2012年11月28日
イタリアの国公立の学校の未来は。。
すっかり更新が遅くなっています。仕事に復帰して以来、毎日がジェットコースターのような日々で、なかなかブログを更新する時間がありません。今日は、4歳の息子はおじいちゃんおばあちゃんの家にお泊まりに行ったので、娘を寝かしつけてやっとちょっと自分の時間が出来た訳です。
11月、12月は夫の仕事上、出張やコンベンション、ミーテングなどが多くて家にいない事も多いので、子供達のお迎えを週に2回はすっかり義父母のお世話になっています。
結局今回仕事を復帰するに辺り、娘のお迎えにベビシッター件、家事手伝いの人を週3回雇いました。息子の方は、学校の敷地内にある市営の児童館で、幼稚園終了後、スタッフに連れられて児童館でいろいろお仕事をやったり、歌を歌ったり、踊ったり、天気が良い日には外で遊んで19時まで預かってくれるので助かります。しかも無料。ただ、最大で週に3回だけなので、あとの2日は基本的に夫が息子と娘を迎えに行く事にしていますが、今回のように仕事でできない時は義父母にお願いです。
何とかバタバタしつつも、子供達もこのリズムに慣れて元気にそれぞれの園に行ってくれているので、助かります。
ところで、息子が通う国立のモンテソーリ園ですが、私は昨年1年間終わって、この学校(園から中学校まで続けてあるので、学校と言った方が良いでしょう)がとても気にいって満足していました。ただ、今年に入り、9月の始まりの時点では、全てのプロジェクトは例年通り行われるとコンファームしたにも関わらず、11月になって校長先生が全てのプロジェクトを中止しようとしている事が分かり、ちょっとした騒動になっています。
背景には、ベルルスコーニ政権の時に決められた国公立学校への資金の削減があるようです。それは、国公立学校への資金は削減するが、私立への資金援助は増額するというもので、全く呆れてしまいます。結局、私立へ子供を通わせる事のできる中上流階級の人達だけが有利になり、一般人は、教育もおぼつかず、インニョランテ(知能が低い)のままにして、中上流階級がイタリア社会を牛耳ろうという全く驚くべき魂胆があるのだそうです。
国公立の学校では、この冬の暖房費も凍結するという話が出ていてイタリア中で大問題になってきています。
そんなあおりを受けて、息子が通うモンテッソーリ園も音楽、菜園、水泳、カメリエーレのプロジェクトを今年は中止するという話した出て来ているのです
。
まず水泳のプロジェクトは、4歳以上の子供は幼稚園は週1回、小学校〜は週2回、学校の授業時間の間に、学校内にある市営プールにてレッスンができるというもので、この学校が40年以上も続けて来たプロジェクトです。息子は今年4歳なので、今年から水泳プロジェクトに参加できると思って楽しみにしていたのに、市営プールの責任者と校長がもめて、結局今年は水泳のプロジェクトを中止する事に決定したのだそうです。本当に残念です。
昨年とっても良かった音楽のプロジェクトは有料なのですが、年間6000円くらいのもので、クラス全員が参加する事が条件です。息子がいるクラスは皆この有料料金を払える家族なので、全く問題ないはずなのに、今年は、校長の独断で「国公立である以上、お金を払える家族と払えない家族で差が出ては行けない」という理由で中止にしようとしているとの事。でも、万が一お金が払えない家族のために、無料枠というのが各クラス2名程あるので、問題ないはずなのに、中止する意向との事で、クラスの両親が今団結して反対しています。
菜園やカメリエーレ(給食係)はたいしたお金はかからないはずだし、モンテッソーリの教育の特徴とも言えるプロジェクトで、なぜ中止にされるのか訳が分かりません。
国公立の学校に資金を援助しないイタリアに未来はあるのでしょうか?
この前もトイレットペーパーの置き場がトイレに無いという事で、夫がドリルを持って、トイレットペーパー掛けを付けに行きました。イタリアの国公立の学校のほとんどは、両親がトイレットペーパーを寄付しないと、学校にはトイレットペーパーも無いのが悲しい現状です。
それでも、息子を見ていると毎日楽しそうに学校に通っているし、数字に興味が出て毎日「4と4がくっつくとよんじゅうよん?」と突然聞いて来たり、一生懸命数字を書いていたり、アルファベットもほとんど読めるようになって、書く事にチャレンジしたりしているので、先生の教育自体は良い方に行っているようです。だから、プロジェクトも中止せずに昨年のように続けて欲しいものです。
音楽や他のプロジェクトが続けられる事を願いつつ、昨年の音楽の授業参観の写真を添付します。
ピアノの演奏と先生のふりを見ながら一生懸命歌う子供達。
とても表現力豊かなシルビア先生、また教えに来て下さい!!!
そう言えば、日本の小学校って音楽室や、家庭科室、集会室、体育館等々、本当に施設の面では日本の公立の学校ってすごいですよね。こっちは私立でもそんな設備の整った所はありませんよ。
息子の通う学校は、それでも広い敷地内に市営プールや児童館があり、音楽用の部屋(ピアノがあるだけですが)があったり、バレーボールコート1面とれる体育館があったり、ちょっと日本の学校に似ています。そこが気に入ったというのもあってこの学校を選びました。ただ、おそらくこの学校が建てられたのが60年代、その後、40年間メンテナンスもしないままほったらかしという感じなので、学校の所々がかなりガタが来ているという感じです。
子供は未来をしょって立つ人間です。そんな人材を育てる学校にもっと資金援助をして欲しいものです。
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11月、12月は夫の仕事上、出張やコンベンション、ミーテングなどが多くて家にいない事も多いので、子供達のお迎えを週に2回はすっかり義父母のお世話になっています。
結局今回仕事を復帰するに辺り、娘のお迎えにベビシッター件、家事手伝いの人を週3回雇いました。息子の方は、学校の敷地内にある市営の児童館で、幼稚園終了後、スタッフに連れられて児童館でいろいろお仕事をやったり、歌を歌ったり、踊ったり、天気が良い日には外で遊んで19時まで預かってくれるので助かります。しかも無料。ただ、最大で週に3回だけなので、あとの2日は基本的に夫が息子と娘を迎えに行く事にしていますが、今回のように仕事でできない時は義父母にお願いです。
何とかバタバタしつつも、子供達もこのリズムに慣れて元気にそれぞれの園に行ってくれているので、助かります。
ところで、息子が通う国立のモンテソーリ園ですが、私は昨年1年間終わって、この学校(園から中学校まで続けてあるので、学校と言った方が良いでしょう)がとても気にいって満足していました。ただ、今年に入り、9月の始まりの時点では、全てのプロジェクトは例年通り行われるとコンファームしたにも関わらず、11月になって校長先生が全てのプロジェクトを中止しようとしている事が分かり、ちょっとした騒動になっています。
背景には、ベルルスコーニ政権の時に決められた国公立学校への資金の削減があるようです。それは、国公立学校への資金は削減するが、私立への資金援助は増額するというもので、全く呆れてしまいます。結局、私立へ子供を通わせる事のできる中上流階級の人達だけが有利になり、一般人は、教育もおぼつかず、インニョランテ(知能が低い)のままにして、中上流階級がイタリア社会を牛耳ろうという全く驚くべき魂胆があるのだそうです。
国公立の学校では、この冬の暖房費も凍結するという話が出ていてイタリア中で大問題になってきています。
そんなあおりを受けて、息子が通うモンテッソーリ園も音楽、菜園、水泳、カメリエーレのプロジェクトを今年は中止するという話した出て来ているのです
。
まず水泳のプロジェクトは、4歳以上の子供は幼稚園は週1回、小学校〜は週2回、学校の授業時間の間に、学校内にある市営プールにてレッスンができるというもので、この学校が40年以上も続けて来たプロジェクトです。息子は今年4歳なので、今年から水泳プロジェクトに参加できると思って楽しみにしていたのに、市営プールの責任者と校長がもめて、結局今年は水泳のプロジェクトを中止する事に決定したのだそうです。本当に残念です。
昨年とっても良かった音楽のプロジェクトは有料なのですが、年間6000円くらいのもので、クラス全員が参加する事が条件です。息子がいるクラスは皆この有料料金を払える家族なので、全く問題ないはずなのに、今年は、校長の独断で「国公立である以上、お金を払える家族と払えない家族で差が出ては行けない」という理由で中止にしようとしているとの事。でも、万が一お金が払えない家族のために、無料枠というのが各クラス2名程あるので、問題ないはずなのに、中止する意向との事で、クラスの両親が今団結して反対しています。
菜園やカメリエーレ(給食係)はたいしたお金はかからないはずだし、モンテッソーリの教育の特徴とも言えるプロジェクトで、なぜ中止にされるのか訳が分かりません。
国公立の学校に資金を援助しないイタリアに未来はあるのでしょうか?
この前もトイレットペーパーの置き場がトイレに無いという事で、夫がドリルを持って、トイレットペーパー掛けを付けに行きました。イタリアの国公立の学校のほとんどは、両親がトイレットペーパーを寄付しないと、学校にはトイレットペーパーも無いのが悲しい現状です。
それでも、息子を見ていると毎日楽しそうに学校に通っているし、数字に興味が出て毎日「4と4がくっつくとよんじゅうよん?」と突然聞いて来たり、一生懸命数字を書いていたり、アルファベットもほとんど読めるようになって、書く事にチャレンジしたりしているので、先生の教育自体は良い方に行っているようです。だから、プロジェクトも中止せずに昨年のように続けて欲しいものです。
音楽や他のプロジェクトが続けられる事を願いつつ、昨年の音楽の授業参観の写真を添付します。
ピアノの演奏と先生のふりを見ながら一生懸命歌う子供達。
とても表現力豊かなシルビア先生、また教えに来て下さい!!!
そう言えば、日本の小学校って音楽室や、家庭科室、集会室、体育館等々、本当に施設の面では日本の公立の学校ってすごいですよね。こっちは私立でもそんな設備の整った所はありませんよ。
息子の通う学校は、それでも広い敷地内に市営プールや児童館があり、音楽用の部屋(ピアノがあるだけですが)があったり、バレーボールコート1面とれる体育館があったり、ちょっと日本の学校に似ています。そこが気に入ったというのもあってこの学校を選びました。ただ、おそらくこの学校が建てられたのが60年代、その後、40年間メンテナンスもしないままほったらかしという感じなので、学校の所々がかなりガタが来ているという感じです。
子供は未来をしょって立つ人間です。そんな人材を育てる学校にもっと資金援助をして欲しいものです。
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