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2020年07月02日

舟を編む 三浦しをん 光文社文庫

最近は、あんまり一人の作者を読み込むことはしないんだけど、三浦しをんは三冊目。ハズレがないなあ、この人。

本屋大賞も取ってるし、映画化もされてるから、面白さは保証されてるようなもんなんだけど、やっぱり面白かった。こういう、変人ばっかり出てくる小説は楽しい。

辞書を編纂するという、普通は触れることのない世界の物語だが、成長物語あり、チームワークあり、ラブストーリーありで、楽しく読める。読み終わった後には、人間が生きていくための意義とかプライドとかとは何か、を胸にきざまれているという具合だ。この作者が資質として持っている、人間の根源的なものへの探求も味わえる。

面白く読めて、しかも深さもある。素晴らしい。

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