2023年05月11日
中国とブラジルが中国元で決済したことを、日本は深刻に考えるべき
今日はですね、日本の崩壊をなんとかして止めたいと。日本の崩壊を止めるには、日本がどのようにして崩壊しつつあるかということをはっきりさせなきゃいけませんので、その整理をまだしているところですね。
突然ですね、こういうんで崩壊するっていうな記事も結構あるんですけども、私はやっぱり基礎的なことがだいたい合意された後ですね、崩壊なんて難しいことを議論するにはですね、コンセンサスを取ってからじゃなくちゃいけないと思うので、現在これ3回目なんですが、崩壊の原因となる現状分析をしております。
3回目は国際取引の通貨のことですね。この前中国とブラジルの間でですね、貿易取引の決済がドルではなくて、どうも中国元で行われたようです。これはもう非常に大きなことで、これで取り上げた現在進んでいるイランとサウジの国交回復とか、トランプ大統領の起訴なんかと同じようにですね、非常に大きく日本の近未来を規定するものでありますので、3番目に取り上げました。もちろん皆さんご存知の通り現在の国際的な貿易の決済っていうのはドルで行われております。これは昔だったらポンド、今だったらドルという風に、だいたい世界はですね、基軸通貨というのが決まっておりまして、基軸通貨を使って決済するということですね。
基軸通貨と基軸通貨でないものとは、もう決定的に違いまして、単にみんながドルを大切にしてるとか、そういうことじゃなくてですね。まあ今のアメリカの赤字を見れば分かるんですけども、基軸通貨の国は、基軸通貨をいくら出してもびくともしないんですね。ところが基軸通貨じゃないところは、基軸通貨との関係で価値が決まる。こういう風に、簡単にはそういうことですね。もう少し難しく説明することもできますが、こういうふうに理解したらいいと思います。
従ってアメリカだけは、今ものすごく赤字を出して、国債をもう何十兆ドル出して、それでまあ平気でいられるというのは、これはアメリカが基軸通貨だからなんですね。ところが基軸通貨、今ドルがほとんどでだいたい70から80%ぐらいドルでしょうかね。20%ぐらいがおおよそ欧州の通貨ですね、ユーロ。それからその他の国がちょこちょこちょこっと国際通貨として、決済として使われているというのが現状なんですが、中国とブラジルの間の決済が中国元で行われる、これはもう非常に大きなことですね。
それから多分今はロシアはですね、アメリカがウクライナ戦争の関係で、ドル決済を中止しておりますのでね。従ってインドとロシアの間のエネルギーは、ウクライナ戦争の前に対して22倍に増えてると言われておりますが、この決裁はおそらくインドの通貨のルピーかロシアのルーブルか、そういうもので行われてると思うんですね。したがってここも、ほころびております。
つまりアメリカがですね、バイデン大統領っていうのが能力ないからでもありますけれども、国際的な影響力を及ぼそうと思って過度な介入をしてるっていう感じなんですね。ウクライナとロシアの戦争に対して、反対賛成という意思を表示するのは、まあ自由ですね。国家主権ですから。しかし国際通貨のドルっていうのは、アメリカの一存では本来は決められないわけですよね。世界中の貿易にドルを使ってるわけですから。だからほどほどにしなきゃいけないわけですね。少し制限をするとか、そういうことはいいかもしれませんが、全面的にドルを決済として使えなくしますと、簡単にはその国の貿易はできないってことになりますからね。それはいくらなんでも国家主権を壊すものであって、望ましくないですね。ですがそういうこと強行してやってしまったということで、主要国、特にBRICSですね。Bがブラジル、Rがロシア、Cが中国、チャイナ、Sがサウスアフリカ、Iはいつもよく分かってるんですけど、なんかど忘れしました(注、インド)。
まあそういう主たるですね、第2次の頑張ってる国がですね、勢力あるわけです。この勢力は相当今接近しておりましてね、我々がG7、日本も入っておりますけども、アメリカ、イギリス、フランス、日本ね、カナダとかイタリアとか、そういった旧支配国ですね。これの経済規模とBRICSの経済規模が、ほぼ同じくなっております。したがってそういう中で、経済規模がやっぱり世界のこういったドル通貨とかいうのは、効くわけですけどね、当然。
あまりアメリカが一国でやるということがもう実は難しくなってるわけですね。にもかかわらず、アメリカのバイデン大統領が強行政策をとりましたんでね。ましてウクライナ戦争は、私が整理した事実では、アメリカが、ウクライナの大統領選挙がかつて行われましたね。大統領選挙がアメリカの思惑と違う人が当選したので、それをCIAを中心としてビクトリア・ヌーランドとかそういう人が動いてですね、そしてその大統領を潰した。それでクリミア戦争になり、それが今度のまたウクライナの全面戦争のもとになっておりますからね。
だからアメリカもまあ責任が半分半分かどうか分かりませんが、責任の大半を持ってるのがアメリカであることは間違いありません。したがって、ちょっとやりすぎましたね。まあおそらくは、バイデン大統領はそれほどの力がありませんから、後ろ盾になってる人が、いろいろ今噂されておりますが、こういうのは噂ですからね、分かりませんが、オバマ元大統領か、富豪のソロスではないかと言われておりますが、いずれにしても、よく皆さんがおっしゃる、ディープステートって言いますかね、選挙で選ばれたり、議会で議論したりする公の人たちではなくて、陰に隠れた人たちがバイデン大統領を操ってんだろうと言われておりますが、それ自体がもう実は、非常に暗いですよね。何でも物事は正々堂々、自分がやってることは正しいという信念があれば、表に出て、正々堂々やるべきであり、それがみんなに受け入れられなければ別に受け入れられないの、しょうがないですよね。その人たちは自分の人生とか生活には何も困らないですから。だから悪徳のことをする必要ないんですけど、やっぱり人間ってのは金が入ると金が欲しくなるんでしょうね。まあそういうこともありますが。
それでまあ、この結果どうなるか。これは日本の崩壊にどうつながるかっていうと、日本はもうアメリカべったりなんですよ。もちろんドルを貿易収支に使っておりますし、アメリカの国債の保有の量が一番多いのは日本なんですよ。実にね。日本人は今、経済規模で30位以下ですから、アメリカ国債を世界一持ってるなんていうのは、ちょっとやりすぎなんですよ。確か2兆ドルぐらい持ってましたかね。
まあそういうような状態なので、アメリカのこのドルがですね、国際上ですね、スイフトの通貨として使えないということになりますとね、ドルは大暴落、円も大暴落という風になりますので、大変に大きな変化が訪れると思います。皆さんの貯金も円で持ってると危ない。最近までは僕は、ドルで待ってたらいいかなと思ったけど、このバイデンさんのやり方があまりにひどいのでね、ドルも暴落が予想されます。もちろん今まで国際通貨をドル一手でやってたわけですから、それが崩れたり、ドルが基軸通貨としての位置が怪しくなると、現在のアメリカの大量な貿易赤字、それから政府の赤字、昔は双子の赤字と言われましたが、これが顕在化する可能性がありますね。そうしますとドルも暴落ということになりますね。
ドルが暴落して、その倍ぐらい円が暴落しますと、我々の生活はかなり脅かされます。それでまああの先見性のあるっていうか、先を見よう先を見ようっていう経済の方なんかは、今盛んに外国の土地を買い漁ったりしてますよ。しかしそれはね、外国との取引が多かったり、そういう決済方法を知ってたり、しょっちゅう国際線に乗るような人はできますよ。だけど我々市民がね、普通の日本国民が外国の土地を買えったって、すぐには買えませんよ。まあそういうことで今後はですね、この中国とブラジルの決済がドルじゃなかったというニュースは、非常に大きなニュースで、興味のおありの方はですね、まずはスイフトという機関をちょっと勉強され、それから基軸通貨の状態を勉強され、さらには最近のドル離れ、ドル離れとはまだ言ってませんけどね、ドル離れの傾向について、少し知識を止められると。さらにはもう少し深く入れば、そのドルが弱くなることに対して、アメリカの双子の赤字ですね、これがアメリカ経済にどういう影響を及ぼすか、さらにそれが跳ね返って日本にはどういう影響を与えるか。私は崩壊する日本に非常に大きな痛手になると思いますので、今からですね、日本は準備をしとかなきゃいけないと思いますね。それがつまり一番最初に取り上げた、サウジとイランの国交回復に、日本が寄与できなかったということが非常に大きい。それから、アメリカの倫理の崩壊、これについてもただ傍観してるだけ。むしろ日本も連れて倫理が崩壊してくると。それからこのドルの決済が他国決済になったり、あるいはですね、電子マネーになったりすると思いますね。これは非常に大きな変化なんで、ここによく注目し、ヒバリクラブの皆さんが自分の個々の財産をどうするか、よくお考えになったらいいと思います。
ただ今度はアメリカのですね、シリコンバレーの銀行やらですね、スイスの銀行やらが破綻しましてね、それによって銀行が破綻した時の預金の保護っていうのは、これは逆に進みました。つまり今までは1,000万円とか言ってたのが、今のところ一応預けてる預金は銀行が破綻してもですね、なんとかするという状態が、政府保証なり銀行間保証なりという制度が少しずつ進んでおりますので、その点はやや安心な現象という風に言えます。
いずれにしても今日は中国とブラジルの決済について整理をいたしました。
武田邦彦 ヒバリクラブ
崩壊する日本(3)「中国とブラジルの決済」 令和5年4月22日
https://youtu.be/v6tusg5WDmk
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