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2023年01月10日

不倫慰謝料の請求されたらどうすればいい?

はじめてブログを書いてみます。
某法律事務所にて10年間パラリーガルをやっていました。


そんな私が、生活の中で役に立つ法律知識や、こんな状況に追い込まれたときにどうすればいい?等々、ちょっとしたときに役立つ情報なんかを元パラリーガルの目線で配信していこうかと思います。


それでは今回のテーマですが、「不倫慰謝料を請求されたらどうすればいい?」です。


不倫ってみなさんしたことあります?
ない方のほうが多い…とも言えないのではないでしょうか?


私は日々、法律事務所で散々不倫について見てきましたので、世の中にどれだけ不倫が多いのかも、それなりに知っているつもりではあります。
当然、他人に話すことではありませんからね。
傍から見ていたら、到底不倫なんてしている人には見えないわけです。
でも周りに不倫の経験ある方って、実はたくさんいると思います。


とはいえ、不倫慰謝料まで請求された経験がある方は、あまりいないのではないでしょうか?
というわけで、不倫慰謝料を請求された場合の対処法について、詳しく見ていきます。


なお、今回は「横浜クレヨン法律事務所」さんの記事を参考にさせてもらいました。
https://isharyo-soudan.com/okusan_seikyu_taisyoho/


〇不倫慰謝料請求をされて絶対にやってはいけないこと3選

まずは、不倫慰謝料を請求された際に、絶対にやってはいけないことです。
具体的には、下記の3つに注意するようにしてください。

1. すぐに支払ってしまう

2. 証拠がないのに支払ってしまう

3. 無視をする

1. すぐに支払ってしまう
不倫慰謝料を請求されたからといって、すぐに支払う必要はありません。
そもそも、請求されている金額が妥当なものなのか、しっかりと確認する必要があります。
また、不倫が事実でないのであれば、そもそも慰謝料など支払う必要はありませんので、すぐに支払いをしてしまうと、裏返せば不倫を認めた、と取られてしまうことにもなります。
特に、慰謝料というものは、最初の請求額を相手が素直に支払ってくるとは考えず、相場の金額よりも上乗せして請求してくることがほとんどです。
相手の言い値で支払ってしまえば、支払う必要のないお金を失ってしまうことになるので、すぐに支払ってしまうのだけは絶対にやってはなりません。

2.証拠がないのに支払ってしまう
不倫が事実であったとしても、確たる証拠を相手が持っているとは限りません。
確たる証拠を相手が持っていない場合、支払ってしまう行為そのものが、不倫を認めた証拠となってしまいます。証拠の有無については必ず確認するようにしましょう。
なお、自ら不倫をしたと相手に認める必要はありませんが、不倫をしていたのにかかわらず、「不倫をしていない」と虚偽の発言をすることはしないようにしましょう。
もし、相手が確たる証拠を持っていた場合、嘘をつくというのは慰謝料増額になる恐れもある危険な行為です。絶対にやってはいけないことの1つなので注意しましょう。

3.無視をする
不倫慰謝料請求をされた際、相手を無視するのだけはやめましょう。
相手からの請求を無視し続けていれば、いずれは裁判を起こされる可能性も出てきます。
また、相手がまだ弁護士をつけていない段階であったのが、無視をし続けていたために弁護士が介入してきてしまった、なんてことは決してめずらしいことではありません。
不倫慰謝料についてもそうですが、交渉が関わってくる手続きを弁護士相手にやるのは避けるに越したことはありません。
相手の弁護士は、あなたのちょっとした失言を待っています。
たった一言で一気に形成が不利に傾く恐れもあるため、相手に弁護士が介入していないのであれば、弁護士介入前に片づけてしまうのが無難だと覚えておきましょう。

〇不倫慰謝料の相場は50〜300万円程度

不倫慰謝料の相場は、50〜300万円程度とされています。
非常に範囲が広くなっていますが、これは不倫によって夫婦が別居や離婚をしたかなど、夫婦関係がどの程度悪化したかによって金額は異なります。
下記に簡単にまとめてみましたので、是非参考にしてみてください。

夫婦が離婚した場合→100万〜300万円

夫婦が別居した場合→100万円以上

夫婦関係を継続する場合→100万円以下

肉体関係がない場合→基本的には0円で、多くても50万円を超えることはない


不倫慰謝料においては、こうした相場の他に、金額を増減させる要素がいくつも絡み、最終的な慰謝料金額の相場というものが出されることになっています。
たとえば、夫婦の婚姻期間、不倫の頻度、謝罪の有無、などがあります。
なお、ここでいう相場というのは、実際に裁判にまで発展した場合に、「認められるであろう金額」という認識をしておきましょう。
裁判外でも多くの不倫慰謝料問題が解決されていますし、もちろんすべての不倫慰謝料についての統計を取っているわけではない点に注意です。

〇不倫慰謝料を支払う必要がないケース

不倫が事実であっても、不倫慰謝料を支払わなくて良いケースというのもあります。
下記に該当する方は、不倫慰謝料を支払う必要はありません。

1.既婚者だと知らなかった

2.無理やり肉体関係を迫られた

3.婚姻関係はすでに破綻していた


1. 既婚者だと知らなかった
相手が既婚者であることを知らず、不倫慰謝料請求を受けてはじめて既婚者であることを知った場合は、不倫慰謝料を支払う必要はありません。
このような場合、不倫慰謝料の発生の根拠となっている「故意」が認められないことになります。ただし、「過失」がある場合には成立してしまいますので、知らないだけでなく、注意していてもわからなかったという事実の証明が必要となってきます。

2.無理やり肉体関係を迫られた
強姦や脅迫など、自らの意思と反して無理やり相手と肉体関係を迫られたケースでは、不倫慰謝料を支払う必要はありません。

3.婚姻関係はすでに破綻していた
不倫をする前から、すでに相手の夫婦の婚姻関係が破綻していた場合、不倫慰謝料を支払う義務は生じない可能性が強いです。たとえば、夫婦がすでに離婚を視野に入れて別居中、離婚調停中であった場合は、不倫慰謝料が発生することはありません。
しかし、別居や調停など、具体的な事柄が伴わない場合、夫婦関係が破綻していたことを証明するのは難しいため、簡単には認められない点にだけ注意しましょう。

〇少しでも慰謝料を安く済ませるために必要なこと3選

では、不倫が事実であった場合、少しでも慰謝料を安くするためにはどうすればよいのでしょうか?
具体的には、下記の3つを意識するのが良いでしょう。

1.一括払いで減額交渉をする

2.不倫を認めしっかり謝罪する

3.経済的理由を理解してもらう


1.一括払いで減額交渉する
こちらにとっても相手にとっても、何度も慰謝料について交渉するというのは精神的苦痛を伴います。そこで、一括で支払うことを理由に減額交渉する、というのは1つの策です。
なかなか金額が決まらずに何度も交渉を繰り返すよりも、多少安くても一括で支払ってもらって終わるならいいか、と感じる方が多いのは理解できるところですよね。

2. 不倫を認めしっかり謝罪する
中にはお金の問題じゃないという方もたくさんいます。不倫を認め、しっかりと誠心誠意謝罪することがきっかけとなり、減額に応じてもらえるケースは実際にもあります。
その他にも、しっかりと謝罪内容を書面化したり、今後相手と一切の連絡を取り合わないといった誓約書の作成を条件に減額という方法も悪くはないかもしれませんね。

3. 経済的理由を理解してもらう
どれだけ慰謝料を支払いたい気持ちがあっても、経済的に厳しい金額というのは支払えるものではありません。そこで、相手には自身の経済的理由を理解してもらうことも大切です。
もちろん、相手からすれば関係ないことなのですが、支払い能力のない相手に無茶な金額を請求しても意味がないことは、誰にだって理解できることです。

〇まとめ

いかがだったでしょうか?
もし、不倫慰謝料を請求されるようなことがあれば、ぜひ参考にしてみてください。
ただし、どうしてもご自身での解決が難しいと感じた場合は、必ず弁護士に相談するようにしてください。不倫慰謝料の交渉は、長引けば長引くほどボロが出るリスクが高くなります。
より簡潔に穏便にすませたいのであれば、早いタイミングで弁護士への相談を検討してくださいね。

なお、不倫慰謝料についてもっと詳しく知りたい方は、今回参考にさせていただいた下記の記事を読んでみると、より深く理解できるようになるはずです。
https://isharyo-soudan.com/okusan_seikyu_taisyoho/

posted by ゆーう at 16:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 法律
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