2008年07月05日
慢性疲労症候群の治療とは?
慢性疲労症候群の治療:
慢性疲労症候群の症状と診断については、
昨日のブログに書きましたので、ご参照下さい。
今日のブログは、この病気の治療について述べます。
現時点では決定的治療法はない。
しかし、対症療法、抗不安薬、
抗うつ薬、漢方薬などで有効な例もあるので、
諦めてはいけない。
治療の手順。
1)微熱、筋肉痛、
疲労、抑うつ気分が2か月以上
続いている時には、この病気を疑う。
2)感染症、甲状腺機能低下症などの内分泌疾患、
うつ病などの精神疾患、
貧血や悪性リンパ腫などの血液疾患、
関節リウマチなどの関節炎を伴う疾患を、
臨床検査などで除外できた時に、この疾患と診断する。
3)診断がついたら、この病気が慢性疲労症候群であり、
原因不明のため特効薬がないので、対症療法を行うことを、
あらかじめ患者に伝えておく。
4)ウイルスの抗体側が陽性の場合はヘルペスウイルスに
有効なアシクロビル「商品名:ゾビラックス」を用いる。
5)筋肉痛や頭痛には、
鎮痛薬や抗炎症薬(ロキソニンなど)を用いる。
6)かなりの例で、抗うつ薬が有効なので、
診断がついたら抗うつ薬(ジェイゾロフトなど)を、
用いてみる。
7)少量の副腎皮質ホルモン(コートリルなど)が、
疲労感と無気力に効果があると最近報告されている。
8)この病気では症状が簡単には改善せず、具合の悪い状態が長期間続く。
このため、患者の不安は改善せず、抑うつ状態がさらに悪化することが多い。 不安感に対しては「ソラナックス」等の
抗不安薬を用いる。
また、病気を正しく認識させる「精神療法」も役立つので、
一度は必ず精神科の専門医や臨床心理士に相談する。
9)エアロビクスなどの運動療法も有効である。