論旨は明快。
地震計ばかりで地震学として地震だけの観測をすることと、地震を予知することではアプローチが違うし、予知という目的には遠回りであるということ。
それはその通りだと思う。
yahooより。
http://www.jiji.com/jc/v4?id=20130911_earthquake_prediction0002
上田誠也東大名誉教授に聞く
上田:地震研には30年以上いましたが、何人かの人たちは地震予知計画の下で多額の予算をもらい、地震学をやっていました。しかしその当時、教授会ですらそのための予算がどうなっているのかよく分からなかった。分かるのは、地震計を並べて定員が増えて予算が増えてということでした。そういうことを見ていて、これではできないなと思っていました。そもそも前兆現象を対象としない地震学では予知はできるはずがないからです。また、われわれは地震予知(短期予知)をやっていますと公言する教授会メンバーもいませんでした。そうかといって、私にも当てになる前兆現象は思い当たりませんでした。関心もなかったのです。
定年間近になり、プレートテクトニクスの研究は、ちょうどそのころ完成したというか、大事なことは押さえたと思っていました。この辺が潮時かなとも思っていた時に、VAN法(Varotsos-Alexopoulos-Nomikos method)というギリシャの地震予知研究に遭遇しました。VANは3人の物理学者の名前のイニシャルですが、地電流に地震前兆の信号が出るという研究です。ちょうどそのころ、オランダで出しているテクトノフィジクスという雑誌の編集長になり、彼らの論文に関する相談を受けたのです。日本の研究者にも何人かに相談してみましたが、だめな論文だという人が多かった。私の専門ではなかったが、それではと自分でも読んでみたところ、悪くなさそうに思える。予知に成功しているんですね。うまくいっているのにだめとは言えないと思い、その論文を採択しました。84年のことです。これがいけるのなら日本でもやれないかと思いました。
上田:数年前までは、信号が出てから2週間から数カ月でした。それでは時間的精度が足りないという声もありましたが、ここ数年は、ある種の信号が出てから数日にまで短縮されています。どうして数日後なのかは今のところ分かっていませんが、そういう例が実際にいくつかある。
安達:これまでVAN法によって警告が発せられ、その通りに地震が起こった例はギリシャでは何例ぐらいあるのでしょうか。
上田:正確には言えませんが、数十例あります。年に1つぐらいはあります。
ということだ。
目的が予知なのであれば今やっていないことだらけということ。
この場合の専門家は必ずしも地震やプレートテクトニクスの専門家である必要はないということだ。
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