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2020年06月30日

葉桜の季節に君を想うということ 歌野晶午 文春文庫

2003年発表というから、あまり本を読んでない時期に出版されているので書名を知らなかった。これは話題になっていただろうなあ。

見事にやられた。何を書いてもネタバレになりそうで怖くなるほど完璧。読み進めていくうちに見え隠れする小さな違和感たちが、ラストでかっちり嵌まっていく様は、昔に熱心に読んでいたクイーンの作品のような達成感。本格推理小説というと、材料が提示されていく部分を読むのが苦行になりがちだが、本書は各エピソードが時代や場所を違えて入れ子のように展開していき飽きさせない。とにかく、全編伏線だらけ。あーもー、やられた。悔し嬉しい。

葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫) [ 歌野 晶午 ]

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感想(60件)


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