武田邦彦先生の提言

これからの日本をどうするか。

この30年間の失敗は我々の子供達に大きな影響を与えますので、それはもう、しっかり3月にやっていきたいと思ってるんですが、NHKの問題も非常に大きいわけですね。

日本を不幸にしてる一つの原因が、現在のNHKなんですね。もうNHKがどうにもならないんだっていうことの例として、3.11の時の後の、福島第一原発の爆発事故の後のNHKの放送が、どんな風に金縛りになってて、NHKとしてはもうどうにもならないということがあったってことを2つぐらい紹介したいんです。

そのうちの一つですね。
NHKはあの事故が起こった日、非常に正確に報道してました。あれ4時頃、午後の3時頃ですかね、爆発が起きまして。それでNHKはそれからもう、ぶっ続けて、総合チャンネルを、福島第一、放送の状況に徹してましたね。東大の先生を出して、きちっとした解説を行っておりました。

私これ全部実はビデオに撮ってるんで、何かの時に強力な証拠になるんですけども、この時にずっとビデオを撮ってましたがね。第1号機かなんか爆発しまして、白い煙がカメラに映って、そして放射線が撒き散らされるわけですよ。その時にアナウンサーが、1年分の許容被曝量を1時間で浴びる線量が、発電所境界だったと思うんですが、これはもう正確に私ビデオを持ってるんで、もしNHKがそんなこと放送してないって言うならいつでも示してますけどね。

浴びる線量という風に報道しました。事故直後ですからね。「1年分の許容被曝量を1時間で浴びる線量」、まあ表現はこういう表現でしたが、だいたい1年っていうのは8,000時間ですからね。ですからだいたい許容量の8,000倍の線量だったと。これが発電所の境界ですね。ですから普通の人がそこ行ったらそれだけ浴びるって事ですね。許容被曝量ともちゃんと書いてある。これが1年1ミリシーベルトですね。非常に正確にきちっとやってたんですよ。それからしばらく経つと、こういう表現全くなくなりました。

そのうち1年1ミリシーベルトっていう被曝量が決まってるとも放送しない。全部ウソの放送に変わりました。これはどうしてかってことですね。6時のニュースには、確かもう放送しませんでした。だから4時半、午後の4時半頃の、この中継放送から午後の6時のニュースに至るまでに、NHKの中でどういう議論が行われたかっていうことですね。これは別にNHKの責任じゃありませんよ。まあいろいろな事考えたんでしょう。1年分の許容被曝量を1時間で浴びる線量だ。つまり8,000倍だと、約ね。そういうこと言ったら、もう国民が動揺しちゃうと思ってやめたとか、今になったら言えますよ。もう事故が終わってから10年も経ってるわけですから。

やっぱり僕はね、仕事っていうのはそうあるべきだと思うんですよ。我々だって、学生だって、間違いはあるんです。間違いがあったら、あの計算間違ってたとかね。あの観測値はもう1回実験したら、なかなか再現性がなかったとか、やっぱり言わなきゃダメなんですよ。失敗しましたと。そこは失敗しましたと。ね。それがやっぱり誠意っいうもんですよ。人間に失敗がないなんてことはないんですよ。

だからこの時に、まあ考えられる理由としてはね、時の政権を握ってた民主党から強い圧力がかかって、隠せと言われたから隠した。これは憲法の表現の自由の違反ですし、NHKとしては、まあとりあえず隠すにしても、後になって民主党を訴えなきゃいけませんね。官房長官とか位を訴えなきゃいけません。もしくは東京電力。東京電力がああいう表現はやめてくれと。これからもうコマーシャル出さないぞったって、NHKコマーシャル関係ないですけどね。議員を通じて、NHKの歳費の削減をするぞと言ったんなら、それはそれでまた訴訟すればいい。NHKの内部で、NHKの信頼性を高めるために、やっぱりごまかせと言ったとしたら、その人をちゃんと、その人だって自分が正しいと思って言ってるんですから、別に正しいことを、国民に言っちゃいけない、なんていう事ありませんからね。人間は常に正しいことをして、正しいこといつもその通り言うっていうのが人間というものですからね。ですからそれをするか、どれかをやっぱりやるべきだと思うんですね、私は。

私はね、人は間違ったりいろんなことが起こりますよ。それを社会があんまり厳しく追求しちゃいけないわけですね。だけど一応、逆に言えば、あまり厳しく追求しない代わりにですね、本人がやっぱりちゃんと釈明するという必要がありますね。

私はこれは、NHKの人は、感謝して聞いてほしいと思うんですよ。人間っていうのは、ズルをして長続きしませんよ。絶対ですよ。人間に正直とか恩を感じるとか誠実である、ということは本当に宝なんですよね。だけど人間は性質上、時々宝を忘れてしまうんですよ。だから良薬は口に苦しかな。つまり人間っていうのはちょっと欠陥がある。だからこの場合も、NHKはビビったかもしれないんですよ。例えばね、もうこれだけ国民の放送として定着して、受信料をもらってんのに、法律通り言っていいのかって。
法律通り言っていいですよ。だけどもまああれは非常にひどいことでしたからね。ですからまあそれに対しては、報道を控えろという声もあったでしょう。まあ民主党の（枝野幸男）官房長官がね、官房長官って大臣ですよ。大臣が「被爆は直ちに健康に影響はない」。これ完全な法律違反です。発言の趣旨としてはね。弁護士の人ですけど。法律の。弁護士は三百代言を言うんだからこのくらい言うんだっていうのは悪い弁護士であって、いい弁護士は法律の趣旨守る。
放射能傷害の防止に関する法律っていうのは、国民を放射線の障害から守るために存在する法律なんですよ。だから、直ちに影響はないけれども、被爆したらいけないんですと、やっぱり言わなきゃいけないんですよ。「被爆は直ちに健康に影響がない」っていうのは、精神的には法律違反です。完全にね。だって直ちに影響なかったら別に法律決めなきゃいいんだから。だからああいうこのごまかしを言う弁護士っていうのがね、その後も野党第一党の党首にいたっていうことはね、まあ日本の法曹界っていうの、ずいぶん倫理観が劣ったなぁと思うんですね。職業、自分という人、自分の職業、それに対する誠実性というのが本当に失われてしまったと思うんですね。

ただNHKはもしかしたら僕はこの放送の中止は、「1年の許容被曝量を1時間で浴びる線量だった」って言って、それをすぐやめちゃったんですね。1時間半で放送やめちゃったこの経過は、NHKというものが国民の受信料に支えられてるっていう点から言って、国民の財産ですNHKは。NHKの人の財産ではありません。その点では、もう10年経って、ちょうど12年ですかね、11年ですか経ちましたんで、私は今年の3月11日を機に、もうすぐ来ますから、3月11日を機に、私はNHKが自ら、実はこの時には政府に圧力を受けたとか、脅されたとか、ヤクザに脅されたとか、なんかそういうことを言って、ちゃんと、NHKを支えてるのは国民ですから、国民に対してやむを得なかったんだ、許してくださいと。許してくださいという内容なのかどうかも私、分かりませんけどね。まあ例えば政府の圧力に屈したんなら、許してくださいという放送をすると、僕は再生NHKとして、多くの人が支持を与え、日本人の心情に合ってるんでね、琴線に触れますから。とてもNHKとしてはいい放送局として、今後認められると思います。それをぜひ勇気を持って、いや人間ってのは誠実になるのに勇気いりませんよ、本当は。恩を感じて、これも勇気いりません。やってもらいたいと思います。

武田邦彦　ヒバリクラブ
NHK再び（2）「あの時、NHKが正確な報道を止めた理由は？？」 令和5年3月8日
https://youtu.be/NOyqaOIveWo


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