ここでいう強制入院とは、正確には「措置入院」のことです。

一般に、精神科病院への入院には、精神保健福祉法で定められた4つの場合があります。

これらは本人の同意に基づく「任意入院」、本人の同意が得られないが、保護者の同意に基づく「医療保護入院」、自傷や他害の恐れがある場合に知事の権限で強制的に行う「措置入院」、入院治療の必要があるが保護者の同意が得られない場合に最大72時間で認められる「応急入院」です。

ただし、医師が強制入院の判定する際には医師免許の他に精神保健指定医の資格が必要です。

任意入院以外の非自発的な入院については、精神保健福祉法で定められた精神保健指定医が診察をして、入院治療の必要性を認めることが要件となります。

入院治療における患者の人権擁護を保証するために、退院請求や処遇改善の請求を審査する精神医療審査会が都道府県に設けられています。

入院治療の必要な人が、加害者になる前に直ちに入院できればよいのですが、日本では、精神科の救急は大変な割りには報酬も少なく、希望する医師も一向に増える気配はありません。