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2016年04月22日

第6回 『藤田和日郎 短編集』

どうもどうも、みなさんどうも今日は。


どうも最近疲れが取れなくて、どうも思い通りいかなくて、うちの鬼様に怒られてばかりだけどうも。




さて、私は何回「どうも」と言ったでしょうか。正解者にはフトシ君人形です(笑)



なんてね、冗談はこれぐらいにしておきましょう。
※フトシ君人形のプレゼントキャンペーンは終了しました(笑)



ではでは、本編に参りましょうか。


今日は2作品のご紹介です。


『藤田和日郎短編集 暁の歌』 『藤田和日郎短編集 夜の歌』


いやぁ、藤田先生の作品を初回に持ってきたら、思いのほか長引きましたね。


これで藤田先生の作品紹介が終わりかと思うと寂しいものです。


しかし、世には名作が溢れかえっておりますので、これから紹介できることを楽しみであり、嬉しくもあります。



さて、この2冊の短編集、タイトルが違うということは、中身のテーマが違うことを意味しております。


『暁の歌』は文字通り、夜明け前をテーマに、夜から朝にかけて、地平線を走る光のような世界観となっております。


『夜の歌』は文字通り、夜をテーマとしており、ダークで悲しめ、だけど暗くなり過ぎない世界観となっております。


どれが一番いいとかではなく、どれも珠玉のストーリーでございます。


今回は収録されたお話のあらましと、私が個人的にオススメするお話を紹介したいと思います。


『暁の歌』

「瞬撃の虚空」【前篇・後編】
ごくごく普通の、本当に平凡な家庭に住むお爺ちゃんが、実は超人だった・・・?
とんでもない爺さんが繰り広げるバトル活劇です。


「空に羽が・・・」
いつだって、影に日向に咲く花がある。勇者の影に、ひっそりと咲く一人の英雄。
後ろ指を指されても、誰にも評価されなくても、陰で戦う男の話。


「ゲメル宇宙武器店」【前篇・後編】
地球が巨大な怪獣に食いつくされた、そんなある日。
宇宙から武器商人と名乗る者たちがやってくる。たった数円で、地球を救える武器をもらえるとしたら・・・。
そんなお話です。


「美食王の到着」
とある国に美食の王様がおりました。王様はなんでもおいしくする魔法の包丁を携え、美食の毎日を送っていました。
王様のお気に入りは、若い娘。若い娘を細ーく切った麺が王様のお気に入り。
王様に姉を食われたある女は復讐を決意する。自らを毒に仕立てあげ、王に自分を食べさせようとするも・・・。


『夜の歌』

「からくりの君」
からくりサーカスの前身とも言うべき作品です。
人形には心も肉体も宿りませんが、役目が与えられます。人形を使役する人間によっては、悲しい定めを負わなければなりません。そんな人形と人間が繰り広げる時代劇(?)バトルアクションです。


「掌の歌」
とある拳法家の話。長年の鍛錬の末、手に入れた力は大きなものだった。しかし、ある日その力で人を殺してしまうことになる。投獄され、その拳法家に残されたものとは・・・。


「連絡船奇譚」
藤田先生のデビュー作だそうです。デビュー作ということで、荒さは目立つものの、先生の原点を知れるいい機会だと思います。


「メリーゴーランドへ」
この作品は、藤田先生の「人間ドラマ」の原点とも言うべきものじゃないですかね。
暑苦しさも含めて、かなり人間味に、人情に溢れている作品です。
「ちっちゃな子の一生懸命な頼みもきけねーんなら・・・大人なんかやめっちまいな!!」というセリフが、とても心に響きます。


「夜に散歩しないかね」【前篇・後編】
貧乏探偵はとある町の連続殺人事件に関るという、とんでもトリックな探偵もの。
闇を抱えたダークヒーローと、闇を抱えた真犯人の織りなす物語です。藤田先生のダークヒーローは、中二臭さとは無縁な感じが好きなんですよね。なんでだろうね。



さて、あらすじはこんな感じです。どれも藤田先生の味が出ているいい作品であると思います。


私の個人的はオススメは、「夜に散歩しないかね」と「美食王の到着です」。


残酷であったり、暗い雰囲気が漂っているのに、だけどユーモアさを忘れない。いい作品です。


それと、やっぱり古い作品だけあって、絵の粗さはどうしても目立ちますが、そこも味です。


それに決して全ての人におススメする作品ではありませんが、藤田ワールドの住人なら買うべきです。


「うしおととら」や「からくりサーカス」を読んで藤田先生のファンになった方も、是非とも御一読あれ。


今は文庫も出ているようなので、お求めやすくなっているのではないでしょうか。


それでは、今回はこの辺で失礼いたします。


今回も、名言で締めさせていただきたいと思います。


ばいば〜い。















「一人っきりでさ・・・他に誰もいない部屋でね・・・僕はちょっと、胸をはってみたいんだよ」

「空に羽が・・・」より抜粋。いやぁ、胸に響きますねぇ・・・。
posted by 空夫 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 短編集
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どうも、空夫です。「そらお」ではなく、「あきお」です。 2016年4月に入って、蔵書(全部マンガ)の冊数を数えてみたところ、いつの間にか2000冊を超えていました。全て本棚に納めてはいるのですが、少し部屋が手狭になってきた今日この頃です。 一人で楽しんでもよいのですが、皆さまにも楽しんでいただきたい、実際に本を手にとっていただきたいという思いから、このブログを始めてみました。 色々拙い部分はあるとは思いますが、暖かい目で見守っていただけたらと思います。
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