Amazonミュージックアンリミテッドで最近こればっかり取りつかれたように聴いてますけど、
なんと、シリーズ通算49作目のオリジナルアルバムは、はじめて安藤さんのいないアルバムなわけで・・・けど、まぎれもなくTスクエアの音楽やし、けどギターはメチャひかえめになってもうたし、なんか妙な気分でなあ、
まだ大学生だった1976年に、自身が結成したT-SQUARE(ティースクエア)・・・その中心的存在として昨年まで活躍された、ギタリストで作曲家の安藤正容(あんどう まさひろ)氏・・・年々重くなる心身の疲労を理由に60代後半でついに引退表明・・・通算49作目にして初となる、安藤氏不在のオリジナルアルバムという、
安藤氏脱退後の正式名称は「T-SQUARE alpha」・・・30も歳の離れたサックスの伊東氏と、ドラムの坂東(ばんどう)氏を固定メンバーとして、あとは流動的にミュージシャンを入れ替えながら活動を続けていくという、
ウィキペディアを見て驚いたんすけど、このアルバムでは、安藤さんの穴埋めとして、彼よりひとつ年上の渡辺香津美(かずみ)さんも、参加されてるんすね・・・はるか昔、YMOワールドツアーにサポートギタリストとして参加されていた、
安藤さんが抜けたことで、バンドの存続に関わるようなデカい穴がポッカリあいてもうて、今後これをどうするか・・・ハッキリ言って、これだけは、どうあがいても埋まるようなもんちゃうしなあ、
当然ですが、今回のアルバム「WISH」も、全曲を通してギターがきわめて控えめで、ときにベースのソロより目立たないほど・・・もちろん繊細でリリカルな安藤節(ぶし)が流れることもなく・・・事の重大さがよう分かりますね、
伊東さんは作曲せえへんし、そうなると板東さん1人でアルバム全曲作らなアカンし、そんなん、まず無理やし、
安藤さんと同い年の伊東さんなので、いくら元気とは言っても、現役プレーヤーとしてあと何年続けられるかという状況にあるわけで・・・タラレバになりますが、2004年、板東氏と共に正式メンバーとして加入し、キーボードと作曲を担当した河野啓三(かわの けいぞう)氏が、2019年に脳出血で、正式メンバーをおりたのはじつに残念でした・・・ちなみに、今回は9曲中4曲目と6曲目が河野さんの作曲ですが、今後、手の自由はなかなか戻らないにしても、作曲のほうでは、ぜひ即戦力として活躍しつづけてほしいもんですね、苦境を乗り越えた人で無いと出せない深みのある旋律があるはずですし、
安藤さん居てへんし、泉さんは天国行ってもうたし、むかしのメンバーは髪の毛薄くなってきたし・・・すでに咲き終わったタンポポの、その綿毛まで散り散り(ちりじり)バラバラに舞い飛んでいくという、現在のバンド状況を、そのまま絵にしたようなジャケット・・・
正式メンバー、とうとう2人か・・・まるで、あれほどにぎわってた日本製マウンテンバイクの現状を見てるようやな、
何度も視聴してるこちら、2008年のライブ演奏では、安藤さんのギター以外は、各パートごとに2人づつあてがうというぜいたくさ・・・もしかしたら、このあたりが最後のピークやったんかもしれませんね、
20分が短く思えるほど、どこを取っても聴きごたえがある奇跡的名演!・・・とりわけ、会場を一周してファンの思いをまとめ上げたような須藤氏の激しいベースソロから、則武氏と板東氏によるドラムの掛け合い、安藤氏と河野氏の火花が散るようなソロ合戦へ続く熱い流れは、神がかっていて、すごいのひとこと!