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2021年10月03日

激闘!クラッシュギアTURBOの感想と思い出


激闘!クラッシュギアTURBOの感想と思い出

ネタバレ注意

一見、熱くて明るい子供向けの、
玩具の販促のアニメと思うかもしれないが、
主人公の偉大な兄の死という設定が、
ストーリー全体の骨組みとして大きな存在になっている。

偉大な兄を交通事故で失った主人公。
その主人公の兄を尊敬していた後輩。
主人公の兄が交通事故で身代わりとなって助けた少年。
交通事故が無ければ主人公の兄と大会の決勝で戦うはずだった人物。

こういった人物たちが物語を織り成す作品だった。

そのストーリーと設定の為か、
終始、全体的に悲しい雰囲気が漂う。

ワールドカップの決勝の直前、
真理野ユウヤは兄である自分だと甘えてしまうからという理由で、
後輩の万願寺タケシに弟のコウヤのコーチを頼む。
そして程なくしてユウヤは交通事故で亡くなってしまう。
これを機に万願寺タケシは常に物語の主人公のライバルとして、
そして最後の敵としてコウヤの前に立ちはだかる様になる。
尊敬する先輩が自分に遺した言葉を背負い続けるライバル。
これは物語の終盤も終盤、全68話で構成される本作の、
第67話にて明かされるのだった。

それらを踏まえた上で第1話を観返すと
第一印象と比べて想像以上に悲しいストーリーが浮き彫りになる。

物語は、第1回ギアファイト世界大会、
優勝決定戦のシーンから始まる。
対戦するのは主人公の兄である、
アジアカップのチャンピオン、真理野ユウヤと、
ヨーロッパチャンピオンのハインリッヒ・ガンク。
明るいBGMと共に繰り広げられるギアファイト、
2つのギアが衝突し、すれ違った所で主人公が目覚める。
それは自宅のソファで居眠りしている主人公の夢だった。

だが前述の通り、彼の兄は決勝戦の直前に交通事故で亡くなった為、
当然この夢の内容は実際にあった出来事の記憶ではない。

そんな叶わなかった夢を見てコウヤは無気力に目覚めるのだ。

オープニングの映像の終わり際を良く見てみると、
ハインリッヒ・ガンクの周りで戦うガルダイーグルとブリッツフォーゲルの衝突する光が
コウヤの瞳の中に映っていた光景であるかのような演出になっている。
こうして見ると、かなり設定を踏まえて作り込まれているように思える。

トビタクラブを抜けた万願寺タケシは、
遅刻が常習である程の真理野コウヤのやる気のなさを責める。
しかしコウヤが遅刻をしたのは、
尊敬する亡き兄の架空の雄姿を夢で見ていたからである。
そんなコウヤを万願寺タケシは、
尊敬する亡き先輩の遺した言葉の為に責めているのだ。

第一話のラストで主人公は万願寺を呼び捨てにするようになる。
万願寺タケシの目論見通り、主人公の真理野コウヤは、
ライバルとして万願寺タケシを敵視するようになった。

ライバルを指差し高らかに宣戦布告をする主人公。
この重く悲しいストーリーを熱いバトルアニメの雰囲気で、
見事にオブラートに包んで見せたのが、
この、激闘!クラッシュギアTURBOという作品なのかもしれない。

万願寺の公式リングの燃え上がる覇の文字は、
書道家である万願寺タケシの祖父が書いた物らしい。
その書道家の祖父は27話の中心人物として登場する。
この27話は所謂、総集編である。

兄が戦う夢で初めて使われたBGMの曲名は「夢幻のバトル」。
オープニングの主題歌の歌詞「無限のエナジー」から、
「無限のバトル」と名が付きそうなところだが、
「無限」ではなく「夢幻」、夢と幻の戦いだったのだ。
夢幻とは非常に儚い事の例えを意味する言葉である。
これは主人公が夢に見た、実現しなかった兄の、
ハインリッヒ・ガンクとの決勝戦の事を指しているのかもしれない。
その為か途中のメロディには何となく切ない印象を受ける。

主人公が目覚めた直後、テレビ番組で、列車や飛行機、
スペースシャトルを造ると紹介された万願寺グループだが、
最終話のエンディングにも、万願寺タケシのクラッシュギア、
鎧輝と同じ名のスペースシャトルと共に、
世界初の少年宇宙飛行士として宇宙開発に携わる
万願寺タケシの姿が確認できる。

寝起きの主人公にクラブの試合に対する30分の遅刻を告げた、
主人公の母である真理野マリモは、
オリジナルケーキが評判の喫茶店「ラ・メール・ドゥ・マリノ」で
新作パフェ「カマキリの日光浴」を提供する、お茶目な人物だが、
彼女が、長男である真理野ユウヤの死を受け入れられず、
交通事故の日から4年もの間、墓参りが出来ないでいた事、
そして、次男のコウヤがクラッシュギアと向き合う姿を見て、
長男の死と向き合うことが出来る様になった事が、
41話の冒頭でマリモが墓参りに来る事で明かされる。


posted by くさよ at 00:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画
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