2017年08月26日
アガサ・クリスティから (147) (ミス・マープルと十三の謎*動機 対 機会【13】)
(ミス・マープルと十三の謎*動機 対 機会【13】)
「くどくど言うのはやめて、わたしはありのままの事実だけを申し上げます。遺言状の入っている封印された例の封筒を開けたら、中には何も書かれていない白紙しか入っていないではありませんか!」
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ペザリック氏はここで話をぶつりと切って、皆の顔をぐるりと見わたした。
「もちろん、話の要点はおわかりでしょうな?サイモン・クロードが亡くなるまで、二カ月の間、封をした封筒は金庫の中に入っておった。その間、誰もそれをいじることは出来ない。いや手元にあった時間もごくわずかな間に限られている。遺言状に署名してから、わたしが金庫のカギをかける時までの間なんですからな。さあて、誰がそれ(遺言状に細工すること)をする機会を持っていたんでしょう?また、そうすることで、誰が利益を受けたんでしょう?」
弁護士ペザリックは、ここで繰り返し急所のあらましを皆に聞かせようとしていた。
つまり、彼の言葉を借りると、遺言状に小細工する機会があったものには動機がなく、動機があったものには機会を持たなかった・・・と言うことだった。
(次号に続く)
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