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2023年04月17日

外国かぶれの日本人が尊敬している欧米人は、日本人のような高い道徳観を持っていないから間違いが生じる

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最近よく思うんですけどですね。日本のいろんな議論を聞いておりますと、日本の常識と世界の常識が非常に大きく違うにもかかわらず、それはあまり議論せずに、日本の常識が世界の常識と同じであるということが前提で議論してたり、噛み合わなかったりしておりますので、そこのところ少し最近よく考えておりまして、ちょっと短いシリーズを、少しやりたいと思っております。

第1回は心ですね。例えば10万人あたりの殺人件数は、日本はほぼ世界一低いんですね。これに対して例えば皆さん多くの人が尊敬しているアメリカとかイギリスですね、文化を見習ってる、それは日本の約10倍ぐらいあるんですね。イギリスはちょっと少ないですけども、それでも数倍以上あるんですね。
文化というものの一番大事なことは、安全に暮らせるってことですから、殺人が多いような社会が、文化が優れてるってことには到底なりませんね。
どうしてイギリスとかアメリカが、これフランス、ドイツ、イタリアをとっても同じと思うんですが、ヨーロッパ諸国と日本と比べると、日本が格段に安全であるか。特に女性の安全という点では、さらに差は開いていると思うんですね。100倍まではいかないっていう感じですが、それに近いぐらい、離れているということが言えると思うんですね。ですからこれは文明として、っていうか文化と文明って難しいんですけどね、文化として、日本の方が非常に優れているということが言えるんじゃないかと思うんですね。

じゃあその原因は一体何だろうかということなんですが、主には宗教的なことですね。心のつくり方って言いますか、道徳とか倫理とか、こういったものですね。これはもう非常に大きく、日本とヨーロッパとは違うんですね。もちろん中国も中東もそうですけども。
宗教をもとにして、みんなの道徳が出来上がってる国、これがヨーロッパですね。まあキリスト教ですね。イギリスもアメリカもキリスト教です。で、キリスト教っていうので分かるように、まあイエス様は大変偉い方なんですが、イエス様が言われたことを教わって、「教わる」という字ですね、宗教の「教」、それを信じる。信教。宗教を教えてもらったことを信じる。モーセの十戒であるようにですね、「汝殺すなかれ」と教えてもらったので、人を殺すのは悪いと。「汝盗むなかれ」と言われたので、その教えを信じて、人のものを盗まない、という考え方ですね。で、この「教えがある」ことが前提なんですね。社会に教えがあることが前提。

日本国憲法というのは、アメリカ人が作ったものですし、日本人があまりきちんと考えてないというのもあって、「信教の自由」っていうのが憲法20条に定められているわけですね。それで外国の人はむしろ変なこと言ったり、外国かぶれした日本人は、日本は宗教が少し不足していると。宗教的考えがないと、こう言っておられますが、しかし結果を見れば、10万人あたりの殺人件数ももちろん、盗難件数もそうですし、泥棒の件数もそうなんですが、日本の方が格段に優れているんですね。

なぜかと言いますと、日本は宗教を基本にしてないからですね。どうして宗教を基本にしてないか。何が日本人の心を支えているのかっていうと、水平軸が日本の自然ですね。山を見て川を見て海を見て、狐の有様を見て、稲穂を見て、そして生活をしているわけですね。
特に、日本の古代の人が日本の心の基本を作ったわけですが、そうやって作っていったわけですね。それを見ると、自然というのはみんなで仲良くやっていくんだ、そしてその中には悲しさもあり苦しさもあるけども、しかしみんなが同じ人間として、もしくは動物として住んでいくんだ、というような心を作っていくわけですね。これは子供のうち、特に子供同士で遊ぶということが大切で、日本人はですね、やっぱり人間の方がちょっと劣ってるから、子供が人間になるまでには、やはり子供同士で学ぶということで、子供は神の子と言ってるわけですね。

で、垂直軸がもう一つありまして、それは先祖からずっと受け継いできた文化とか考え方の上に、自分が成り立っている。自分の体も心も祖先から受け継いできている。
例えばだいたい日本人の体っていうのは、1万年ぐらい作るのにかかるんですね。その1万年で太陽の光、紫外線による皮膚がんをどうやって防ぐか、それから食べ物がお米と味噌汁とそれから魚で主に構成されていくと。こういった体を日本人として作っていく。そしてそれが、今が自分であって、自分は昔だったら人生50年、将来は人生100年で終わってしまうわけです。そしてその次はまた、その次の世代の子供たちが受け継いでいきますから、横軸が自然であり、縦が先祖から自分、そして子孫に渡るものですね。この中に人間っていうのはある。それを自覚するっていうのが日本なんですね。
ですからこの自覚した形が神道、神様、日本の神様ですね。日本の神様っていうか、日本の神道ですね。これは教えがないんですね。教祖がいないんです。教祖が誰だか分からないから教えてくれないんですね。
それから経典もありません。こういうものを学んで、聖書を学ぶとかそういうことはありません。それから戒律。必ず宗教って戒律があって、こういうことしてはいけないって戒律があるんですが、戒律もありません。
宗教の三要素っていうのが教祖、経典、戒律とか言うんですけど、いずれもないんですね。ですからいわゆる多信教でもないんですよ。多信教、教えてもらうことが基本なんですね。これはヨーロッパの分類ですから一神教、多信教って分類はあっても構わないんですけど、日本はもともと教えがない道徳なんですね。

よく言うのは、例えば、「お天道様の下ではウソはつかない」。お天道様が何か教えてくれるわけじゃなくて、お天道様がそういうことであるということでですね、自分の道徳を作っていくわけですね。だから日本人は泥棒も少ないし、職業を大切にして、みんなと一緒に暮らしていくっていう風になるわけですね。
そうしますと、日本の心のでき方の方が原始的だと思ってる人が多いんですよ。つまり何かキリスト教とか仏教とかイスラム教というのがあって、それを教えてもらってやると。だから日本はダメなんだなんていう、ヨーロッパかぶれの人がいるんですけど、逆ですよね。

結局どうして宗教っていうのが必要かっていったら、やっぱり社会秩序が保てるし、人間が人間としての気高さを持っているっていうことのために、教育とか宗教というのがあるわけですね。ところが日本は全くそういう考えじゃないんですよ。我々が住んでいる自然から学ぶ。我々を作ってくれた祖先から学ぶ。それで十分に人間というのは道徳心も湧くし倫理も守れる。
実際そうなんですね。もちろん先ほど10万人あたりの殺人者数を上げましたけど、それ以外にもですね、例えばですね、徳川の末期にヨーロッパ人が随分日本に来たんですけど
も、一様に驚いてるわけです。日本の道徳の高さを驚いてるんですね。
例えばどういうのかっていうと、川を渡す渡し船ですね。渡し船の船頭さんは、日本だけがと言われてますが、日本だけが外人が来てもごまかさない。外人とは見れば分かりますからね。言葉も不自由ですから。普通は10銭で渡してるのを、外人と思えば30銭というのは、日本以外の他の国の常識である。そのくらいごまかす。だけど、決して日本人はごまかさない。これは大したものですね。
それからいつも私はお話ししますが、宿屋の女中さんが、一所懸命世話してくれたんで、感謝のつもりでわずかな金子(きんす)を包んで、チップとして渡そうと思ったら、女中さんが「私は自分のするべきことをしたので、特にお金はいただくわけにはいきません」とこう言ったわけですね。これも職業はウソをつかずに誠実にやると。それはヨーロッパなんかでは、神の命じたというか、神のもとでの職業という意識があるんですけど、それよりかやっぱり日本のずっとずっと強いわけですね。それは教えてもらったものより、自分で自覚したものの方が優れているということなんですね。

それから教育もそうですね。日本では「子供は神の子」っていって、子供同士で遊ばせて教育をするのが基本。ヨーロッパは先生が全然教育できない子供をムチでぶつことによって、野獣から人間というものに変わると。これがヨーロッパのキリスト教の考え方ですね。
イエス様がそうかっていうと、私なんか聖書を見てそうも思わないんですけどね。イエス様自身が大工さんの子供で、特に教育を受けてるわけでもないんで、まあちょっとどうかなと思いますが、まあ一応そういう教育観というのを持っております。
まあ事程左様に、日本人が持っていた道徳というのは、江戸時代まで非常に高かったんですね。つまり日本の文明の方が、道徳とか倫理とかいう意味では、非常に高かったってことですね。

例えば古代ギリシャにはソクラテス、プラトン、アリストテレスなんかがいて、今でも東京大学なんかで哲学っていうと、宗教っていうと、ギリシャの宗教とか、キリスト教ですね。哲学といったらギリシャ、宗教だったらイエス様から始まったキリスト教となっておりますが、その結果もたらされた宗教戦争とか、他国との間の戦争の数、殺された人の数、社会の安全差、すべてにおいて日本の方がずっとすごいんですね。ということはどういうことか。
逆に言えば、外国で行っていることを日本の道徳に照らして考えてる人がいるんですけども、外国の方は日本と同じような道徳観念を持っていません。そこをよく理解するためには、僕はいつも推薦してるカミュの『異邦人』という小説を読むと、短い小説ですが、そこではっきりとヨーロッパ人の道徳観というのが出ております。
これを比較しますと、ものすごく日本の方がレベルが高いんですが、私がちょっと心配してるのが、そのレベルの高い道徳を持った日本人がレベルの低い外国のやってることを、日本人の道徳のレベルで考えるもんですから、いろいろ間違いが生じる。 この前の戦争が開始されたのもその誤解の一つですし、現在に至っても、ウクライナ戦争なんかで多くの日本人が誤解してるのはですね、全世界の人が日本のような高い道徳概念を持ってるだろうと思うからでありまして、決してそうではないということをお話ししたいと思います。

武田邦彦 ヒバリクラブ
日本の常識・世界の非常識(1)心〜シリーズ「日本」第3章 現代日本18
https://youtu.be/P8fjTROG4jY


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