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2018年07月12日
7月12日は何に陽(ひ)が当たったか?
1986年7月12日は、イギリスのプログレッシブ・ロック・グループ、GTRのデビューアルバム、"GTR(邦題:GTR)"がBillboard200アルバムチャートで最高位11位を記録した日です。この日から2週続けて11位を記録しました。
"Guitar"の子音をそのままバンド名にしたのがGTRで、その名が示すとおり、イギリス・プログレッシブ・ロックを代表するギタリストが中心となって結成したグループです。そのギタリストとは、Yes(イエス)やAsia(エイジア)で活躍したSteve Howe(スティーヴ・ハウ。gtr)とGenesis(ジェネシス)で活躍したSteve Hackett(スティーヴ・ハケット。gtr)の、Wスティーヴでした。
Wスティーヴの他、高音の澄み切った美しい声で知られ、NightwingやBronzなどのイギリスのハード・ロック・バンドのヴォーカル歴のあるMax Bacon(マックス・ベーコン。vo)がヴォーカリストとして参加します。またイギリスのネオ・プログレ系の筆頭格であったMarillion(マリリオン)で短期間ドラムを叩いていたJonathan Mover(ジョナサン・ムーヴァー。drums)、イギリスのニュー・ウェイブ・バンド、Toyah(トーヤ)でベースをつとめたり、イギリスのミュージシャン、Mike Oldfield(マイク・オールドフィールド)のアルバムに参加した経歴のあるPhil Spalding(フィル・スポルディング。Bass)も加わり、5人編成となりました。
実力ある強者が集まって完成されたアルバム"GTR"は、当時人気のあったレーベル、アリスタからリリースされることになりました。二人の著名ギタリストが結成したため、ギタープレイばかり引っ張られた楽曲が並ぶかと思われましたが、2人のギター・インスト曲はそれぞれ1曲のみにとどまり(後述)、また6分を超えるような、プログレ本来の長い作品はなく、どちらかといえばAsiaに近い、ポップ性がより強く出て、幅広い年齢層に親しまれるロック・アルバムとなりました。
先行シングルではアルバム1曲目に収録された "When the Heart Rules the Mind(邦題:ハート・マインド)"がカットされ、Billboard HOT100シングルチャートでは14位まで上がる大ヒットを記録、メインストリームロックチャート(当時ではAlbum Rock Tracks)では6月14日付で3位を記録しました。ギター・シンセを導入した美しい楽曲で、中間部にアコースティック・ギターが入るドラマティックさをも併せ持つ素晴らしいナンバーです。プロモーション・ビデオでは、巨大なギター型のステージ上に、前列左右にWスティーヴ(画面から左側にハウ、右側にハケット)、真ん中にマックス・ベーコン、背後にフィルとジョナサンが配置して、時折モノクローム調となりスティーヴが背中合わせにギターを弾くシーンが鏤められます。個人的にこのビデオはギターソロで後光が差し込む中でハウが精悍な面持ちでギターを弾くシーンが印象的です。
セカンド・シングル"Hunter(邦題:ハンター)"はドラマティックなバラード・ロックで、1986年9月6日付で85位を記録、Album Rock Tracksでは8月16日付で14位を記録しました。"Hunter"は、以前YesやAsiaでハウが活動を共にしたキーボーディストで、このアルバムのプロデュースを担当したGeoff Downes(ジェフ・ダウンズ)が提供した楽曲です。その後においてAsiaでのダウンズが指揮をとっていた時代、1997年リリースのベスト盤"Anthology"において、”Hunter”のセルフリメイク・ヴァージョンが収録されています。
またアルバム"GTR"には、Wスティーヴのソロ作品がそれぞれ収録されています。ハウの"Sketches in the Sun(邦題:スケッチ・イン・ザ・サン)"は、12弦ギターで繰り広げられるインストゥルメンタルですが、プロモーション・ビデオも作られて、弾き終わった最後の、ハウの目のやり場に困るところが興味深いです。
またハケットも"Hackett to Bits(邦題:ハケット・トゥ・ビッツ)"を披露しています。1977年にリリースしたソロ2作目"Please Don't Touch!(邦題:プリーズ・ドント・タッチ)"のタイトル曲"Please Don't Touch!(邦題:プリーズ・ドント・タッチ)"がベースとなっています。1983年にリリースされたソロ・アルバム"Highly Strung(邦題:ハイリー・ストラング)"の収録曲にも似たようなタイトルのインストゥルメンタル"Hackett to Pieces(邦題:ハケット・トゥ・ピーセス)"がありますが全く関係はありません。
高らかにマックスが歌い上げたアルバム最後を飾る曲"Imagining(邦題:イマジニング)"で幕を閉じますが、70年代のプログレ系ムーブメントが次々と衰退していく中で、1982年におけるAsiaのデビュー成功をはじめとして、1983年におけるYesの"90125(邦題:ロンリー・ハート)"での復活劇、Genesisの"Genesis(邦題:ジェネシス)"でのポップ色強めたサウンドへの挑戦と、すでに栄光をつかんだロック・グループのさらなる進化が行われる中、遅れて登場したスーパー・グループ、GTRもその後が期待されました。しかし、グループはスティーヴ・ハケットの脱退を機に空中分解をおこし、GTRは僅か1年でその活動を終えるのでした。
"Guitar"の子音をそのままバンド名にしたのがGTRで、その名が示すとおり、イギリス・プログレッシブ・ロックを代表するギタリストが中心となって結成したグループです。そのギタリストとは、Yes(イエス)やAsia(エイジア)で活躍したSteve Howe(スティーヴ・ハウ。gtr)とGenesis(ジェネシス)で活躍したSteve Hackett(スティーヴ・ハケット。gtr)の、Wスティーヴでした。
Wスティーヴの他、高音の澄み切った美しい声で知られ、NightwingやBronzなどのイギリスのハード・ロック・バンドのヴォーカル歴のあるMax Bacon(マックス・ベーコン。vo)がヴォーカリストとして参加します。またイギリスのネオ・プログレ系の筆頭格であったMarillion(マリリオン)で短期間ドラムを叩いていたJonathan Mover(ジョナサン・ムーヴァー。drums)、イギリスのニュー・ウェイブ・バンド、Toyah(トーヤ)でベースをつとめたり、イギリスのミュージシャン、Mike Oldfield(マイク・オールドフィールド)のアルバムに参加した経歴のあるPhil Spalding(フィル・スポルディング。Bass)も加わり、5人編成となりました。
実力ある強者が集まって完成されたアルバム"GTR"は、当時人気のあったレーベル、アリスタからリリースされることになりました。二人の著名ギタリストが結成したため、ギタープレイばかり引っ張られた楽曲が並ぶかと思われましたが、2人のギター・インスト曲はそれぞれ1曲のみにとどまり(後述)、また6分を超えるような、プログレ本来の長い作品はなく、どちらかといえばAsiaに近い、ポップ性がより強く出て、幅広い年齢層に親しまれるロック・アルバムとなりました。
先行シングルではアルバム1曲目に収録された "When the Heart Rules the Mind(邦題:ハート・マインド)"がカットされ、Billboard HOT100シングルチャートでは14位まで上がる大ヒットを記録、メインストリームロックチャート(当時ではAlbum Rock Tracks)では6月14日付で3位を記録しました。ギター・シンセを導入した美しい楽曲で、中間部にアコースティック・ギターが入るドラマティックさをも併せ持つ素晴らしいナンバーです。プロモーション・ビデオでは、巨大なギター型のステージ上に、前列左右にWスティーヴ(画面から左側にハウ、右側にハケット)、真ん中にマックス・ベーコン、背後にフィルとジョナサンが配置して、時折モノクローム調となりスティーヴが背中合わせにギターを弾くシーンが鏤められます。個人的にこのビデオはギターソロで後光が差し込む中でハウが精悍な面持ちでギターを弾くシーンが印象的です。
セカンド・シングル"Hunter(邦題:ハンター)"はドラマティックなバラード・ロックで、1986年9月6日付で85位を記録、Album Rock Tracksでは8月16日付で14位を記録しました。"Hunter"は、以前YesやAsiaでハウが活動を共にしたキーボーディストで、このアルバムのプロデュースを担当したGeoff Downes(ジェフ・ダウンズ)が提供した楽曲です。その後においてAsiaでのダウンズが指揮をとっていた時代、1997年リリースのベスト盤"Anthology"において、”Hunter”のセルフリメイク・ヴァージョンが収録されています。
またアルバム"GTR"には、Wスティーヴのソロ作品がそれぞれ収録されています。ハウの"Sketches in the Sun(邦題:スケッチ・イン・ザ・サン)"は、12弦ギターで繰り広げられるインストゥルメンタルですが、プロモーション・ビデオも作られて、弾き終わった最後の、ハウの目のやり場に困るところが興味深いです。
またハケットも"Hackett to Bits(邦題:ハケット・トゥ・ビッツ)"を披露しています。1977年にリリースしたソロ2作目"Please Don't Touch!(邦題:プリーズ・ドント・タッチ)"のタイトル曲"Please Don't Touch!(邦題:プリーズ・ドント・タッチ)"がベースとなっています。1983年にリリースされたソロ・アルバム"Highly Strung(邦題:ハイリー・ストラング)"の収録曲にも似たようなタイトルのインストゥルメンタル"Hackett to Pieces(邦題:ハケット・トゥ・ピーセス)"がありますが全く関係はありません。
高らかにマックスが歌い上げたアルバム最後を飾る曲"Imagining(邦題:イマジニング)"で幕を閉じますが、70年代のプログレ系ムーブメントが次々と衰退していく中で、1982年におけるAsiaのデビュー成功をはじめとして、1983年におけるYesの"90125(邦題:ロンリー・ハート)"での復活劇、Genesisの"Genesis(邦題:ジェネシス)"でのポップ色強めたサウンドへの挑戦と、すでに栄光をつかんだロック・グループのさらなる進化が行われる中、遅れて登場したスーパー・グループ、GTRもその後が期待されました。しかし、グループはスティーヴ・ハケットの脱退を機に空中分解をおこし、GTRは僅か1年でその活動を終えるのでした。
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posted by ottovonmax at 00:00| 洋楽