しかし、このブラウザ、メチャありがたいな、
BRAVE、勇気という名のブラウザすか、ライオンマークがカッコいいすね、
YouTubeをはじめ、不快CMを無料ですべて消し去って・・・こんなスッキリした気分でネットサーフィンできるの何年ぶりや、
さいきんのYouTubeは、月額制CM無しバージョンに加入させたいもんで、恐ろしく不快なCMばかり・・・先日は、音楽の途中に割り込んでくる輩(やから)CMまで、
もともと不快なCMが多すぎてテレビから遠ざかってるのに、さいきんはYouTubeまでCMまみれやもんな、
で、今回はそんなCMもカットされて静けさを取りもどしたYouTubeで、たまたま出会ったステキな映画ということなんすけど、
ネット動画配信サービス大手、Netflix社がみずから制作した、いかにも今どきの映画やけど、評判どおりの名作で、
観たのは、長い作品をわずか40分にまとめたサンプル版ですけど、これですでに泣けてしまうという、
サンプル版とはいっても、これじたいが素晴らしい完成度なんで、わずか40分で映画丸ごと1本観たような感動が、
経費節約のためか、日本語ナレーションはAIですけど、かなり自然な発音で違和感も少なく、
日本語ナレーションであらすじをたどりながら、その部分の字幕映像を流す、この繰り返しのリズムも心地(ここち)よく、
今まで知りませんでしたが、『映画弁当』っていう、映画紹介チャンネルなんすね、
YouTubeから追放されると、チャンネル登録できなくなるんで、しぜんと今まで観なかったチャンネルも観るようになり、
しかし、チェスと出会ったひとりの女性主人公の人生だけをテーマに、よくここまで作り上げたもんすね、
「バストアップ・ムービー」って用語があるのか知らんけど、登場人物を胸から上のアングルで撮影するシーンが多く、このちょっと引いたような節度あるカメラワークも素晴らしい、
チェスがテーマだけに、バストアップの映像がメインで、時々大事な場面になると、カメラが寄って視線だけの演技も入るという、
バストアップムービーの頂点といえば、あまりに有名な『12人の怒れる男』があるけど、こちらも映画としては変わり種というか、大人気テレビ番組の映画化なんで、派手なアクションシーンも無く、映画としては失敗作なのかもしれんけど、銃と爆弾と殺戮(さつりく)がないと、一歩も前に進めないハリウッド映画に慣れきった目には、こんな理想主義的で格調高い映画がアメリカに存在したこと自体とても新鮮で、ひと目でベストテン、いやベストファイブ入りか、
毎週テレビ放映しても間に合うように、ひとつの部屋に12人のオッチャンがつめこまれて、ひとりの少年の罪について、ひたすら熱く議論するというじつに非映画的な構成なんすね、
映画というより演劇に近いような地味な雰囲気なんやけど、何度も観るうちに12人それぞれの個性がはっきり分かってきて、12名の声優さんたちもそれぞれに素晴らしく、半世紀昔のすこし古くさい言い回しも気にならなくなるほど、
話をもとにもどして、そのチェス映画なんですが、「クィーンズ・ギャンビット」っていう、日本人にはイメージしづらいタイトルで、
クィーンはチェスの駒(コマ)のクィーンで、女性主人公とイメージだぶらせてるみたいやけど、問題は「ギャンビット」で、
調べてみると、こちらもチェス用語で、対戦序盤でよく見られる戦法みたいすね、ちなみに、チェスの経験が無いと観(み)づらいとか、そういうことは、
チェスを知ってたらさらにオモロいはずやけど、知らなくてもじゅうぶん楽しい、
しかし、映画もいつごろからか、ネットで観る時代なんすね、
ビデオレンタルすらない昭和の時代は『土曜洋画劇場』という大人気テレビ番組があって、淀川長治(よどがわ・ながはる)っていう映画大好きオジサンが最初と最後に登場して、独特の口調で何やかんやしゃべくって、どんなつまらん映画でも、家族そろってそれなりに楽しい気分で観てたなあ、
映画の見方も変われば、映画の作り方も『24』をきっかけに大きく2つに分かれたような、
たしかにあの長大なシリーズ、映画館では不可能やもんな・・・これがきっかけで『最初から家のテレビで観る映画』というジャンルが確立したのかも、
『クィーンズ・ギャンビット』も、全7話を合計すると6時間半もあって映画館ではきつ過ぎる長さですし、制作側としても、これをきっかけとして、当社のネットサービスに加入してくれることを狙(ねら)ってると、
あとひとつ、これはさすがに映画とは呼べないかもしれんけど、オープンワールドで各自が主人公に成りきるゲームの世界も、今どきの映画体験というか、
最近のゲームは映画なみに美しく、VRも今後改良が進めば、映画をはるかに上回る没入感が自宅にいながら味わえますし、
そういえば、オープンワールド風レースゲーム『フォルツァ・ホライズン』シリーズも、クルマから降りて、海辺で波の音を聞きながら、夕焼けまでぼんやりしてたら遠くで花火が打ち上がったり、
『Forza Horizon 3』…イギリスから機材一式運び込んで、オーストラリアでひと夏かけてロケして作り上げた名作ゲームですね、
雲の動きまで高性能カメラで撮影してそのリアルなこと・・・パソコンならモニター3台横ならびの超ワイド画面で遊べるし、あれは人生最高のゲーム体験やったなあ、地元イギリスの四季を描ききった4も素晴らしかったけど、マンネリ化した最新作の5を買うくらいなら価格も安く中身も充実した3が絶対おすすめやな・・・制作側のワクワクドキドキ感でいえば、これがシリーズ最高峰やし、
じゃあ最後は、ミスター映画マン、淀川長治(よどがわ・ながはる)氏に敬意を表(ひょう)して、
「それでは次週をお楽しみ下さい。サヨナラ、サヨナラ、(ひと息入れて)サヨナラ...」