2016年04月29日
屋号#大阪丸その(26) (あべのハルカス周辺no.14*【ビリケン】さんだらけ。
(あべのハルカス周辺no.14*【ビリケン】さんだらけ。)
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通天閣と新世界をしばらく取り上げて来ましたが、本当にどこもかしこも【ビリケン】さんだらけでした。
通天閣内や新世界の街で見つけた【ビリケン】さんをこの号では紹介したいと思います。
まず【ビリケン】さんを初めて見たとき、なんだか分からないような独特の大阪商人の感性により、通天閣と新世界を代表するユニークなキャラクターを作成したものかと思いました。
もちろんそんなに昔のお話しではなくて、近年、街を盛り上げる為に大阪の商工会議所で決まったような?感じなのかなぁ?とも勝手に思っていました。
しかし、【ビリケン】さんを調べてみると、意外なことに アメリカ生まれでした。
しかも100年以上前のお話で・・・。
※※※※※【ビリケン】さん※※※※※
1908年、アメリカの女性芸術家フローレンス・プリッツが「夢の中で見た神様」をモデルとして制作した作品が起源と言われているそうです。
その後、シカゴの企業ビリケン・カンパニーという会社が、この【ビリケン】さんをビリケン像などに制作・販売しました。
そして「幸福の神様」として全世界に知れ渡りました。
アメリカ・セントルイス大学にもビリケン像がある位です。
世界中で愛されている幸運の神様なのです。
ここ日本へは明治42年から翌年にかけて輸入があったといわれています。
1911年(明治44年)、大阪の繊維会社・神田屋田村商店(現・田村駒)が商標登録を行い、1912年、通天閣に併設された遊園地「ルナパーク」にビリケン堂が作られ、初代【ビリケン】さんが祭られます。
しかし「ルナパーク」の業績不振から閉園になった後、初代【ビリケン】さんは行方不明になります。
一方、通天閣と新世界を取り巻く環境も時代の変化と共に変わって行きます。
国内外の最先端技術の交流の場であった内国勧業博覧会跡地から、先進的な街として出発した新世界と東洋一の高さを誇っていた通天閣も時代の波に翻弄されます。
火災被害、戦争による通天閣の解体、またその後も第一次大阪空襲で街も壊滅してしまいます。
戦後、復活しましたが、オイルショック時は再建された通天閣の灯も消えました。
またターミナル駅からもはずれ、隣接するあいりん地区の釜ヶ崎暴動などがあり、日雇い労働者や浮浪者が闊歩する街となりました。
最盛期の華やかな雰囲気が消え、新世界の街もさびれ、うらぶれてしまい、家族連れや若者やカップルの姿はなくなりました。
一般の人が立ち寄らない「怖い」イメージが一時先行しましたが、1990年代以降、戦争を知らない世代を中心に昭和の面影を残すレトロな街として再び脚光を浴びることになりました。
映画や小説、果ては漫画まで新世界と通天閣を舞台としたものが生まれ、雑誌、TVに好意的に取り上げられたことで息を吹き返したのです。
NHKの朝ドラ「ふたりっ子」では将棋をテーマにした新世界が舞台でしたが、そのころには、「怖い」イメージから親しみやすいレトロな魅力ある街として国内外の観光客でにぎわう街になりました。
今は外国の観光客に交じって、もちろん、家族連れ、若者、カップル達の姿も街に戻ってきました。
そんな通天閣と街の移り変わりの中、行方不明になった初代【ビリケン】さんは写真の資料すら残っていず、現・田村駒株式会社にあった【ビリケン】商標登録の協力を経て、昭和54年に二代目の木彫【ビリケン】さんが誕生します。
この【ビリケン】さんは皆に愛され、足の裏を撫でるとご利益があるとの言い伝えより、その足はすっかりすり減ってしまう程でした。
平成24年5月、通天閣ならび新世界100周年を記念して、今の三代目【ビリケン】さんが誕生しました。
現在、通天閣5階の展望階に祭られています。
因みに三代目【ビリケン】さんの中には、金で出来た【金ビリ】も納められているとのことです。
【ビリケン】さん台座に刻まれている文字
「THE GOD OF THINGS AS THEY OUGHT TO BE」
「万事あるがままの神」という意味だそうです。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
◎有名な絵本「ウォーリーを探せ!」のように、通天閣と新世界を訪れる機会がある時には、観光と共に通天閣内と新世界の街中にあふれている【ビリケン】さんを探してみるのも楽しいと思います。
ここで取り上げた【ビリケン】さんはほんの一例です。
私が見つけたものは、金色風のもの、白色風のものが多かったように思います。
見つけたものも、ほんの一部なので、通天閣内、新世界の街には、まだまだ【ビリケン】さんが隠れています。
【ビリケン】さんだらけなのです。
(通天閣5階展望階の幸運の神:引退した二代目の【ビリケン】さん本体。)
(足の裏を撫でるとご利益があるとのことで、足の裏はかなりすり減っている。)
(通天閣5階の展望階に祭られている現在の幸運の神【ビリケン】さん本尊。)
(金で出来た【金ビリ】を体内に内蔵しているといわれている。)
(ぬいぐるみの【ビリケン】さん)
(通天閣展望階在中:吉野杉で出来た台座・やや小ぶりの【ビリケン】さん)
(5階展望階の飾り棚にある様々な形態の【ビリケン】さん)
(5階展望階の飾り棚にある様々な形態の【ビリケン】さん)
(5階展望階の飾り棚にある様々な形態の【ビリケン】さん)
(5階展望階の飾り棚にある様々な形態の【ビリケン】さん)
(5階展望階の飾り棚にある様々な形態の【ビリケン】さん)
(しゃべる【ビリケン】さん)
(ビリケン小泉)
(ビリケン泉:目をつぶって落ち着いて ゆっくりコインを投げてや〜。)
(下の足跡に立ってコインを投げてんか!コインが器に入ったら超ラッキーや!)
(通天閣2階:運だめし・LUCK Trialと書かれた【ビリケン】さんのパチンコ台?)
(通天閣2階エレベーターまでの通路、写真撮影用の【ビリケン】さん屏風)
(列が動くまでに本物のビリケンさんを探せ!!ポスター。)
(確かにポスターの中だけでなく、【ビリケン】さんだらけの通天閣と新世界の街。)
(通天閣2階エレベーターまでの通路にある展示物:串カツ屋さんの「コインを乗せてや〜幸せになれるで〜」の【ビリケン】さんの絵。)
(上に同じく。ちなみに中国の人民元のお札も見える。)
(2階通路にあるガチャガチャ:光る提灯ストラップ通天閣&ビリケン。)
(2階通路にある【ビリケン】さんのUFOキャッチャー。)
(福の神【ビリケン】さんだらけ。)
(UFOキャッチャー受け取り口辺りには通天閣が描かれている。)
(2階通路、通天閣1丁目辺りにある:お賽銭箱とカラフルな衣装を着た【ビリケン】さん。)
(2階通路にあるご当地メダルの【ビリケン】さん。)
(通天閣と新世界を模した写真スポット:真ん中は【ビリケン】さん)
(3階お土産屋さんのレジ横で帰り道のプラカードを持つぬいぐるみの【ビリケン】さん)
(「ローマの休日」をもじって、「オーサカの休日」。「真実の口」の顔は【ビリケン】さん。)
(新世界の街・串カツ屋さんの店頭にある【ビリケン】さん。)
(新世界の街・串カツ屋さんの店頭にある【ビリケン】さん。)
(たぶん?やはり大阪名物・道頓堀のくいだおれ太郎に似せた?【ビリケン】さん。)
(新世界の街・串カツ屋さんの店頭にある巨大な有名【ビリケン】さん。)
(ここは新世界の街の有名な写真スポットでもあります。)
(新世界の街・串カツ屋さんの店頭にある【ビリケン】さん。)
(新世界の街・串カツ屋さんの店頭にある【ビリケン】さん。)
(やはり新世界街中・カドヤの角にいる【ビリケン】さん。)
(新世界の街・串カツ屋さんの店頭にある【ビリケン】さん。)
(屋根から身を乗り出す【ビリケン】さん。)
(ここからはジャンジャン横丁の店頭にある【ビリケン】さん。)
(上に同じくジャンジャン横丁の店頭にある【ビリケン】さん。)
(ジャンジャン横丁の「恋人達の真実」の顔が【ビリケン】さん。)
(ちなみにあの有名な洋画「ローマの休日」に出てくる「真実の口」がモデルです。)
(再び、通天閣5階展望階に祭られている三代目=現在の【ビリケン】さん。本体。)
(上に同じく、通天閣5階展望階に祭られている【ビリケン】さん。)
(最後に本家本元のご本尊に戻りました。)
(次号に続く)
(お得な旅行なら)
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