くり子です。
今日読み終えた作品は、有吉 佐和子氏の『華岡青洲の妻』。
価格:497円 |
青洲の妻が夫の医学の追求のためにわが身を実験台として差し出す偉人伝だと思って読み始めた。
しかし実際は美談ではなく,「世界初の全身麻酔手術」という大きな出来事の影にある嫁姑の争いの話である。
結果的に華岡青洲は麻酔薬を完成させることができるが,その裏にある姑と嫁の対立が悲しい。
ひっそり控えていた小姑の「小陸」が、優しくいい味を出しているのと、鋭い視点を持っていたのとで、作品が更に引き締まっている。
実際のところ、嫁姑問題に関しては史実かどうか分からない(小説だから)けど、偉人伝を面白い切り口で描いてある作品です。
タグ:本
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