福和伸夫・名古屋大教授(地震防災)
「余震はしばらく続くと考えてほしい。次の地震に備えて、今からでも自宅の家具が転倒しないよう対策をして、室内の安全を確保すべきだ。通勤・通学路のブロック塀が安全に設置されているかも確認が必要だ」
いきなり、余震、だ。
多くの人はこの余震という言葉を聞いて、もう、月曜日以上の地震は来ないだろうと勘違いするだろう。
関西は阪神・淡路大震災が発生するまでは、関西は地震が少ないと思われていたところ。
しかも、今回の地震は阪神・淡路大震災や熊本地震といった大地震と違って、地震の波長が極短周期だったという特色がある。建物や塀といった構造物の揺れは、固有周期と地震の波長がぴったり合ったときに大きくなり、倒壊などに至るので、震度6弱と地震の規模は大きかったものの、倒壊する場合の固有周期が長い木造住宅は共振せずに被害がなかった。また、固有周期が短いブロック塀などは倒れるなどの被害が生じたということなのだ。
そういう意味でも違うタイプの地震がいつ来るかも分からない。
分からないなかで、余震と決めつけるのは、今の常識ではあり得ない話。
月曜日よりも大きな地震は来ないと何の対策もしないで過ごして、突然地震に遭い、準備をしていないために死ぬということが発生した場合に、どう責任を取るのだろう?
Yahoo!より、
<大阪震度6弱>地震波「極短周期」 家倒壊は少なく
6/20(水) 13:04配信 毎日新聞
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180620-00000042-mai-soci
記事より、
・大阪府北部で18日発生したマグニチュード(M)6.1の地震では、広い範囲で震度5弱〜6弱の強い揺れを観測
・家屋倒壊による死傷者は確認されていない
・専門家は今回の地震の特徴として、地震波の周期が、家屋よりもブロック塀や家具などを倒しやすい「極(ごく)短周期」だった
。木造家屋や中低層マンションが共振して倒壊しやすいのは1〜2秒周期の地震波で、多くの建物被害が出た1995年の阪神大震災(M7.3)や2016年の熊本地震(同)でみられた。
・周期が0.5秒以下の「極短周期」の地震波の場合、家屋は倒壊しにくいが、屋根瓦をずらす▽ブロック塀や家具を倒す▽水道やガスなどの配管を壊す−−といった被害が起きやすい。
・境有紀・筑波大教授(地震防災工学)が防災科学技術研究所などの観測データから今回の地震波を分析したところ、主に観測されたのは極短周期で、1〜2秒周期の地震波は阪神大震災や熊本地震と比べて非常に少なかった。境教授によると、M6.1程度の地震では極短周期が出やすいという。
・最大震度6弱を観測した大阪市内では20日現在、家屋76棟が一部損壊したが、全半壊は確認されていない
・亡くなった5人のうち2人は倒壊したブロック塀の下敷きに、3人は家屋内で家具や書籍などの下敷きに
・福和伸夫・名古屋大教授(地震防災)は「余震はしばらく続くと考えてほしい。次の地震に備えて、今からでも自宅の家具が転倒しないよう対策をして、室内の安全を確保すべきだ。通勤・通学路のブロック塀が安全に設置されているかも確認が必要だ」と指摘
参考)気象庁のページより、
余震について
http://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/aftershocks/index_whats_aftershock.html
これによると、
・平成28年(2016年)熊本地震の発生をふまえ、大きな地震の後に引き続く地震活動の様々な事例に対応可能な防災上の呼びかけを行うための指針として、平成28年8月19日に地震調査研究推進本部地震調査委員会から「大地震後の地震活動の見通しに関する情報のあり方」が公表されました。これに伴い、気象庁が行う大地震後の情報発表内容に変更が生じた・・・
参考)境有紀のページ
共振
http://www.kz.tsukuba.ac.jp/~sakai/clm.htm#25
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