巨匠たちの憂鬱

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こち亀　アニメ版＃３９熱愛両津とマリア　両津とマリアが初めて会う回

両津が外国人チンピラに絡まれているマリアと遭遇する、両津はそこでチンピラを追い払いマリアから感謝される。そこから二人の関係は進み、両津はマリアの重大な秘密を知らないまま、結婚しようとする。
この回実に不可解である。マリアは実は元男性でキックボクシングのチャンピョォンで圧倒的に強いのに何故か初回登場時にはチンピラから逃げている。それにチンピラが外国人というのも気になる・・

金にだらしない両津になぜか旅費などを任せる葛飾署の面々

両津はとにかく金にだらしがない、自分の給料はもちろん人の金にまで手を付けてギャンブルであっという間に溶かしてしまう。それなのに葛飾署の面々は両津に大事な旅行費用を預けてしまう。

部長と所長が慰安旅行にいく話、（＃１５６　旅任せ温泉ツアー）

熱海へとタコ料理を食べに行く話、（＃２９１　熱海タコ旅行）

スペシャル版ではハワイへ海外旅行へ行く話、　（バカンスは激しいのがお好き）

クルージングを楽しむ話、（#４７　激流屋形船パニック）

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こち亀の主人公両さんは葛飾署地域課に所属する亀有公園前派出所に勤務する警察官だ。警察官だから犯人逮捕のために追跡なんかも行う。この警官、追跡中に平気で市民の自転車を勝手に借りて使う。出前の自転車を使うことが多い、初回（１話）や恥をしのんでアルバイトの回や、一週間で西瓜300個食べる話や少なくとも3回は使っている。そして大抵壊してしまう。

こち亀のエピソードの中には人形のお話しがある。知り合いのおもちゃ屋を救うために両津巡査長の6分の1フィギュアを販売する。この人形全身の40カ所も可動する。可愛くて価格も手頃なことから大ヒットした。しかしそこで止まらないのが両さん。さらに自身の等身大の人形まで売り出そうとしてしまう。しかも30万円で当然こちらは売れるはずもなく大量に売れ残り破産してしまう。ちなみにこのアクションフィギュア、実際に販売している。

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こち亀アニメを注意深く見ていると細かな設定に気がつく。そのいくつかに触れてみよう。

制服の違い夏服、冬服　　こち亀春夏秋冬の四季を感じさせる内容が多い、両さんがかき氷を大量に食べてみたり、冬の日に派出所にこもってみたり、
季節によってデザインが変わるのだ、夏服では襟のある半袖の制服を着用している。そして冬服では長袖でワイシャツにネクタイを着用している。制服のデザインがアルマーニ仕様の中川もこれは同じであり、冬はデザインネクタイ、夏は半袖にカラーシャツを着用している。婦警の制服も夏用冬用がある、こちらも夏は襟付き半袖冬はワイシャツにネクタイ、ただし麗子だけは冬でもネクタイをしていない、胸元を強調したデザインになっている。更にここに気がついた人はいるかな？両津は夏服でも腕まくりしている。長袖でも着ているのかな？

階級の違い　警察組織とは階級組織である。下から巡査、巡査長巡査部長と続くわけだが、よく見ると階級の違いが襟元の紋章によって見分けられる。
両津や中川麗子寺井などの巡査、巡査長は銀色に一つ丸の紋章大原部長の紋章は二つ丸の付いた銀色の紋章である。そして階級が警視の屯田署長は金色が二つ付いた紋章である。ちなみに交機（交通機動隊の略）の本田には首元に黄色にスカーフが巻かれていてズボンには赤い２本の線が引かれたデザインになっている。

派出所の小ネタ　　　原作とアニメ版では派出所の部屋の配置が少し違う。まず両さんが使っている机の上にアニメ版だと無線機があるのに対し原作にはない。それから麗子中川寺井などが使っている左側の机にある吊るされている人形、これがアニメでは左側面上部、原作だと正面上部に配置されている。中川は原作では警帽をかぶっているが、アニメでは全話を通して一度もかぶらない、麗子も原作において初期のころには帽子を着用していたが、途中から帽子はなし、アニメ版でも帽子は被らない、両津は原作アニメとも帽子は被らないが、特別な時には帽子をかぶり、警官らしいいで立ちになる。ちなみに原作では当初両さんの席は右側ではなく左側であった。

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アニメ版　こちら葛飾区亀有公園前派出所には両津、中川、麗子の三人が入れ替わる話がある。

その一つがこのお話だ。ある日中川の優雅な暮らしぶりを両津は知ってしまう。そこで両津は中川に成りすまそうと画策する。この回麗子の勘が冴える。両津と中川が入れ替わる瞬間になぜか麗子が居合わせていないのが気になるが、（その現場に居合わせているのは両津中川の他に寺井、大原部長、屯田署長、小町、奈緒子）
居合わせたメンバーは誰も両津の〇〇だとは気がつかない。特に大原はすっかり騙されている。

見事中川になった両津はおまぬけ教授のアシストもあり中川の会社で贅沢三昧の限りを尽くす、
そんな中、唯一偽中川の正体に懐疑的であった麗子だけは本物の中川の救出に向けて動き出す。

この麗子というキャラクター、舞台となる派出所に勤務する紅一点の女性キャラクターである。主人公の両津もあいつはやたら勘がいいと言わせるほど勘が鋭い。（入れ替わった）現場に居合わせていないのに偽中川の不自然な行動を少し見ただけで本当は両津がなりすましているのでは？と疑いを持つ。そこで麗子は単身中川の捜索に向けて動き出す、にしても麗子はどのようにして中川の幽閉されている地下室を見つけ出せたのだろうか？更には幽閉されている部屋のパスワードを一体どこで入手したのだろう？

見事中川を救出した麗子は両津のお仕置きを計画する。

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こち亀と言えば主に亀有を舞台にした両津を中心としたドタバタ劇、

その中でもアニメの中で計8回もシリーズ化されたのがこの
「ボーナス争奪戦」である。
毎年冬のボーナスの時期に亀有商店街の商人たちが両さんから溜まり
にたまったつけを払わせようとボーナスを奪取する。

この冬の風物詩、商人たちのリーダー尾崎模型の店主亀有商店街の会長が
毎年あらゆる趣向をこらして両さんからボーナスを分捕ろうと画策する。

ある時は最先端の技術を使って、またある時は両津の仲間を買収して、
さらには「敵を欺くにはまず味方から」ということわざを活かした作戦を立ててみたり、

特に面白いのは毎回手の込んだ仕掛けを使ってボーナスを取ろうとする尾崎に対し、駄菓子店店主、亀有商店街顧問の菊地のばあさんは機械を信用せず、尾崎の作戦に疑いを持つ、そして行き詰ったところで伝家の宝刀

”あ〜こんなところにお金が落ちてるよ”という呪文のような言葉を使い、両津を捕らえる。しかし！いつもあと一歩のところでボーナスを取り損ねる、両津もそれほど簡単な敵ではなく、回を重ねる度に二重三重に策を弄するのだ。囲まれた際に使う煙幕、敵を欺く女装、更には泣き脅しの演技、ボーナスを換金してみたり・・・ボーナス支給日の前に姿を消してみたり、

このボーナス争奪戦、最大の回はおそらくボーナス争奪戦６だろう、この回は商店街の商人たちを相手にするだけでなく葛飾警察署全体を相手取って繰り広げられる、駅構内を両津を追いかけて走り回るその様はまさに
”ドタバタ劇”である。こち亀のアニメの面白さがふんだんに盛り込まれた傑作回！

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こち亀ことこちら葛飾区亀有公園前派出所は両さんこと両津勘吉巡査長と同僚中川、麗子、大原部長、寺井、交通機動隊の本田などが織りなすドタバタ劇である。

そんな中でアニメ版のかなには特にシリアスな回がある。それが「新米刑事両津」だ。ある日派出所の掃除をしていた時ふと昔のアルバムが出てきた。そこには新人時代の両津勘吉巡査の姿が映し出されていた。その中には背広姿の両津の写真も写っていて、短期間ではあるが両津が一時期刑事課に配属されていたことを部長が明かす。

在りし日の両津刑事の活躍と本編の両津巡査長の強さの原点ともなった回、きっと涙なしには見られない・・・

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「ローマのふたりの巻」「ゴンドラのうたの巻」（ジャンプ・コミックス46巻収録）
「ツアー地獄！の巻」「思い出のパリの巻」（ジャンプ・コミックス46巻収録）

アニメ　　部長あれがパリの灯だ

原作では4週に渡って部長と両津の旅行が描かれる。原作ではいきなり二人が旅行にでかける。アニメ版では部長が急遽一人で行くことになり、旅行のパートナーを探すところから始まる。部長は両津の同行を渋るが、中川の後押しもあり、帯同を決める。原作では両津がイタリアで水路の船頭になり荒稼ぎする、アニメ版ではひたすら観光名所を大急ぎで走り回る。

原作、アニメ版共に部長はトイレの脇にあるビデの使い方が分からず、両津に説明を求めるも、両津は顔洗い器だと間違った説明、その後アニメ版では中川麗子と合流してビデの本来の使い方を知り激怒
（本来はデリケートゾーンを洗浄するもの）する、も両津の帯同に感謝を示し、謝礼を払う。原作では部長がパスポートをなくし、それをどこだどこだと探し続ける。アニメ版では貰った謝礼を全てエッチ本につぎ込みそれが空港に仕掛けられた爆弾のアタッシュケースと入れ替わる。それを知らない両津、何とか回収したい部長、麗子中川、現地警察一行、最終的に両津はエッフェル塔まで自転車で爆走し、爆弾はエッフェル塔を爆破、人的被害なしで解決、原作、アニメ版共に結末は同じ、両津は檻に入れられて帰国する。

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　こち亀には麗子がお見合いをする回がある。正確には本人がお見合いをするわけではないが、

本人はどうしてもお見合いしたくないから両津が代わりに麗子になりすます、

原作　（37巻　結婚の条件の巻）ではそもそも登場人物が少ない、麗子と大原部長、両津の三人しか出てこない、それに対しアニメ版（＃４８　両さん逆玉大作戦）では中川、寺井も登場、更に麗子の父親ピュンピュン丸も登場して麗子にお見合いを勧める。お見合いの前に派出所の模様替えを試みるのだがすぐに元に戻される。

アニメ版では麗子本人、中川、寺井もチンピラ役で麗子のお見合いを破談にさせようと画策するがかえってお見合い相手に好感を持たれる結果になってしまう。基本的な流れ，展開は原作と同じであるが、やはりそこはアニメ版、オチも含め原作をよりパワーアップさせた内容になっている。

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両津が給料だけではとてもジョイフルな生活が出来ないと言い出し、

公務員をこなしつつフリーターをやると言い出してアイドルの
ドキュメンタリー映像のアシスタントのアシスタントをする回。

このお話、原作とアニメでは大分違う。原作では男性のアイドル、

アニメでは女性の少し気弱なアイドルが登場している。
基本的な展開は変わらないが、
原作ではアイドルが麻薬で捕まってバイト代が支払われないのに対し、
アニメ版ではドキュメンタリー映像がお蔵入りになってこちらも
結局バイト代が支払われない。
アニメ版はグッドエンド、原作バッドエンド

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こち亀ことこちら葛飾区亀有公園前派出所！
1976年に連載開始されてから、2016年まで40年もの長きに渡って連載された。
アニメ版も1996年から2004年まで8年間放送された。

アニメ版は原作をもとに製作されてはいるが、原作に忠実というわけではない、
むしろ原作の魅力を引き出してすらいる。原作にはないキャラクターもいる。

いわゆるアニメオリジナルキャラクターというやつだ。
これがまたストーリを引き立てている。

レギュラーキャラクターの魅力はそのままに
漫画だけでは表現できないアニメの魅力をこれから紹介していこう！

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