2017年11月05日
アガサ・クリスティから (157) (ミス・マープルと十三の謎*聖ペテロの指の跡【2】)
(ミス・マープルと十三の謎*聖ペテロの指の跡【2】)
姪はひどく悩んでいた・・・彼女が夫を毒殺したのだと、うわさが街中にひろがっていて、もともと仲良くしていた友人や知人でさえ、彼女を避けて通るのだった・・・。
日に日に、噂はひどくなり、広まっていった・・・。
**********
ミス・マープルは、子供の頃から手の掛かった姪のメイベルから詳しいことを聞き出すのに苦労していた・・・。
メイベルはただぼんやりとしか言ってくれなかった。
悪意あるうわさ話。
うわさをするしか用事もないなまけもののことや、こそこそと他人の耳になにかをふれまわるおっせかいのこと等・・・。
ミス・マープルは姪のメイベルにはっきりと内容を言うように諭した。
そして聞き出せたのが、彼女が夫を毒殺したのだといううわさ話だった。
うわさ話ほど残酷なものはないのだった。
そしてそれと闘うことも非常に困難であった。
一方的に陰でこそこそ言われているだけで、反対することも反駁することも出来ないのだから。
なすすべもないまま・・・その間にうわさはどんどん広まるばかりで、もう止めようがなくなってしまっていた。
ただメイベルが人を毒殺するような女ではないということだけは、ミス・マープルには確信があった。
ミス・マープルの勘では何か?メイベルがばかげたことをしでかしただけだろうと。
それだけのことで、彼女の一生をめちゃくちゃにし、家庭の生活を耐えられないようにさせるなんて、全くひどい話に思えた。
「火のないところに煙は立たないっていうでしょう、ねえ、メイベル、どういうことから皆がそう言いだしたか、言ってくれなきゃあね、何かあったんでしょう、ねえ?」
(次号に続く)
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