アフィリエイト広告を利用しています

広告

posted by fanblog

2020年06月30日

ALONE TOGETHER(アローン トゥギャザー) 本多孝好 角川文庫

カバーに書いてあるのでネタバレでないのがありがたい。主人公は他人の波長にシンクロする能力を持っているが、同時にそれは人を傷つける呪いでもある。心とは?人とは?そして、特殊な能力を持つ主人公は人として生きていく資格があるのか。

行きつ戻りつする独特の文体と相まって幻想的かつ哲学的で、言葉遊びのようでもありながら本質を突いているようでもある。物語内に幻が二体現れるが、それらは我々の誰もが親しみを持って知っている幻だ。共同幻想を通して読者と物語もシンクロする。その先には何があるのか。愛か。恐怖か。

読んでいて筒井康隆の七瀬シリーズを思い出した。本作より七瀬シリーズの方がいくぶんグロテスクだが、どちらも人の異様さ、そして異様であるのが人の本質であることを表している。

自分の心の底へ底へと降りていく時に、何かに対して感じた畏怖の念を思い出させる一冊。かなりキケンです。

ALONE TOGETHER [ 本多孝好 ]

価格:565円
(2020/6/30 13:33時点)
感想(0件)



この記事へのコメント
コメントを書く

お名前:

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/9985925
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
プロフィール
なかなかやんさんの画像
なかなかやん
音楽大好き、読書大好き。いろいろ聴きます。DTMなんかもやります。作曲もします。小説も書いてみたいです。
プロフィール
ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 ←よろしければクリックしてください

人気ブログランキング ←よろしければクリックしてください
カテゴリーアーカイブ
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。