2023年03月10日
日本人はどう考え、生きてきたか
まず人間の脳っていうのがどういう仕組みを持って、どういう欠陥があるかというのを知ることがまず第1。人間関係を楽しくやるためにはですよ。それから第2が、我々は知らないんだ。本当のことが分からないんだ。だから相手に対してこれが本当だ、これが本当だということはあまり強調しない方がいい。
自分の信念はこうですというのはいいんですよ。信念は強くていいんです。考え方もしっかりしてていいんです。だけどもそれは宇宙の真理から見たら、すごく小さい。100年後、1,000年後には、自分が正しいと思うことが変わる。この認識が大切だ。
今回は日本人としての特徴。
これはヨーロッパのことをよく参考にする人がいるんですけども、ヨーロッパと日本とはもう全然違うんです。ですからヨーロッパのことを日本で主張したら、日本の人たちを不幸にします。よろしいですか。日本の社会にヨーロッパの考えを持ってきたら、必ず不幸になります。これは人間関係、今こじれるの、それなんですね。一つの大きな理由。
そこで一回、日本人の考えというものはどういうものか、ヨーロッパ人の考えっていうのはどういうものか、ってことを整理しておかなきゃいけないと思うんですね。
これは、日本の考えが正しいとか、ヨーロッパの考えが正しいっていうことじゃないんですよ。要するに自分が正しいか、相手が正しいかっていうのも違うし、日本が正しいか、ヨーロッパが正しいかっていうのも違うんですね。
正しさというのが分からないんですね。正義ほど残酷なことはないと、こういうわけですけども、本当にそうなんですね。
だからちょっと日本の正しさ、日本人の考え方の基本ですね。これは日本が地球で温帯の島国であるということが唯一なんですね。 大きさも37万㎢と、割合と普通なんですね。海に囲まれてるということと、大きな陸地にいるって事はもう、様々違うんです。
気候も違いますし、そこに住んでる動植物も違います。猛獣というものも大陸には多いんですけど、日本にはそれほどはいません。 それから異民族っていうのも、大陸では多いんですけど、日本にはほとんどいません。
そういうこともあって、それが形作る、その社会が形作る精神的な構造っていうのは、すごく大きく変わるんですよ。当たり前ですよね。
ここにちょっとまとめました。
1.自然(水平軸)と祖先・子孫(垂直軸)の考え方
2.抽象概念としての神
3.恩や誠実が幸福には大切
4.皆が同じで協力する
4つにまとめましたが、日本人は、水平軸に山があり川があり、海があり、キツネがいて、という風に、動植物、まあ栗の木がありますね、こういう自然の中で、日本人は生きてるんですね。
ですからもちろん、毎日毎日自然を見ながら生活するわけですから、大きく違うんですね。
現代人は東京なんかですと、もうビルしか見れないというようなところで住んでる人もいますが、ちょっと地方に行けばやっぱり、日本の山であり川であるわけですね。
この水平軸っていうものは、日本人がこういうことはしていいとか、して悪いとか考えるところの基礎になっておりまして、いわゆる神とか自然とかいうものを考えるのは、この水平軸なんですね。
垂直軸っていうのが、非常に日本人は強く意識します。
私の勉強では、インド人もアジアの中では垂直軸を大切にします。したがって自分たちには祖先がいて、そして自分がいて子孫。
1万年ぐらい前からの祖先のずっと流れを受けて、自分が髪の毛が黒いとか、背の高さが1m70ぐらいだとかね、生のワカメを消化できるとか、あまり牛肉を食べると気持ち良くないとか、そういう体もできますし、それから精神もできます。
このことに対してはこう考える、いやどうもこれは、なんとなくしっくりいかない、ってなこともですね、やはりその祖先から習ってきた。だって自分っていうのは、祖先がいなきゃいないんですからね、もともと。
それから子孫ですね。自分が一人生きてても、自分の子供っていうか、自分の子供いらないんですけど、ある種ならある種の子供が一人もいないとかね、極端に言えば、日本に1人も子供がいなかったら、我々は生きる意欲が湧かないんですよ。
つまり多くの人たちは、ここ間違っておりましてね。自分の自己実現だとか、自分の命が絶えたらと思いますけど、実は違うんですよ。生物というのは、流れの中に、ただ自分がいるんですね。流れの中にいますから、流れが大切だ。自分が大切だっていうんじゃなくて、流れも大切。自分も大切。自然もそうですけど、自然も大切、自分も大切。
こういう十字の中で生活しているということが非常に違うんです。
っていうのはですね、大陸なんかの気候の厳しいところでは逆に、自然と一緒に生きるんじゃないんです。自然と対立して生きるんですね。それから祖先を否定しなきゃダメだっていうところもあるんですよ。
ですからそういうようなところとは、大きく違うっていうことですね。
それからもう一つ。それを受けて、神というものとか道徳っていうのも全然違うんですね。
日本はもう神が抽象概念になってる。日本は、多神教じゃありませんよ。多神教とか一神教っていうのは、ヨーロッパの思想なんですね。日本と違うんです。ヨーロッパが悪いとか、日本がいいとか言うんじゃないですよ。
日本は神様という概念も違うんです。道徳という概念も違うんです。これはいろんな人から、私も違うんじゃないかとかいうことは受けてますから、私なりの意見はあるんですが、それはあまり長く言いませんが、ユダヤ教の「モーセの十戒」には、汝殺すなかれ、盗むなかれと書いてあります。日本にはそういうのありません。盗むなかれとか、殺すなかれということは、自分が生来的に生まれつきに、だんだん自分で会得するものであって、教えてもらうものではない。これものすごく大きく違いますね。
だから教えてもらって、我々はこの道徳とか人間関係を作るんじゃなくて、自分で人間関係を作っていくんですね。
例えばお天道様の下ではウソをつかない。こんなの日本だけですね。お天道様、何も教えてくれません。口がありませんからね。これも大きく違いますね。したがって日本の神様も違いますね。キリスト教の、キリスト教っていうのは非常に良い宗教なんですが、やはり神様は神様であって、いくら人間が偉くても聖人というわけですけど、神様にはなりません。
ところが日本は、人間の偉い人は神様になります。それから宗教のイエス様、お釈迦様、ムハンマド様、これみんな偉い人だから神様でいいんです。
だから日本は無宗教っていうけど、実は日本はいわゆる宗教、教えてもらう、宗教の宗は、「もともとの」とか「大切な」っていう意味ですけど、それの教えるですから、「教え」なんですよ。日本には「教え」ありません。皆さん神社かなんか行って、祝詞を聞いても、全然「教え」入っておりません。これは、自分で習得するもんだっていう意識と、神様から教えてもらうんだって、全く違いますね。それだけ日本の人生の方が辛いとかね、日本の人間関係の方が宗教がない分だけ辛いとも言えますし、宗教間の争いなんかがあまり少ないという点で、いい面もありますね。
これは安易に、宗教家の人、宗教研究家の人たちですら、日本の宗教っていうのは、ヨーロッパ流の神、仏教流の神と、同じように論じてる人がいますが、もうちょっと考えてほしいと思いますね。そういうものの社会構造、概念から出てきたものが、例えば恩という概念。恩というのは、英語の単語ありません。ヨーロッパ文化には恩という概念がありません。だから例えば就職するんでも、ヨーロッパではお金のため、自己実現のため、自分がしたい仕事、そういう概念なんですが、日本ではまず仕事は恩を返す。こういうことになりますね。
これは誠実も大切だ。誠実が大切な、自分が誠実が大切なんであって、他者との関係で誠実が大切なんですね。
これはヨーロッパ流に言えば、契約を守るってことなんですけども、日本ではその契約を守るっていうのは、そういう形式的じゃなくて、心の底から湧いてくる契約、これが誠実なんですね。
私が約束を破ったら、お笑いになって結構です。笑われるって事は、自分の人格をもう完全にゼロにしてしまう、もう見下げられてしまう。それは耐えられないっていうのが日本人の考えですね。
ですから恩とか誠実というのは日本人にとっては、ヨーロッパ人の契約以上に自分の人格そのものであるという概念もあります。
そういうことで、全体的にそういう縦軸横軸の問題、それから教えてもらうか自分で会得するかっていう道徳心の問題、それから恩とか誠実というものの必要性の問題、これを全部ひっくるめると、自分じゃなくて、みんななんだ、ってことなんですね。
これを時々悪く言う人がいるんですよ。日本人は協調ばっかでとか、自己の設定が弱いとか。そんなことありません。それはヨーロッパの全体の考え方から言えば弱いかもしれませんが、日本には日本の考え方があって、それで例えば犯罪件数であるとか、対外戦争の数であるとか、それから奴隷がいなかったことであるとか、そういう意味では日本は極めて優れてるんですね。
奴隷もいなかったし、比較的平等だったし、対外戦争、国の外の異民族に対して攻撃を仕掛けなかったし、それからもちろん盗みも少なければ、殺人なんかすごい少ないんですね。
これについては、江戸の末期から明治の初期に日本に入ってきた外国人、特に白人ですね。もうびっくりしてるわけですよ。誰もものを盗まない、お金は取らない、人を殺めたりしない。何という民族だろうかって驚いて尊敬してますね。
だから日本人のそのもともとの日本人の考えの上で、社会が構成されてるので、人間関係で最近ダメなのは、次にお話しますが、ヨーロッパの文化を入れて、日本の文化ほとんど勉強してない人が多くてね。特に文化人っていうのはそうなんですよ。リベラルとかね。文化人とか知識人とかメディアの人は、ほとんど日本を勉強しないで、外国だけ勉強して、それでやりますからね。まあNHKのウソなんかもそうなんですね。ウソをつくんですよ。それは外国、ヨーロッパはウソついていいんですね。
日本人は絶対ウソついちゃいけないんです。この「いい」と「いけない」っていう風に180度違うっていうところが、日本文化とヨーロッパ文化をはっきり分かってないと、人間関係っては、もう行かないということを示しております。
武田邦彦 ヒバリクラブ
人間関係(3)「もともとの日本人の考え」 令和5年2月24日
https://youtu.be/zg-2-pXracg
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