しかし、ピストやシングルスピードって言いますけど、変速無しってことが肝(きも=最も大切なこと)であるなら、変速の付いてないママチャリもアリなんすか、
ママチャリか・・・たしかに変速無しなら、これもシングルスピードとも呼べなくもないけど・・・ハンドル位置が高過ぎて、立ちこぎがやりにくいしなあ、
立ちこぎがラクラクできる点も重要なんすか、
そりゃそうや、変速が無いぶん自分が踏ん張らなアカンし、そうなったら立ちこぎの機会もメチャ増えるやろ、
でも、ピストウォークなら、立ちこぎせんと歩けばええんとちゃいますの、
それはそうやけど、歩きも立ちこぎもどっちも行けるのがミソ(美味しいとこ)やし、
ちなみに、重さについてはどうすか、
それについては、軽ければ軽いほどええ訳でもなくて、その点は競技用ピストと大きく違う点で、
そういえば、昨年購入したアラヤさんのMFD(マディーフォックスダート)をシングルスピード化したばかりですけど、アレってけっこう重いんじゃないすか、
変速関連の部品をすべて取り外したけど、それでもサドルバッグやツールボトル込(こ)みで15s近くあるしな、
で、乗るほどに違和感が高まってた27.5インチフレームのマウンテンバイクをシングルスピード化してどうすか、
デカ重い27.5インチフレームやけど、これをシングルスピード化するだけで、不思議とマイナス面がすべてプラスに転じたような、
どういうことすか、変速系の部品をはずしたうえに、サスペンションのストロークを手元でロックできるレバーまで取り外して、何が良くなったんすか、
ハンドルまわりがじつにスッキリしたし、そのぶん各種レバー類からも解放されたし、
レバーで残ってるのは前後ブレーキだけすか、
なもんで、繊細かつ強力な油圧ディスクブレーキの魅力だけをシンプルに味わえるし、
フロントサスペンションをロックしないで立ちこぎした印象は、
意外にもパワーをロスしてる感は無くて、じっさい効率悪いはずやけど、ピストウォークはもともと効率とは無縁な世界で成立してるからまったく問題無いし、ロックレバーの操作が無くなった分だけ、よりスッキリと走りだけが楽しめるようになったし、
じゃあ27.5フレーム特有の、船に乗せてもらってるお客さんみたいな受け身的マイナスイメージも無くなったんすか、
変速を取り外した結果、そのマイナスを自分が補(おぎな)って、自発的にペダリングしなければならないんで、大きな船体に守られながら乗せてもらってるという感覚も消えて、ただひたすら乗り心地マイルドやなあ、視点高くて見晴らしええなあという、27.5インチマウンテンバイクの魅力ばかりがきわだつように、
ところで、ピストバイクといえばペダルストラップですが、これについては、
経験者の話によると、ピストを押して歩くばあいは地面にこすれて邪魔になることが多いようで、
やはりシマノさんのSPDシステムが圧倒的に良いと、
クランクブラザーズという小さなメーカーにも、歩行を妨(さまた)げない優れたビンディングペダルがあるけど、メーカー規模からしてコストダウンできないので、資金に余裕のある方はぜひ、お値段高めなクランクブラザーズも応援してあげてほしい、
ちなみに、ロードバイクの定番、SPD-SLペダルについてはどうすか、
クリートがデカくてやたら歩きづらいし、ペダル自体もデカいから、ピストウォークにはまったく不向きや、
ちなみに坂を歩いて登るようになって実際どうすか、
自転車で登るときは、ふだんよりもチカラが入るぶんだけ、周囲の景色も見えづらいけど、自転車から降りて歩くようになると、速度も遅くなってカラダも楽になるんで、周囲をじっくり見渡せて景色の変化にもより鋭く反応できるようになって、結果いい写真が残せるように、
たしかに1mのタテ移動って、1mのヨコ移動とは比べものにならないほど、景色がドラマチックに変わりますしね、
あと、自転車を押して歩くばあい、右利きなら右手で自転車を押すことになるけど、練習をかさねて運動神経の劣る左手でも自転車をスマートに押せるようになると、これが地味に楽しい、
ずいぶん前に自転車から降りる練習もけっこうやってましたが、
右利きなら自転車の左側に降りるのがふつうやけど、これも上記の練習と合わせて、苦手(にがて)な右側にもスムーズに降りられるよう練習すると、その後の歩きにも自然とつながって地味楽しくなる、
最後に、尊敬するユーチューバーであるサイメンTVの飯倉氏がピストをまったく理解できないという点については、
できれば、ピストの魅力について深い話が聞きたかったけど、端(はな=最初)から理解できないようで残念やったな、
ペダリングのダイレクト感みたいなことは分かるけど、それ以上は分からないと、
たぶん若いころ、ロードバイクの選手としてレースにも出場されてるし、きっとその乗りでは見えてこない世界がピストにはあるんちゃうかなあ、
どうやってレースに勝つとか、より効率的な走りとか、より効果的なトレーニングとか、そういう世界にいると気づけない世界ってことすか、
そりゃそうやろ、自転車から降りて、カメラ片手にええ景色見ながらのろのろ坂道のぼって、たまに完全に立ち止まって「このながめ最高やな」ってカメラ取り出して撮影会はじめるわけで、
自転車レースを間近に控えたアスリートがこんなお気楽な自転車乗りを見かけたら、そりゃそうすね、理解不能ですわ、
自転車の選び方も乗り方も、ヒトそれぞれやけど、自分は変速を捨てて歩きと組み合わすことで、信じられないほど世界が広がったんで、いまだかつて無いジャンルやけど、ひとつの提案として、ピストウォークなる世界を強力におすすめしたい、