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2020年06月29日

永遠の0(ゼロ) 百田尚樹 講談社文庫

真実はひとつではない。「数学は答がひとつだから面白くない」と戯れ言を言う子供がいるけれど、音楽は音で世界を表し、哲学は言葉で世界を表し、数学は数式で世界を表す。そんな数学が、答がひとつであるわけがない。

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主人公佐伯健太郎は、祖母の死をきっかけに、祖母には太平洋戦争の特攻で亡くなった前夫がいたこと、そして自分達の母親がその前夫と祖母の間に生まれた子であることを知ってしまう。姉に頼まれ、また、母親のためにもと、健太郎は祖母の前夫宮部久蔵のことを調べ始める。

作中には、太平洋戦争のことで、知っていること知らないこと知った気になっていることなどがたんまり出てくる。かなり綿密に資料を調べたんだろう。その膨大な情報を、鮮やかな語り口でどんどん読ませる。ノンフィクションではないので、エンタテインメントとして成立させるために、対立項としての人物を配置したり、ミステリーのようなカタルシスのための仕掛けがあるが、それが不自然にならずにあたかも現実にあったことのように錯覚させる。これがデビュー作とは、まったく畏れ入る。

今年の冬に映画化されるらしい。いろいろな情報操作で太平洋戦争が見えにくい今、どのような形で映画化されるだろう。現在の、太平洋戦争は仕方がなかった、アメリカの経済制裁のせいだ、天皇陛下は悪くない、などの風潮ばかりで良いだろうか、と思う。真実はひとつではない。それぞれの真実があるはずだ。日本人なら誰しも、太平洋戦争がどういった戦争だったかを知りたいと思ったことがあるはずだ。

本作品のテーマは重い。そして、簡単に反戦を唱えてしまう気分を諌めてもくれる。

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