ふつうは、フルサイズ換算 50mmレンズのことやけど、ペンタックスさんは、フィルムカメラ時代も終わりごろになって、「いやちょっと待てよ、もう少し広角よりの43oが、真の標準レンズでは」、と主張しはじめ、そのコンセプトの元に開発された高性能標準レンズは、現在でもより高度なコーディングをまとって、リミテッドレンズシリーズの長老として活躍しつづけてる、
リミテッドレンズシリーズでも、とりわけ高価なフルサイズ対応のFA三姉妹レンズ(31o・43o・77o)・・・SMCからHDへと、より逆光に強いコーティングをまとった証(アカシ)は、エメラルドに光る七宝(しっぽう)焼きのフィンガーポイント! これだけでなんぼかかってるんや!?
HD PENTAX-FA 43mmF1.9 Limited シルバー 標準単焦点レンズ 【フルサイズ対応】【高品位リミテッドレンズ・アルミ削り出しボディ】【 価格:85,800円 |
ということは、この43oリミテッドレンズは、フルサイズ機の K-1 に装着して初めて、標準レンズってことすか、
そう、話がややこしくなるけど、APS-Cの一眼レフにつけると、焦点距離が1.5倍になるんで、66oという中望遠になってまうんや、
でもって、話はGRシリーズの最新作ですけど、 フィルム時代から現在にいたるまで、頑(かたく)ななまでにフルサイズ換算28oを貫いてきたこの名機が、とうとう40oという標準レンズを搭載するってことなんすけど、
フルサイズ換算40oなんで、PENTAXさん的にいうと、標準レンズになるなあ、
「どうも28oは広角過ぎて使いづらいんで、せめて35oなら買うんやけどなあ」とか言ってたんで、願ったりかなったりやないすか、
ホンマや、カネ無いけど、
ちなみに、なんでGRシリーズって28oなんすか、
風のウワサでは、旅客機の機内食を撮影するために、まわりの邪魔にならないような、小型で写りの良いカメラが欲しいということから開発されたとか、
なるほど、それで近距離でも広く写せる28oレンズが採用されたと、
あと、空がせまい都会の風景も、28oくらいワイドな方がなにかと便利やし、
まあ、売れ筋カメラマンともなれば、都会で住むことも多くなりますしね・・・けど、寝ても覚(さ)めても田舎(いなか)暮らしの我々には、このレンズ、ちょっとワイド過ぎるような、
空の雲を写すだけなら、28oでもちょうどええけど、他の景色もバランス良くカメラに収めようとしたら、40oくらいが理想的なわけで、
その話で思い出すのは、リミテッドシリーズでたったひとつの防滴(ボウテキ)ズームレンズ、HD PENTAX-DA 20-40mmF2.8-4ED Limited DC WR の開発者が、興味深い発言をされてて、このレンズは、基本的にまん中の30oで撮影するように設計してあって、その過不足を微調整するためにズームリングを回して欲しいと、
価格:61,831円 |
なるほど、APS-Cの 30oは、フルサイズの45oやから、ペンタックスさんでいう標準レンズってことやなあ、
じっさい、このへんの画角ってどうなんすか、
ペンタックスさんの言うとおり、50oよりも45oのほうが、ほしい景色が自然とすんなりと収まって、なおかつ広角臭(くさ)さも感じられない絶妙なバランス・・・これに慣れてくると、50oのほうは、少しキツキツ・パンパンで、つねにトリミングを意識しながら写してるような、中望遠的性格の強いことがわかる、
「広角臭さ」って具体的にどういうことすか、
「望遠臭さ」の逆やから、見た目よりも遠近感が強くなって、近くのモノよりも、遠くのモノがより小さく見える・・・つまり、写したいものが思ったよりも小さく写ってガッカリすることが多い・・・そのぶん自分の足で近づけとかいうけれど、たいていそこは農家さんの畑だったり、立ち入り禁止のため池だったりするわけで、
じゃあ、標準レンズになると、見た目と同じ遠近感になると、
そう、だもんで標準レンズは、使い慣れてくると、「あれ、これ一本で、けっこう行けてまうなあ」という、万能ナイフのような、万能ナベのような、とても使い回しの利(き)くレンズなんや、
ちなみに、コンパクトカメラは、広角レンズのほうが作りやすいんで、28oレンズを40oレンズに置き換える作業は、われわれの想像以上に大変だったようで、
(GRオフィシャルサイトより引用)
「この 40o 相当の画角、実焦点距離では 26.1o のレンズですが、GRレンズとして新たに設計し、このコンパクトなボディに入れることは、かなり困難を極めました。GRレンズは、画像処理に頼らずレンズによる光の結像性能を高めることを第一に考えています。ですから、近年では多くなった歪曲収差補正を前提としたレンズ設計にしておらず、光学設計そのものの歪曲収差を少なくしています。また、色収差も少なく、輝度差のある境目やボケのエッジなどに色が乗らずにきれいに描写されています。そして、中心から解像力が高く周辺まで低下しないシャープでコントラストの高いレンズであり、フレアなども少なくヌケが良い描写であることも特徴です。
GR IIIxのレンズも、そのGRレンズの設計ポリシーは変えておらず、焦点距離が長くなり難しくなりましたが、このコンパクトなボディの中に入れられるように設計しました。また、GRですからマクロもなるべく近くまで寄れるようにと12pまで寄れるようにしてあります。」
厚みが2ミリ増しとか言うけど、じっさい見た目わからんレベルやもんな、しかも、光学性能はより向上してるというから、高価なカメラはやっぱり根本からちがうな、
来週から予約始まりますよ、
交換バッテリーとSDカード、あと、一眼レフの交換レンズといろんな組み合わせが可能になるから、テレコンバージョンレンズもぜひ欲しい・・・そうなると、16万円台ギリギリ・・・中古で買うのが当たり前になってるから、この価格は正直つらい、
しかし、前回でしたか、われわれ個々人が買い支えるしか、カメラ文化の存続はありえへんとか、偉そうに言ってましたけど、
こまったなあ、16万あったら中古でどれほど買い物ができるか、それを思うとなあ、
しかし、GRといえば、フィルム時代の1号機を、新品で購入したわけですし、
そうやったなあ、カタログ見過ぎて、眼力(ガンリキ)の熱で煙が出かかってたし、厚紙で模型を作ったり、本体買うカネが無くて先に買った、2千円のストラップは、一度も使うことなく今だにケースごと眠ってるし、カメラ本体は何度も雨で濡らして、そのたび修理に出してたし・・・思い出すなあ、このカメラがきっかけで、モノクロのフィルム現像にまで手を伸ばすことになったんや、
じっさい、新品で買ったカメラって、このフィルム時代の初代GRくらいとちゃいます、
たしかにそうや、手ごろなコンデジは別として、あとは9割9分中古やし、そう思うと、GRって自分の人生にとって、特別な存在なんかもしれんなあ、
筆者が所有しているフィルムカメラ時代の初代GR