2023年06月29日
コーラに使われている食品添加物について❸ 『甘味料』
こんばんは。
実は、食品添加物ではないのです。
『果糖ブドウ糖液糖』
コーラに限らず、清涼飲料水みんなに使われている甘味の素です。
一般に清涼飲料水に使われている甘味料である、『果糖ブドウ糖液糖』て何なのでしょうか?
食品添加物として登録されているわけではありません。
異性化糖って言われるもので、日本農林規格で規定されています。
異性化糖とは、でんぷんを原料として作るブドウ糖(グルコース)と果糖(フルクトース)の混合液です。
でんぷんには、とうもろこしでんぷん、じゃがいもでんぷん、あるいは、さつまいもでんぷんなどが利用されています。
でんぷんそのものには甘味はありませんが、でんぷんに酵素を添加し分解していくことで、甘みを持つブドウ糖(グルコース)や果糖(フルクトース)が作られていきます。
・・・工業的に作られる甘味料ですね。
まぁ、それが危険と言ってたら、普通のお砂糖だって製糖工場で作られるのですから。
ただし、お砂糖は、さとうきびやビート(さとう大根)から抽出(引き出す)・精製(純度を高める)して作られるので、お砂糖自体に化学変化的なことはありません。
◆異性化糖(果糖ブドウ糖液糖)の生成方法
デンプンから異性化糖を生成するには、3回の酵素反応と精製、濃縮が必要である
1. 液化
デンプンに水と加水分解酵素である α-アミラーゼを加え、95 ℃ 程度に加熱する。
これにより高分子のデンプンはある程度小さく分解される。
2. 糖化
液化終了後に 55 ℃ 程度まで冷却し、グルコアミラーゼを加える。
この反応で、糖はさらに細かく分解され、ブドウ糖になる。
3. 異性化
60 ℃ で異性化酵素のグルコースイソメラーゼを加え、約半分のブドウ糖を果糖に変化させる。
異性化糖の名称はこの反応(ブドウ糖が果糖に異性化する反応)に由来している。
4. 精製・濃縮
異性化後、液糖をろ過機やイオン交換装置で精製し、水分を蒸発させて濃縮することにより、果糖分 42 % のブドウ糖果糖液糖が得られる。
さらに、クロマトグラフィーによって果糖純度を高めることができ、果糖分 90 - 95 % の高果糖液糖を作ることができる。
これを果糖分42 %のブドウ糖果糖液糖とブレンドすることで果糖分55 %の果糖ブドウ糖液などが作られる。
異性化糖は日本農林規格(JAS)で規定されており、果糖含有率によって3種類に分類されています。
・果糖含有率50%未満→ぶどう糖果糖液糖
・果糖含有率50%以上90%未満→果糖ぶどう糖液糖
・果糖含有率90%以上→高果糖液糖
どちらが多く含まれているかで、名前の順序が違うということです。
このうち、現在最もよく使用されているものは果糖含有率が55%の果糖ぶどう糖液糖だそ
うです。
果糖は砂糖よりも甘く、ブドウ糖は砂糖ほど甘くない。だから、果糖を増やすことで甘味の調整をしています。
この55%が、ちょうどお砂糖と同じくらいの甘さなようです。
人体への影響はというと、
果糖(フルクトース)とは果物に含まれる甘味成分です。
果物の芳醇な甘さは果糖(フルクトース)のものなのかもしれません。
ブドウ糖(グルコース)は身体の至る所でエネルギーとして使用されます。
従って、脳やら筋肉やら身体の各細胞のエネルギー源として使われるため、血液中を循環して身体の隅々まで運ばれるので、血糖値が上がります。
でも、それって人間の営みの中では必要なことです。
それに対して果糖(フルクトース)は、ブドウ糖(グルコース)と違って血糖値を上げません。
この血糖値を上げないというと、一見身体に良さそうですがそうでもないのです。
極一部だけが小腸でブドウ糖(グルコース)に変換されてエネルギーとして使用されるが、それ以外の多くの部分は肝臓に行きます。
そこで肝臓にて速やかに処理されようとしますが、それも許容量を超えてしまうと脂肪酸が合成されてしまいます。
それは、中性脂肪となり脂肪肝や肥満の原因となります。
いま述べた経路は、ほんのわすかであり、果糖(フルクトース)は、どうやら、ほぼほぼ肝臓でしか代謝されないようなんです。
過剰な果糖(フルクトース)は肝臓に溜まってしまい、血液中を循環する事がないので、血糖値にはあまり影響しないが、内臓脂肪の増加の原因となり、最終的には脂肪肝になるリスクが高まってしまいます。
結論をいうと、「摂り過ぎは身体に悪い」ということです。
ちなみに、果糖(フルクトース)は果物に含まれる成分なので、果物も良くないのかと疑問に思うかもしれませんが、果物そのもので摂る分にはあまり気にしなくても大丈夫です。
果物そのもので摂る場合は、果物に含まれる食物繊維が糖の吸収を抑えてくれますし、果糖の量もさほど多くありません。
加工されて抽出された高濃度の果糖(フルクトース)が身体に悪いわけです。
ここでも、『化学的には同じモノでも、人工的に作った物を摂取すると、人体にとって害になる』、という見方が通ることになります。
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