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2017年08月07日

☆『孤宿の人』 宮部みゆき:著

こんにちは。
くり子です。

宮部氏の時代物『孤宿の人』。

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上下巻2冊の長編です。
宮部みゆき氏は時代物・SF・推理小説など
ジャンルは多岐にわたるのにどれも面白い。

この『孤宿の人』も間違いのない作品でした。
ただためらいもなく重要人物が亡くなっていくので
それは残念ですが。(幸せになってほしい人たちなのです)

主人公は『ほう』。
阿呆の『呆』というなまえを与えられた。

名前の通りちょっと足りないと思われているが
今で言う育児放棄。満足に食事や教育を与えられなかったのでしかたがない。
変な知恵がついておらず、無垢で正直者。

この『ほう』を馬鹿にして陥れようとする者、
慈しんで教育を与えようとする者、
思いやって守ろうとする者。
これらの人々が紡ぎ出す愚かさと愛おしさに涙がこみ上げてくる。
現代では命が一番、何よりも大切で何物にも代えられないもの。
でも当時(江戸時代)の建前や権力の前では命も霞んでしまうこともある。

跡目争い・お家乗っ取り等々の為政者たちの思惑、
またそれを阻止しようとする勢力の思惑、
それらの思惑が
無辜の人々の信仰や人外への畏れを利用して・・・。

また、そういった大きな政治的な思惑とは別に
『ほう』と『加賀様』のふれあいや、『ほう』と『宇佐』の思いやり等の
細かな人間関係が丁寧に描写されており、感情移入しやすかった。



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晴耕雨読を目指す女性。 最近すっかり「手ぬぐい・モンペ」に馴染んでしまったため、 危機感をおぼえ、モンペの下にジーンズ着用。 更に危ない人物になりつつある。
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