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episode〜桜の木の下で〜
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2008年07月07日
ポタ吉の見たもの
幽霊私の甥っ子ポタ吉がまだ4歳くらいの頃の話。

ある日、姉(ポタ吉ママ)から電話がかかってきました。

「最近、ポタ吉が変なことを言って困る」

詳しく聞いてみると、

「天井を見て、『あそこに顔がある。こっちを見てる』って言うようになった。
同じ場所を見ては、何回もこんなことを言うので怖くってしかたない」


小さい子の場合、天井とか壁とかをじぃーっと見つめては
さも誰かがいるかのように、しゃべったり、笑ったりして
遊ぶことがよくあるらしい。

そんな話を聞いたことのある私は、
多分、ポタ吉もそれなんじゃないのと
姉をなだめていました。

ところが、所用で姉の家に母と私で行った日のことです。

姉の家はマンションの3階で、ベランダからは高校のグラウンドが見渡せます。
その日グラウンドでは他校とのサッカーの交流試合をやっていました。

私がそれを見ようと何の気なしにベランダに出ようとしたとき
左目の端、部屋の天井と壁の境目あたりにあるものを見てしまいました。

それは、長い黒髪で目を見開いてこちらを覗きこんでいる女の人の首でした。

多分ポタ吉はこれを見ているのだろうと思いましたが、
これを言うと、大の怖がりの姉は絶対パニクるので黙っていることにしました。

そのうち、母が

「そういえば、ポタ吉が何か変なことを言ってたんだって?」

と、この話を始めてしまいました。
ポタ吉をよんで、

母「ポタちゃん、顔が見えるのどこ?」

ポタ吉「あそこ」

案の定ポタ吉は、さっき私が首を見たところを指さしました。

母「どんな人?」

ポタ吉「女の人」

私は思わず「やっぱりね」と頷いてしまいました。

「えっ。見えたの?」
「わー、やっぱりいるんだぁー」

そうして姉がパニクってしまったのは言うまでもありません。(了)


ところで、こんなものを見つけました。
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応募締切は7月22日なのでまだ間に合います。
オリジナルの怖い話をお持ちの方は投稿してみてはいかがでしょう。
創作・実話は問わないので怪談好きの物書きさんにお薦めです。


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オンライン書店ビーケーワン


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