2015年12月13日
安土から近江八幡へ(6)「びわ湖の雲をながめる」
b.近江八幡休暇村まえの砂浜、白波が立ってるし、なんか陰気な雲行き、
a.琵琶湖の東岸エリアじゃ、ここがいちばん山がせまってて、なんかいつも暗い感じがする、
b.快晴でもこんなんすか、
a.カンカン照りの真夏は、木陰(こかげ)が多くて助かるけど・・・
b.これなんか、ちょっとさりげなくも恐ろしい1枚、
a.雰囲気バツグンやけど、なんか怖いなあ、ぼんやりしてたら手首つかまれそうで、
b.こうやってながめると、比良(ひら)山地のけわしさがよう分かる、
a.ほとんど壁みたいや、
b.でも琵琶湖を見晴らせる人気の山、ふもとをJR湖西(こせい)線が走ってるし、リフトもある、昔はロープウェイまであったとか、
a.リフトについては平成16(2004)年から九年間、休止状態がつづいたけど、登山者からの熱烈な要望を受けてついに完全復活したんやな、
「登山者の 熱意が回す リフトかな」
b.びわ湖バレイってどこなんすか、そこは日本一のロープウェイがいまも運行してて1100mまで一気に登るとか、
a.ちょっと左より、JRでひとつ南になるんかなあ、
b.このへん登ったことないんすか、
a.JRの窓からあこがれのまなざしを向けるのみ、
b.なんで登らないんすか、
a.なんでかなあ、登山者の迷惑にならないMTB(マウンテンバイク)専用コースとかあればええんやけど、
b.左端のピークが比叡山(ひえいざん)すか、
a.京都市内から見るんとぜんぜんちゃう(=ちがう)なあ、
b.京都の市街地からながめると、もっと立派で存在感あるけど、
a.こっからやと、右手の比良山地と見比べてまうな、
b.おお、久しぶりに人の気配、
a.昭和56年創業の「シャーレ水ヶ浜」、ここはいつもクルマがたくさん停まってる、
b.入りますか、
a.先を急ごう、
b.まだ3時半なのに、けっこう暗いなあ、
a.ずいぶん雲が垂れ込めてきた、雨はだいじょうぶそうやけど、
b.ここにも人の気配、
a.さみしい一本道を抜けてやっと集落に出てきた、ほっとすんなあ、
b.もしかして、この石段のぼるとか、
a.正解、越後製菓!!
b.それ、ちゃい(=ちがい)ますよ、「正解は?(ピンポン押して)越後製菓!!」、
a.そうか、自問自答形式になっとるんか・・・確認のためもう1回見とこ、
2015年12月10日
安土から近江八幡へ(5)「干拓地から湖岸へ」
b.畑の写真とか多いけど、好きなんすか、家庭菜園みたいなん、
a.いやぜんぜん、
b.なら、なんで写すんすか、
a.さあ、なんでかなあ、デザイン的に面白いし、
b.でも実用一点張りで、面白味に欠けるんじゃ、
a.いや、むしろそこがええんや、収穫に専念して、良く見せようって気がないから、かえってすがすがしい、
b.そんな大中湖(だいなかこ)干拓地もこれで見納め、
a.さあ、びわ湖のほとりに向かおう、
b.あれ、なんかイメージとちゃう(=ちがう)なあ、こんなんでしたっけ、
a.たしかに、雲行きのせいか、表情が険しいなあ、ちょっと怒ってるような、
b.もう少し柔和ですよね、いつもながめてるびわ湖って、
a.ヒトと同じように、みずうみにも喜怒哀楽があるんや、きっと、
b.あれが淡水湖で人が住む日本で唯一の島、沖島、
a.さてここで問題、「にっぽん縦断こころ旅」で火野さんがチャリオ君をこの港に置いて、渡し船で沖島へ渡ったのは今から何年前のことでしょうか、
b.え〜、分かりません、正解は、
a.「越後製菓!!」
a.これだけ漁船が並ぶのはびわ湖でもここくらいかなあ、
b.どの船がいいすか、パッと見、
a.どれも同じように見えるけどなあ、
b.それでも、あえてひとつ選ぶなら、
a.「正解は越後製菓!!」
b.急にどうしたんすか、
a.沖島っていうとあれ思い出すなあ、阪神タイガースのリーグ優勝で近畿エリアが浮かれる夜に舞い込んだ悲報、
b.対岸からこの島をめざす途中、突風で大型ヨットが転覆、7名が帰らぬ人に、うちひとりは今も行方不明のまま、
a.いろいろ手を尽くすも、無念の捜索打ち切り、
琵琶湖で起きた戦後最悪のヨット転覆事故
b.この写真、事故からまだひと月もたってないんすね、
a.事故は2003年の9月15日やし、半月ほどしかたってない、
b.対岸にそびえる、あの比良(ひら)山地が強風の原因なんすか、
a.あそこから吹き降りる風が、びわ湖の水面にぶつかってはねかえるそうや、
b.そんな突風の直撃くらったんかなあ、
a.あまり天気荒れてなくても、山すそ走るJR湖西(こせい)線だけ、強風のため運転見合わせとか、よくあるしなあ、
12年前はこんな出来事があったんか・・・
ウィキペディアでふりかえる2003年
2015年12月06日
安土から近江八幡へ(4)「大水車と干拓地」
a.能登川水車の由来、
b.直径13m、
a.「七人の侍」に出てくる水車小屋、思い出すなあ、村の爺様(ジッサマ=長老)が住んでた、橋向こうの、
「燃えてねかったのは 侍(さむれえ)やとった、その村だけだった」
b.昔はこれ回して、精米・製粉してたんすね、
a.人物うつすの不得手(ふえて=にがて)やけど、やっぱり人が入るとええもんやなあ、
b.小さく写ってるだけでも風景がグッと引き立ちますね、
a.とりわけ子供はいいなあ、まだ妖精の雰囲気が残ってて、
b.見たことあるんすか、妖精、
a.いや、それはないけど、ちょっと人間離れしてて・・・
b.これはカモすか、
a.調べてくれたまえ、
b.グーグル画像検索によるとカルガモのようです、
a.張りめぐらしたネットのおかげで、平和に暮らして行けるんやな、
「張りわたす ネットでつなぐ 未来かな」
b.なぜかヤギもいてる、何でもありなんすか、ココ、
a.12年たった今、どうしてるかなあ、
b.大水車は健在ですけど、あとはじっさい行ってみないと、
a.しかし、ええとこやなあ、
b.あの山すそがJRびわ湖線、
a.びわ湖ぞいにJRが走ってるから、どこでへたっても(=ヘロヘロに疲れても)、どっかの駅が助けてくれる、この安心感、
b.イコカになってからは、とりあえず乗ってから、その場の気分で下車できる、これもけっこうありがたい、
「とりあえず 乗ってみてから 降り駅を」
a.伊庭内湖(いばないこ)の横手は広大な干拓地、
b.かつては内湖(ないこ=オマケ湖)最大の大中湖(だいなかこ)、見てみたかったなあ、
a.遠く、中央右寄りに近江富士が小さく見えてる、
b.ずいぶん遠くまでやって来ました、今日はこっからどう行くんすか、
a.あの山の向こう側に回り込んで、びわ湖を右にながめながらJR近江八幡駅へ、
b.そういえば、びわ湖もずいぶん見てないなあ、
a.関係ないけど、トラクターって排気ガス上から出すんやな、生まれて半世紀あまり、ようやく気ぃついた、
b.それに、フォードのトラクター、これってかなりレアもん(=めったに見られない代物(シロモノ))かも、
a.畑の幾何学模様はどれ見ても楽しいな、スッキリした線や面に微妙なゆれがあって、
b.そのゆれが味なんすか、
a.そうかもなあ、
2015年12月04日
安土から近江八幡へ(3)「伊庭内湖(いばないこ)の大水車」
b.匠(たくみ)の里、ここは何すか、
a.さあ何やろ、道の駅でもないし、えらくひっそりしてる、
b.でも、広い敷地にスッキリとセンスの良い和風建築が、
a.屋根瓦(がわら)もええもん使ってるし、なんかええなあ、
b.これは川すか、池すか、
a.どっちやろ、流れがほとんど無いけど、細長いしなあ、
b.地図には須田川ってあるけど、そのまま伊庭内湖(いばないこ)とも呼ばれてるような、
a.じゃあ、川と池の中間や、
b.ここにもホテイアオイ、
a.ウィキペディアによると、明治になって国内に入ってきた外来種とある、
b.うわさどおりの繁殖力、
a.ほ乳類ヒト科ばりの、
b.学校かなあ、
a.滋賀県農業大学校、でもじっさいは大学じゃなくて専修学校、
b.どうちがうんすか、
a.調べてくれたまえ、
b.大学よりも実習の時間が多くて、実践的な職業技術が身につくようです、
a.ススキと秋の空、
b.近江のススキはとりわけ美しい、気のせいかもしれないけど・・・
a.ススキにも色んな種類があるんやなあ、びわ湖のあたり走って初めて気ぃついた、
b.地図には能登川水車ってあるけど、ここが伊庭内湖(いばないこ)でいいんすか、
a.みたいや、むかしは能登川って川があったそうやけど、いまは地名だけが残ってる、
b.それにしてもデカいな、夜はライトアップされるんか、
a.そういえばJR能登川駅も水車のデザイン、
b.このへん、風強いしなあ、
a.そりゃ風車やろ、
2015年12月01日
安土から近江八幡へ(2)「沙沙貴神社から北へ」
b.天然素材を使ったホンマもんの屋根、
a.ニセモンなんてあん(=有る)のか、
b.神社のしめ縄とか、最近はプラスチック製のがありますよ、
a.ワラはすぐ傷むしなあ、
b.昔は、神社のしめ縄とか、それぞれの村で編み上げたんすね、当たり前のように、
a.しかし、これだけ広い境内(けいだい)なのに誰も居てないなあ、
b.「佐々木」姓じゃない我々だけとは・・・
a.ここまで静かやともう動きたないなあ、ここでずっとゆっくりしてよか、
b.そんで、折り返し京都へもどりましょうか、
a.この木もええなあ、
b.しかし、これだけ家紋に満ちた神社も珍しい、
a.「この神社 こま犬までも 家紋入り」、
b.「まったりと このままずっと 神の園(その)」、
a.まあ仕事で来てるわけやないし、すぐ京都にもどってもええけど、とりあえず駅前に向かって進もう、
b.安土保育園の運動会、
a.シーズンたけなわや、
b.「たけなわ」って神社の「しめなわ」みたいなもんすか、
a.馬鹿を言うもんぢゃあない、日本酒をつくる時、いちばん美味しい時期を「たけなわ」って言うんや、
b.神社のあとはキリスト教会、
a.戦国時代、キリスト教の神学校まであった信長ゆかりの土地なんで特別な感じがする、もちろん関係ないんやろうけど、
b.1580年、日本初となるセミナリオ(神学校)がこの近くにあったんすね、
a.おそるべき田舎やな、
b.と、おもったら今度は植え込みや石垣も立派な大寺院、
a.おそるべき田舎やな、
b.そんで、なんだかんだで安土城の山すそですけど、
a.今回はスルー(=)や、階段やたら多いし、
b.キンモクセイもたけなわ、
a.お酒と一緒でいちばん香り高い時期、
「その花は 見えてなくても キンモクセイ」