2023年05月17日
原発のリアル
なぜ、原発をやりたいのか?
1.石油を使ってはいけないと錯覚している
2.ウランは資源があると思っている
3.今ある設備がもったいない
4.原発はCO2を出さないと思っている
5.原発は将来性があると思っている
6.反対派が憎らしい
1.石油を使ってはいけないと錯覚している
2.ウランは資源があると思っている
3.今ある設備がもったいない
4.原発はCO2を出さないと思っている
5.原発は将来性があると思っている
6.反対派が憎らしい
資源的に原子力をやらなきゃいけないじゃないかと思ってる人が結構いるんですよね。
なぜ日本人は原発をやりたがるのかって言いますとね、石油を使ってはいけないと錯覚しているっていう人が結構います。それから、ウランというものが、資源があると思ってる人もいます。それから今はもうすでに設備があるから、それを使わないともったいないなと思ってる人もいます。原発はCO2を出さないと錯覚してる人もいますね。これは温暖化なんか恐れてる人ですね。それから、原発は将来性があると思ってるっていう人もいます。結構多いのが、反対派が憎らしいっていう人、結構多いんですよ。まあ右寄りの人とか、自民党の人はね、もうとにかく今まで社会党やらリベラルやらに痛めつけられましたからね。僕はこういう考えはないんですよ。人は憎らしくならない。人は人の意見があるからいいじゃないかと。反対派に負けるというようなことがあって、僕言われたことあるんですよ。福島原発の後ね、これはもう原発やめたほうがいいんじゃないかって言ったら、「武田先生そんなこと言っていいんですか? 反対派の連中、得意になっちゃいますよ」ってなこと言われたことあるんで、まあ反対派がね、得意になるかどうかなんてことは僕は関係ないですよ。
僕はやっぱり日本人に良いエネルギー源、電気の技術が必要だと思ってるだけで、反対派とかそんなのがね、得意になって、「ほら見ろ、間違ってるじゃないか」なんて言われたってね、それもう、しょうがないです。
私も実は学生時代しばらく経った時に、NHKにだまされて、石油がないなんて言うもんですから、NHKがまさかウソつくと思ってなかったもんですからね。原子力行っちゃったわけですから、その意味ではいろいろ思いはありますよ。だけどそんなね、今から50年も前の思いを言ったってしょうがないんで、私はもう前向きに生きたいと思ってます。
で、この6つはいずれも間違っておりますので、一応これ、私が間違ってるって、意見じゃないんです、これ。意見と事実とは違いますからね。で、事実を争う時は事実を争わなきゃいけないんです。事実として、本当かどうかってこと争わなきゃね。意見はいくら争っても、けりがつかないことがあります。それはその人の考え方ですからね。
1.石油を使ってはいけないと錯覚している
まず石油を使ってはいけないと錯覚している。これは間違いですね。石油はほぼどんなに短くてもあと4,000年あります。ですから石油がなくなるって事はまずないんですね。これは今世界で石油がなくなると思ってるのは日本人だけです。NHKがあるからね。だけど他の国はNHKないもんですから、石油はなくなるとは思ってません。
それから、石油を使うと温暖化する。これはね、まあそういう風に思ってる人いますから。事実としてはいます、石油がなくならないから温暖化するんであって、石油がなくなるんだったら温暖化しません。ですから日本人で石油はなくなるし温暖化すると思ってる人がいますから、それはちょっと訂正してどっちかにしてくださいね。僕は温暖化は怖くないと思ってるし、石油はいくらでもあるから、まあ石油を使っていいというのは正しいと思います。
2.ウランは資源があると思っている
それから2番目はですね、ウランが資源としてはいっぱいあると思ってる人がいるんですが、今のところの学問ではね、これはまあ資源またいろいろ探せば出てくるってことがあるんでね、難しいんですけども、一応石油4,000年ですね。それからウランはまあせいぜい500年、まあ普通に統計なんか出てるの80年ですけどね。それはちょっと少ないかなと思います。ですからウランの方が石油よりか少ないということですね。これまず頭に入れてください。
3.今ある設備がもったいない
それから、今ある設備がもったいないとありますが、今の設備はだいたい日本の設備はもう5兆円ぐらい、5兆円も今ないかもしれませんね。だんだん古くなってきてますからね。でまあ、エネルギーっていうのは非常にこう施設が大きいんで、5兆円って大きいじゃないかと思う人いると思いますが、まあ日本のGDPが500兆円ですからね。それから温暖化対策で毎年30兆を使うとか言ってますからね。そういう意味では、原発の施設は危険だったらもう捨ててしまった方がいい。たった5兆円ですからね。で、動かしてる原発と止めてる原発ですと、止めてる原発の方が、はるかに安全です。それはもう全然安全ですので、まあ原発の中にある核廃棄物なんかが今んとこ処理できませんので、この状態で原発を封止して、100年ぐらい置いとくと、まあいう必要があるんじゃないかと思いますね。この3番ですね、動かしたらもっと危険ですので。方法はないんですね。
4.原発はCO2を出さないと思っている
それから原発はCO2を出さないと錯覚している。これは錯覚してるっていうか、日本政府が錯覚させるように計算してるって言った方が正しいんですけど、原発はもちろん鉄鋼ね、鉄をものすごく使います。それからコンクリートを使います。鉄を使う時は、コークスを使って鉄にくっついている酸素を除くんですね。それに炭素を使いますから、CO2が膨大に出ます。鉄を作る時にはCO2は膨大に出ますね。
それからコンクリートは、これやっぱり同じで、カルシウムから酸素を取るときに、これはやっぱり石炭を山ほど使いますので、両方ともものすごい鉄と石炭を使いますんでね。猛烈に原発はCO2を使います。
それを日本政府は、今原発をやりたいもんですから、絶対出さないように計算しております。これは統計上ですね、原発だけはですよ、他のはちゃんと計算してるんですけど、原発だけはCO2が出ないように見せるために、原発に使う鉄で出てくるCO2は、鉄鋼会社の方に今つけてます。
それから原発で使うコンクリートの方は、コンクリート会社につけてます。産業統計上ですね。それによって原発ではCO2を出さないと主張しておりますが、そんなことを言うんだったら、電気自動車とかガソリン自動車とか、全部計算変えなきゃいけませんね。
どんなものでもCO2は、その場でどのくらい出るかっていうんじゃなくて、そのものは走らせたら出るか出ないかであって、昔よくテレビをつけっぱな人とCO2が出るとかね、石油を使うとか言ってましたよ。テレビからCO2もなにも出ません。それは当たり前のことで、テレビをつけると発電所からCO2が出るわけですね。そこまで普通さかのぼるんですよ。
要するに人間が何かをする時に、それをするのに当たって、どのくらい使うかっていうことを計算する。それは食料であっても何でもね、医療費でも何でもそうですよ。ところが原発のCO2だけは、とにかくだますと。国民をだますと。とにかく原発ね、ウソがあるってのが一番いけないでしょうね。まあそれが一番多分もう一番の根元だと思いますが、原発はCO2を出さないと錯覚してる。これはウソですね。これはもう明らかに作為的なウソですから、まあ政府がごまかしてるんで、早くそれをね、政府が直さんといかんですよ。こういうことをやってたらダメですね、
5.原発は将来性があると思っている
それから、原発は将来性があると思っている。例えば高速増殖炉とかね。例えばウランに資源があると思ってる。いやこれはウラン235は、あとまあ80年か500年ぐらいだけど、ウラン238を235に転換するような高速増殖とかですね、それから重水を使うような、今のは核分裂型の原発ですが、核融合型の原発はどうか。こういうのがありますんでね、将来性があると思ってますが、現在のところは石油、石炭を使う火力発電所の方がずっと将来性があります。資源があるという事と、技術が安全であるという事の2つですね。
6.反対派が憎らしい
反対派が憎らしいっていうのがあるんですが、まあまあ私はですね、まあ僕は間違って原子力やっちゃったんですよね。私はまあ原子力やらないで他の研究してたらもっと人類のために、日本のためになったかなと思って反省しきりなんですが、それはまあ過去のことで、私個人のことですからやむを得ませんね。
ただ私は別に、原子力は非常に優れた技術だと思ってるし、それから自分がやってたもんですから、やっぱり愛着はあるんですよ。私にも愛着あるんです。原子力学会から賞ももらってますしね。それからフランス人とも随分親しくなったし、いろんな思い出があるんで、まあ今私がこういう発言してることを聞いてね、昔僕と一緒に汗水垂らして原子力の仕事をした人はどう思ってますかね。武田はひでえなあと。コロッと考え方変えちゃったじゃないか。こう言われるかもしれません。だけど私が最後にまあ責任者としてですね、技術の責任者として研究をやめてですね、全員を解散してしまいましたが、その時の私はもうずいぶん考えて考えて、やっぱり将来有望ではない。日本のためにならない、そういうものをね、ただ今までやってたからとかごまかせるからとか、金があるからとか、自分の人生で20年も使っちゃったからと、そういう理由ではダメだと思ったんですね。
私はやっぱり技術者っていうのはまあ、自分が間違って原子力をやったってこともあるでしょうけども、やはりダメなものはダメだということで、それは自分一人で済むことですからね。
もしそれを引きずったら。ずいぶん言われたんですよ。解散する時はね、私もね、「武田君なんだ」と。「今まであんなに一所懸命やったのに」こう言われたけども、一所懸命やってもですね、やっぱり間違ったと思ったら、人間はそこでまあ自分のやったことを捨てるということが、僕は人生にとって大切だと思いますね。私がもし兵隊で、戦場に出たらね、日本のために向こうから撃ってくる鉄砲に1個当たったらもう死んでしまうわけですから、人生っていうのはそういうもんですからね。私が現在一所懸命やることが大切なんであって、過去にやったことを守ろうとかね、そういう風に思うのはいけないと思います。
この1番から6番が間違ってるって事は、原子力関係の技術者はみんな知ってることです。と思いますね。絶対知ってます。意見が違うっていうのは、1番は技術と関係ないから。まあ原子力技術者が違う意見があるかもしれませんが、2もあれですね、3も同じ意見でしょ。4もそうです。5もそうですね。6は感情的なもんですから。私は技術者としてね、やっぱりお金とかいきさつとかを捨てて、やっぱり日本国民のために口を開いてほしいと、こう思っております。
武田邦彦 ヒバリクラブ
原発熟考(3)原発のホント「資源編」 令和5年3月23日
https://youtu.be/UuUqvSo0Vew
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