多角磨奏のページ

実は私、バイオリンをチロっとやってまして
最近は毎日20分ぐらい練習してます。
これが、ピアノと違って全然上手くならないんです。（私だけかもしれませんが）

私はバイオリンに限らず、これまで生きてきて、すべて「基礎・基本」というものを無視してやってきました。
だいたい始めが肝心とか言って基礎的な事ばかりやってて嫌になって投げだしたら元も子もなくなりますし、基本などできていなくても目的が達せられればそれで良いワケですからね。
受験勉強で言えば、試験の時だけ点を取ればよかろうッ！なのだァー！

とまあ、そんな事ばかりやってきたので基本のなってない大人になってしまいました。不真面目というわけではないんですが。
急所の部分だけ押さえていればいいんだよ。へへへなんて思っていたら、やっぱりふとしたところでボロが出るんです。特別に気合を入れていなくても自然にできる状態こそが実力だったのです。（当たり前ですけど）

また楽器の話ですけど昔ピアノをやっててやっぱり基礎は無視でしたけど、ピアノの場合は根性である程度までは弾けるようになったんです。ですがバイオリンはダメでした。楽器の持ち方やら弓の向きやらが微妙に違うだけで全然音が違うんです。だから根性で昨日弾けたのに、今日同じようにやってるはずが弾けなくなっていたりするのです。
ぞれを基本がなっていないせいとは気づかず「このボロバイオリンがッ！」などと思い、バイオリンの方が悪いと決めつけてバイオリン屋に持って行ったところ、店主の娘の音大生が私の楽器をメチャメチャ良い音で弾いたので、私は唖然としましたよ。ガアァァ〜ン！てカンジ。

私のバイオリンは14万円の物で、妻には「バイオリンをやらないともう生きていけない」とダダをこね、ボーナスをはたいて買ったんですがプロ用からすれば安い部類なのです。私は安物だから上手くならないのだと思っていたので、その音大生に「これ良い音しますね〜」と言われ「そ、そうっすね、ははは」と言いながら超恥ずかしかったっす。
結局、どこにも異常がなく、むしろ良いバイオリンだと太鼓判を押されて、こういう練習をするといいですよなどと教えてもらい、それでやっと基礎的な練習を始めました。
いきなり「情熱大陸」から始めたのは愚かだったようです。

それから一年たって昨日のこと。
畑仕事でヘロヘロで腕に力が全く入らない状態でバイオリンの練習をしたところ、これまでにない良い音が出たのです。しかも安定的に。
それで力の抜き加減が分かったのです。
いや、you tubeで弾き方とか研究して力を抜くことは分かっていたのですが、分かってなかったですね。
基本がなってないために、力を入れないと正しく弾けなかったという事なんでしょうね。
だからピアノの時は手首を痛めたのでしょう。
これまでバイオリンに対して暴れ馬をねじ伏せて乗っているような感覚でいましたが、今はなんか、バイオリンとの信頼関係が築けているような、対話をしながら弾いているような不思議な感じがします。

やっぱり「基本」て大事なんですね〜
大人の言ってた事は嘘ではなかったんですねえ


小説を書くのにも「基本」とかあるのかが心配になってきたアァァ〜