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2014年09月19日
デング熱騒動。
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動物実験していない化粧品の話からちょっとズレてしまうんですが、今ちょうどこんな本を読んでいます。
レイチェル・カーソン「沈黙の春」
言わずと知れた20世紀ベストセラー本ですが、これを購入したのは実は10代の頃。
どうにもとっつきにくそうな内容で読めずにいたんですが、「いつか絶対読まなくては」という思いがあってずっと処分しないで残してあったのです。
ようやく読み始めて、今半分くらいですけど、農薬のカタカナ名前などが多くてやっぱりそんなに読みやすいものではありません。
それでも、自然・環境より経済優先とも思える今現在の日本の状況を考えると、本の内容はまったく古びてなくて、むしろ今こそ読むべきものでは、と思えてきます。
子供の教科書に載せたほうが良いんじゃないかしら(^_^;)
ちょっと前から、デング熱報道が賑わってます。
まれにしか重症化しないデング熱よりも、蚊の駆除のために公園にせっせと散布された薬品の害のほうがよほど気になった管理人です。
報道されないけど、当然蚊以外の虫も死んでしまうだろうし、公園に飛んでくる鳥や野良猫はどうなんでしょう?
「沈黙の春」によれば、こうした有毒な成分は、生物の体内に入るとけた外れに濃縮されるのだそうです。
食物連鎖の輪の中にいる昆虫類が毒に侵されれば、ほかの生き物にも当然影響をおよぼすのです。
現代は科学が進んでいるから蚊以外には効果のない安全な薬品が開発されているはず、なんてことは希望的観測でしかありません。
現に市販の虫よけに含まれているディートという成分は、第二次世界大戦中にアメリカ陸軍で開発されたもので、子供への使用量などに注意が必要な農薬です。
人の肌に触れるものにいまだにこんな成分を使い続けているんですから、公園に散布した薬品がこれより安全だとはどうしても考えづらいです。
東京都に問い合わせたところで素人では相手にされないだろうとモヤモヤしていたら、調べてくれた方がいらっしゃいました。
ブログ「風の谷」 再エネは原発体制を補完する新利権構造より -デング熱ウイルス蚊の駆除に使われた殺虫剤は発がん性があるピレスロイド系。200件も問い合わせ。-
わたしは、化学薬品の人体への影響に関して必要以上に大声を張り上げるつもりはありません。
発がん性とか経皮毒とかいうデータはほとんど動物実験で得られたものだからです。
企業はたいてい「お客様の安全のため」というのを盾に実験動物を痛めつけているんですから、安全性云々を騒ぎ立てれば立てるほど動物実験に加担しているような形になりかねません。
しかも実験したところでやっぱり「こんな成分は危険!!」と叫ぶ人は出てくるんですから、本当に意味がありません。
世界各国で動物実験に代わる代替法の研究だって進んでいるのに、どうしてこう意味もなく実験動物が苦しめられなくちゃいけないんでしょう。
安全性のよくわからないような薬品を次々と作らせたり使わせたりするのは、企業や役人の好きなようにさせているわたしたち一般市民にも責任のあることで、多少の危険があろうと連帯責任であるていどは粛々と受け止めなくてはいけません。
人の勝手で人が苦しむのはある意味自業自得だけど、かわいそうで気の毒なのはとばっちりを食う他の生き物や環境です。
叫ぶなら、動物実験しなくちゃ安全かどうかわからないようなあやしげな化学成分はいらない!環境を壊すようなものは作るな!と叫ぶべきなんじゃないでしょうか?
倫理そっちのけでなんでもかんでも新しいもの作ればいいってものじゃありません。
海外に目を向けると、デング熱が毎年のように流行して昨年は感染者140万人中603人の死亡者が出たブラジルでは、遺伝子組み換えの蚊を放って蚊の撲滅を狙っているとか。
生態系への影響は未知数な上に、何か問題が持ち上がった場合の封じ込めや回収方法などは考えられていないようです。
東京都に届けられた問い合わせの中には「徹底的に駆除を」なんて声もあったそうな。
ほうっておいたって蚊は冬にはいなくなるのに。
デング熱でまれに重症化するのと、普通の風邪を引いてまれに重症化するのと、確率的にどれだけの差があるのかな?
具体的に数字で表してくれたら、むやみと怖がる人も減るような気がするんですが。
ちょっと調べてみたら、早期に適切な治療を受ければ致死率1%以下だそうです。(国立感染症情報センター)
新聞だかテレビだかでどなたかが発言していたんですけど、「日本も亜熱帯化してきているから今後デング熱も夏の風物詩みたいに当たり前の病気になってくるのでは?」と。
本当にその通りだと思います。
温暖化が進んでいるのも人の生活が一因なんですから、ちょっとは反省しないといけません。
管理人の住む千葉県でもデング熱患者が出たそうですが、先日は普通にオーガニックの虫よけをつけて雑木林を歩いてきました。
長袖も着ていたので、刺されませんでしたよ(代わりに半そでで虫よけなしの相方が刺されてました)。
感染しないよう注意するのはもちろん大事ですけれど、自分さえ無事なら生態系なんかどうでもいい、ではあまりに情けなさすぎませんか?
とりあえず楽チンなことばかり考えずに個々人で蚊に刺されないよう工夫したいものですね。