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2009年10月26日

金子みすゞの詩を楽しむ/5




     ふしぎ


   わたしはふしぎでたまらない、

   黒い雲からふる雨が、

   銀にひかっていることが。


   わたしはふしぎでたまらない、

   青いくわの葉たべている、

   かいこが白くなることが。


   わたしはふしぎでたまらない、

   たれもいじらぬ夕顔が、

   ひとりでぱらりと開くのが。


   わたしはふしぎでたまらない、

   たれにきいてもわらってて、

   あたりまえだ、ということが。

   
   


   



             掲載する詩は金子みすゞ著作保存会の了解を得て掲載しています。


これまでに紹介した詩のタイトル :: はちと神さま / お魚 / さかむけ /

                       すなの王国





・・・




評価




金子みすゞ大全集



■ わたしと小鳥とすずと


■ 金子みすゞ童謡全集(全6巻セット)


■ 私と小鳥と鈴と 〜 金子みすゞ生誕一〇〇年記念ベスト 〜


■ 金子みすゞ豆文庫       感想




金子みすゞ = 本名、金子テル。
明治36年、山口県大津郡仙崎村(今の長門市)に生まれる。
大正末期、すぐれた作品を発表し、西條八十に「若き童謡詩人の巨星」とまで称賛され
ながら26歳の若さで世を去った。
没後その作品は散逸し、幻の童謡詩人と語り継がれるばかりとなった。
が、童謡詩人・矢崎範夫の長年の努力により遺稿集が見つかり、出版された。


金子みすゞ大全集について
幻の童謡詩人といわれ、長い間その作品は明らかにされていなかった金子みすゞ。約20年前に全512編の詩集が発見され、多くのみすゞファン、童謡ファンを喜びにわかせた。今回は、女優若村麻由美がNHKラジオ特番で朗読した全作品に、西村直記の音楽をのせて収録。みすゞ発掘者の矢崎節夫先生による解説、金子みすゞに関わる著名人によるエッセイ集(石井ふく子さん、片岡鶴太郎さんをはじめとする各分野の著名人8人)や実の娘のふさえさんによる寄稿や年譜等の豪華解説冊子が付いています。
■朗読:若村麻由美

CD10枚組・全512篇




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