっていう時に、困っちゃったわけですよ。それでそれを探検しに行ったっていう落語の話もあるんですね。
あるアホが、太陽を追っかけて、西のどこにいるか突き止めるよって言って、走って行ったら疲れて、その土地でバタッと倒れてグーグー眠っちゃったと。西に向かって倒れて寝てたわけですよ。朝起きたらなんと太陽は足の方から、つまり東から出てるじゃないですか。あ、俺太陽を追い越しちゃったって話がね、落語にはあるんですよ。
で、地球上の民族がみんな考えたんですよ。なぜ考えたか。それまでね、地球が平だと思ってたんですよ。丸じゃなくて。これ日本人はね、聞くと、昔の人はアホだなぁと思うかもしれないけど、もちろん平以外に考えられないですよね。万有引力が見つかる前は、もし地球が丸かったら、下にいる人落ちちゃうでしょ。これは万有引力があるからこうくっついているだけでね、糊みたいにくっついているわけで、磁石かな、だから上にいる人はいいけど、下にいる人は下に落ちちゃうでしょ。地球の図っていうのはね、絵とか描いてあると、だいたいみんな、上に人間がいますよ。地球は円かったらどうすんのってことになる。
一部民族に、実は丸いという地球を想定した民族もいるんだけど定着しなかったんです。
そうして正解を見つけたんですよ。人類共通の正解があったんです。地球は平らである。太陽は東から出て西に沈む。次の日に不思議なことに太陽は西のどっかから東に回って、これで東から出てきた。どこのルートを通ったんだろうかって散々考えたあげく、どうだったか。
地球が平でしょ。東から出た太陽が西に沈むでしょう。次の日になぜ東から出てくるのか。どうしても、どこを回ったとは思えないんですよ。いろいろ説が出るが、全部否定されていくんです。ついに最後に得られた結論は、東から出た太陽は、その日西に沈んで、西の土に還る。太陽は毎日土になる。そして次の日の朝、東の土から新しく太陽が出来て、そして登っていくんだ。だから毎日我々が見てる太陽は、同じ太陽に見えるけれども、毎朝誕生した太陽が回って、西の土に還り、また東の土が太陽になったら、またそれが昇っていく。毎日太陽は新しくできるんだ。これでね、世界の8割位の国が、ああそうだったのか、確かにそれだったら地球が平らであるって事、それから太陽が西に沈むのに東から出てくるっていう全部の理由がねぇ、合理的に説明できるから、みんながそう思っちゃったんですよね。
それが破られるのが大体、ガリレオの少し前ですから、まあ1300年とか1400年くらいにいろんな国で、もしかしたら地球は丸いんじゃないのとかね、そういう説が出てきた。
これは何を言ってるか。ここから大切なんですよ。人間は間違った考えでものを考えると、間違ったことが正しく見える。2回間違う。マイナス×マイナスはプラスだっていうのと一緒で、つまり地球が平らだっていうのが間違ってたんですよ。ところが地球は平らだという間違った概念で太陽のことを考えると、太陽は今度新しく土からできるという間違った結論を出せるから、ダブル間違いをするんですよ。これはもう日常的に、すごく多いんですね。ある人が間違った概念、考え方でいるとか、事実を違って考えるっていくらでもあるんですよ。それは事実を必ず正しく理解しているって事は少ないですからね。ですから結局は、間違ったことを考えると、間違っていることが正解に見えるっていうね。これがトリックなんです。
今日は、ちょっと難しいことをお話ししました。紫式部よりも難しいんですが、まず紫式部の話は自分の頭の中に入ってないものは、間違って正しいと思う、ということですね。飛行機は天狗さんだと思う。もう一つは、目で見たことは正しくはない。それは自分の目で見ると、そう見えるっていうだけ。3番目が、我々は間違って考えてるってことが多いわけですよ。間違えて考えると、間違いを正解だと思う。こういう大きな欠陥があります。これだけ多くの欠陥を持っててね、夫婦喧嘩が起こらないとか職場関係はうまくなんてあり得ないですよですよ。ひとりひとりが違うんだから。そこをね思っていますと、非常に毎日は快適に、笑いながら過ごせると思います。
武田邦彦 ヒバリクラブ
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「太陽はいつも東から出て、西に沈むよね。西に沈んだわけだから、太陽はどこにいるの? 西にいるよね。だって西に沈んだんだから。」こう言うわけですよ。
「そうですね、西に沈みましたから、西にいますね。」
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