くり子です。
『罪と罰』をやっと読み終えました。
罪と罰(1) (光文社古典新訳文庫) [ フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフス ] 価格:884円 |
ちょっと厚めの文庫本3冊を 1か月半かけて読破。
これ以降ネタバレがあるので注意。
・・・といってもポピュラーな作品なので、みんな知ってるか(!)
この文庫本には後ろに読書ガイドが付いており、
作品を理解する手助けになります。
くり子は外国の作品は苦手です。
特にロシアの作品は、登場人物の名前が難しいし似てるし。
同一人物でも、いきなり呼び方が変わったり愛称で呼ばれたり・・・。
それで学生時代はともかく、大人になってからは
手を出していませんでした。
しかし、この亀山氏訳の『罪と罰』は読みやすかったです。
本編(第一部〜第六部)は主人公のラスコーリニコフが殺人を決意して
最後自白するまでの2週間の話。
エピローグで自首後〜シベリア収容所の話。
ラスコーリニコフは結局最後まで、
自分の罪は「自首したこと」のみととらえている。
二人の女性を自分勝手で殺しておきながら・・・だ。
殺された「金貸し老女」については、強欲な金貸しというだけなのに、全ての人から雑に扱われている。
作者のドストエフスキーにすら、殺されて当然だと思われている節がある。
背景には西洋の人たちの「金貸し・金持ち」に対する嫌悪感が色濃くあるのだろうか。
同じような理由でかつてユダヤ人たちが疎んじられていたように。
男性登場人物にはロクなのがいないにも関わらず、
それぞれ相当個性的で興味深い性格で、ついつい追いかけてしまう。
危険な選民思想家ラスコーリニコフ。
酒浸りダメ人間マルメラードフ。
金持ち女好きストーカーのスヴィドリガイロフ。
高慢な策謀家ルージン。
物証が得られないまま、心理的にラスコーリ二コフを追い詰めるポルフィーリー予審判事との駆け引きは
推理小説のようにドキドキさせられ、純粋に楽しめた。
タグ:本
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image