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2014年03月21日

AAC

最近私の管轄である維持期に
おきまして筋萎縮性側索硬化症(以下:ALS)
の方がおります。ALSは1年間に
人口10万人当たり1〜2人程度が
発症し約3〜5年で進行、死に至るという
根治不可能な指定難病です。

担当の方は、現段階では
構音障害と歩行障害が生じている
程度ですが、今後のALS進行に伴い、
身体機能とコミュニケーションの
著しい低下が予測されますので、
早い段階で代替の意思伝達の
手段を確保しておく必要があります。

そこで、我々言語聴覚士が中心として
検討していくのが今回のタイトルである

AAC
(=Augmentative and Alternative Communication)


すなわち拡大・代替コミュニケーションとなります。
『AACの基本は、手段にこだわらず、その人
に残された能力とテクノロジーの力で自分の
意志を相手に伝えることにあり ます。(中邑、1996)』 


この手段にこだわらずという点
において、アナログまたはハイテク機器
問わず、当人に適した代償手段を
コーディネイトするのが我々の役割
であると、プルプル食は捉えております。

実際の手法のうち、アナログの
ものに焦点を当てて下記に挙げます。


@文字盤
⇒紙に50音表を記して、本人が目的の
  文字を指で指す。又は訓練者(介護者)が
  一定の時間毎に文字を選択(読み上げ)し、
  本人の合図に基づき同定する。

Aコミュニケーションボード
⇒日常的に使用頻度の高い内容を
  ボードに記し、本人又は訓練者が
  選択〜合図によって内容を同定する。

B透明文字盤
⇒透明な塩ビ板orアクリル板に
  @orAと同内容を記す。
  利点は本人の眼球運動さえあれば
  相互の視線によって同定できる。
  また訓練者が熟練することによって
  伝達速度が向上する。


以上です。ハイテク機器は日進月歩ですので、
ここでは割愛しますが、
個人的には“アイトラッキング”
(人の眼球の動きを記録して分析する調査手法)
の技術躍進が新たな代替手段の
可能性を示してくれるのでは
ないかと思っています。
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