2024年01月07日
鬼越トマホークのYouTubeチャンネルで初めて分かったお笑い芸人永野さんの実力!
テレビじゃとても放映できないような非常に深くて過激な内容で、時間的にも相当なボリュームですが、
永野さんと同じ芸能事務所グレープカンパニーのトップに君臨するサンドウィッチマンを救いたいという内容がメインなんやけど、ここまで深い話を聴くことができるとは思ってもみなくて、
もう3回くらい聴き返したんじゃないすか、
口がとても悪いからイヤな気分になるかと思えば、まったくその逆で、サンドさんや事務所への愛がベースにあるんで、すべてがプラスに作用して、
テレビに出演されてる最近のサンドさんに対する「これじゃないだろう」感がハッキリ言語化されて、めちゃスッキリしました、
自転車の免許しか持ってない自分が、YSP横浜戸塚の島田さんのバイクの話を好んで聴くのは、バイクに対する深い愛情と知識が一体化して、手に取るように分かりやすい独創的な言い回しがバンバン飛び出してくるからやけど、今回の永野さんのしゃべくりもまさにこれと同じで、
ずっと長いこと一緒の事務所のツートップとして活躍して来たからこそ正確に言い表せる、サンドさんの名声地獄というか、
『水曜どうでしょう』で大ブレイクした大泉さんが、芸能界の頂点を極めるにつれて面白くも何ともなくなっていった、あの地獄ですか、
大泉さんのふわふわっとした受け身的性格に加えて、周囲の状況を瞬時につかむ器用さも手伝って、大手テレビ業界の望むとおりにふるまってしまった結果、百点満点の芸能マネキン人形に姿を変えられてしまったような・・・オレら子供のころ、小学館から「小学1年生」とかいう雑誌が出ていて、せこい付録が楽しみやったけど、その表紙を飾る「よい子の小学生」を見てるような、
『水曜どうでしょう』当時の大泉さんといえば、むしろその真逆ですよね・・・劣等生でだらしなくて愚痴ばっかりで食い意地が張って、
『水曜どうでしょう』の四国八十八カ所三部作を観るたびに、いつもパンクバンドを連想するんやけど、ディレクターとカメラマンと大泉さんの3人がクルマに閉じ込められて、観光名所を回るでも無し、愚痴とケンカとお笑いとインチキと心霊を混ぜこじゃにしながら、ストレスまみれでひと寺ずつ回っていくという、あの荒削(あらけず)りでカオスな(作りものじゃない)生(なま)の人間を観てるようなわくわく感、あれこそがオレらの大泉さんなわけで、
サンドさんの名声が上がれば上がるほど、逆にお笑いのネタはどんどん型にはまって退屈になるのと似てますね、
敬愛する指揮者オットー・クレンペラーは、ニューフィルハーモニー管弦楽団の後継者として、ピエール・ブーレーズを高く評価していたけど、結局ひとつのオーケストラを地道に育てるよりも、世界中の有名オーケストラを渡り歩いて拍手喝采を浴びる快感に負けてしまい、
現代作曲家のブーレーズが、指揮者としてデビューしたての頃の鬼気迫る演奏、そのワクワクドキドキ感は無かったですね、
当時の日和見的(ひよりみてき)な音楽評論家にメチャ酷評されたベートーヴェンの運命やけど、自分の中ではいまだにトップスリーに入る名演やし、とりわけ第1楽章はこれ以上スゴい演奏は今後あり得ないと思うほど、
あの頃のブーレーズはメチャ怖い顔してましたけど、
世界中の有名オーケストラを気楽に指揮していっぱい拍手される快感に目覚めてからは、ヅラをかぶって聴衆の前で作り笑顔で振る舞うようになり、名声はウナギ登りに上昇するけど、演奏自体は犬も食わんようなありきたりな音に成り下がってしまい、
まさに、面白くも何ともない今のサンドさんや大泉さんじゃないすか、
なもんで、お笑い芸人永野さんがサンドさんについて話してる内容ってそうとう奥の深い話で、芸能人や芸術家が油断するとすぐハマってしまう名声地獄という底なし沼についてじつに分かりやすく解説されてるんや、
しかも、エンタメとしてもじゅうぶん楽しめる内容になってますし、
遅すぎたけど、やっとこさ永野さんの底力(そこぢから)を思い知らされたような、
ラッセンだけで終わらすにはあまりにもったいないすね、
というか、面白くも何ともないラッセンだけで永野さんを使い続け、名声と引き換えに、サンドさんを歩く木偶の坊(でくのぼう=あやつり人形)に変えてしまった大手テレビ局には幻滅(げんめつ=うんざり)しか無いし、
鬼越(おにごえ)さんのYouTubeチャンネルが果たしてる役割の大きさについても、ますます目が離せなくなったような、
必見です