a.ヒトが多くて苦手や、
b.そんな親方も愛してやまないのは、ヒトもまばらな西大門のあたり、
a.そこは確かに素晴らしい、
b.どうやって行くんすか、こっからやと一番遠いけど、
a.境内にそって味わい深い土壁が続いてて、その小道もエエけど、そこを道なりになぞるだけ、
b.なるほどここかあ、五重塔と夢殿をむすぶ観光ルートから完全にはずれてるし、別のお寺みたいな静けさ、
![P7110020.jpg](/naoinoojisan/file/P7110020-thumbnail2.jpg)
a.オマケに西大門からつづく町並みが昔の風情を留(トド)めてとても良い、
b.はるか昔からここに住みついて、法隆寺関連の仕事に就(ツ)いてるんかなあ、
a.ちょっと境内に入ってみようか、
![P7110023.jpg](/naoinoojisan/file/P7110023-thumbnail2.jpg)
b.北に向かって登る石段の上に大きなお堂が、
![P7110022.jpg](/naoinoojisan/file/P7110022-thumbnail2.jpg)
a.八角形の西円堂、すぐ横には親鸞上人がふた月滞在して勉強された円明院、
b.そんなお寺ありませんよ、
a.今は無き小さき寺院や、加えて昔あった案内板も無くなって、今じゃほとんど霧の中、
真宗大谷派 茨木別院のホームページから
http://ibarakibetsuin.or.jp/3-kotoba/tokusyu/2010-09-1.html
寛永年中法隆寺古図より
http://www.nihonnotoba3.sakura.ne.jp/2013to/horyuji_sin1.jpg
b.法隆寺の西に広がる歴史的集落を抜けると、急に視界が開けて、UFOみたいな円形の盛土(モリツチ)が、これは間違いなく古墳ですね、
![P7110026.jpg](/naoinoojisan/file/P7110026-thumbnail2.jpg)
a.藤ノ木古墳、法隆寺の記録には「ミササキ山」とあるらしい、長い発掘調査も終わってステキな公園に生まれ変わってる、
藤ノ木古墳の解説
http://www4.kcn.ne.jp/~ikaru-i/spot2/huzinokikohunn.html
b.しかし、ここへ来て再び過密な住宅街が、世界文化遺産に向かって迫ってきてます、
a.そんな住宅街の住民が日々のウォーキングに活用するのがこの竜田公園、
![P7110028.jpg](/naoinoojisan/file/P7110028-thumbnail2.jpg)
b.「たつた」って、あの竜田揚げのタツタ?
a.紅葉の名所なんで、赤味を帯びたら、とりあえず竜田ってことらしい、
「しょうゆ入り 赤みの衣(コロモ) 竜田あげ」、我ながらそのまんまや、
b.観光客はまったく居ないっすね、
a.せっかくこれだけまとまった景観やのにもったいない、
b.法隆寺からはちょっと離れてるし、レンタサイクルなら、自転車道にそって法輪寺の方へ行くしなあ、
a.さあ、この竜田川にそって大和(ヤマト)川へ出てみよう、
b.大和川からは?
a.川ぞいに少し進んで橋を渡り、西名阪道をくぐれば自転車道が南へずっと延びてる、
b.ちょっと振り返っていいすか、
a.なんや、
b.あれがずっと裾野を走ってきた矢田丘陵の端っこか、
![P7110029.jpg](/naoinoojisan/file/P7110029-thumbnail2.jpg)
a.法隆寺は右端あたりか、
b.なんて事ない、ありふれた景色やけど、世界も注目するすごい場所なんやなあ、
a.それもそうやけど、そろそろ川底の雑草も刈り取らんとなあ、
b.ああ、そういう見方もできるか、
a.これもありふれた見晴らしやけど、大阪方面へ流れていく大和川、
![P7110030.jpg](/naoinoojisan/file/P7110030-thumbnail2.jpg)
b.正面の山並みは?
a.生駒(イコマ)山地、この川から北へ30キロ続いてるそうや、
b.主峰(シュホウ )、生駒山(イコマヤマ)のふもとには生駒市って自治体があるくらいやし、きっと重要な山並みなんすね、
a.そりゃそうや、そもそもこの山並がないと、奈良と大阪がくっついてまうしな、
「奈良ナニワ 生駒はずすと くっつくで」、
b.このサイクリングロードもそろそろ草刈りの時期ですね、
![P7110031.jpg](/naoinoojisan/file/P7110031-thumbnail2.jpg)
a.かれこれ正午も20分過ぎか、
b.大和川を渡って走り始めたけど、そろそろ昼めしにしませんか、
a.そうやなあ、休憩のタイミングをはずしてもうた、竜田公園でゆっくりメシにすれば良かったんや、
b.どっかにコンビニないかなあ、
a.そうこうするうちに踏切、
![P7110032.jpg](/naoinoojisan/file/P7110032-thumbnail2.jpg)
b.何線かな、
a.近鉄田原本(タワラモト)線、もっぱら地域住民が乗り降りする地味な路線や、
b.しかし、この自転車道って、何かとりとめない感じがしませんか、
a.とりとめないか、確かにこれという見所も無いし単調なコースやなあ、
b.大和川と分かれてしばらくは変化もあるけど、第2浄化センターを過ぎて、葛城(カツラギ)川にそって進み出すと、同じような景色が続いて道もまっすぐばかりなり、
a.しかし、専用道でクルマが入ってこないのはありがたい、それにもうちょっと進むと、右手から葛城山も迫ってきてオモロなるはず、
b.なわけで、飛鳥(アスカ)葛城(カツラギ)自転車道もここまでか、
![P7110033.jpg](/naoinoojisan/file/P7110033-thumbnail2.jpg)
a.いや、自転車道はここで終わりやなくて、向きを東に変えて、明日香村の石舞台古墳へ続いてる、
b.じゃあ我々は、
a.ここで自転車道と分かれて、葛城川上流へ向かってさらに南下しよう、