2016年03月13日
「動ける身体」を一瞬で手に入れる本 中嶋 輝彦
忘れるといけないので最初に言っておきます。
これは私の腰痛の悩みをまさに一瞬で解決してくれた凄い本です。
腰痛で悩む知人にも貸したところ「効果があった」と嬉しいコメントがありました。
この本との馴れ初め
この本との出会いは、知人とサッカーをしていた数年前のあの秋の日に遡ります。
普段あまり運動をしないだらけた身体だった私は、何をかくそう腰痛持ちでした。その日も例にもれず、朝から軽い腰痛があり、サッカーという大変ハードな運動に耐えれるのかどうか大きな不安を抱えていました。
実際に人工芝のピッチの上を走ってみると、ああほらもう、いきなりズキズキとうずくわけですよ。
「こりゃだめかも」そう思いました。しかし残念ながら、人数がチーム定員丁度しかいなかったため、とても「腰が痛いからちょっと休ませてほしい」なんて言い出せる状態ではありません。
ままよ!
と気を強く持ち、腰に軽い爆弾を抱えたまま、サッカーという激しい運動環境に己を投じたのです。
結果、あっさりとぎっくり腰をゲットしました。
その日の試合を全て終了し、ピッチから休憩場所に移動しようと歩き出した5歩目で膝から崩れ落ちるように倒れこみ、そのまま痛みで動けなくなってしまったのです。
翌日接骨院で治療を受けているときに、次のようなアドバイスをもらいました。
「君は太ももの筋肉が硬いのもあるけど、今回はあれだね、骨盤の使い方がもうだめだね。腰痛の人が気を付けないといけないのは、骨盤をしっかりと前傾させるってことなんだよ。
しゃがむ時は、骨盤をとにかく前傾させる!
歯磨きで口の中の物を出す時も軽くしゃがむだろ?その時に腰が痛いって人、結構多いんだけどさ、こうやって!
(と言いながら、重量挙げの選手がバーベルを抱え上げるような姿勢を取る)
しっかり足の付根をかくっと折って、骨盤を前傾させるんだ!
そしたら、腰に負担がかからないから、すっごい楽なんだよ。君はこの動きをマスターしないと駄目だね。頑張ろう!」
ちょっと長くなってしまいましたが、要は
・骨盤を前傾させることが大事
ということを教えてもらいました。
しかし困りました。言葉で言うのは簡単ですが、なかなか身体にそれを覚えこまさせるためにどうしたらいいかまでは、その先生は教えてくれなかったのです。「ガッ!」とか、「こう!」とか、ちょっとビジュアル的というか、長嶋茂雄的なアドバイスしかしてくれなかったので、ちょっと凡人肌の自分にはすぐには理解は難しいものでした。
何か分かりやすいマニュアルのようなものが欲しい。
そこでパソコンに向かい、
「骨盤」「前傾」「本」というキーワードを打ち込んでググりました。
そうして出会ったのがこの「動ける身体を一瞬で手に入れる本」でした。
どんな本だった?
この本では、ロコムーブと名付けられた運動を行うことで、
”人間が生きて行く上で必要な運動の原点である「移動」に立ち返り、移動に適した身体、野生動物のように動ける身体をつくる”
ことを目的としています。
そのための動作メソッドとして、
・フェニックス
・カンガルー
・チーター
の基本動作を紹介し、解説しています。
特徴的なのが、紹介している主な運動メソッドがこの3点だけということ。
この動作を理解するための前段の動作とか、次の応用動作とかも紹介されていますが、主となる動作はこのたった3つのメソッドです。
少なっ!!
と思いませんか?
大体の筋肉トレーニングとか、ストレッチの本とかだと、ざっと20〜30くらいの運動メニューは紹介されています。
なのにこの本ではたったの3つ。
それも動物の名前が3つ並んだだけ。
これって本当に効果があるの?
と、きっと怪しい気持ちになることでしょう。
でも大丈夫。安心してください。
繰り返しますが、私はこの本で腰痛の悩みから解き放たれました。
3つの動作で得られるもの
理論としては、広背筋を目覚めさせることで身体の緊張を解き、また、体幹の可動域を広げることで、動きやすい身体になる、ということだそうです。
広背筋が普段使う筋肉の”拮抗筋”としての役割をかなりの部分で果たすというのがその理由だそうですが、このあたりは専門家でないので正直良くわかりません。
先ほどこの本では「主に3つの動作しか紹介されていない」と書きました。
しかし3つしか紹介していないということは、それだけ、一つ一つの動作について詳しい解説が行われているということです。
実際にこの本では、実に丁寧に解説がされています。
順を追って読み進めていくことで、自然にこの3種類の動作が理解できるように書かれています。
私が一番大きく実感したのは、「骨盤が前傾するようになった」ということです。
フェニックス、カンガルーと進め、チーターの動作をやってみたときに、自分の骨盤がグッと前傾姿勢を取っている感覚が分かったのです。
その感覚を得た私は、早速洗面所に行きました。
そしてうがいをして、口の中のものを吐き出そうとかがみました。
い、痛くない!
前傾した骨盤がまるでバネのように状態からの荷重をしなやかに受け止め(ちょっと言い過ぎ)、ごくごく自然にかがめていたんです。
(これが接骨院の先生が言っていたことなんだ・・・)
それからこの3つの動作を2週間ほど続けた頃、これまで私を慢性的に悩ませていた腰痛は、全く感じられなくなっていました。
そして今も腰痛はほとんどありません。
たまにちょっと「きてるかな?こようとしているかな?」という時がありますが、その時はこの3つの運動を何日かまたやると、そのまま何事もなかったかのように収まります。
それともう一つ、前屈がとてもやりやすくなりました。
頑張っても指先が床に届かなかったのが、簡単に届くようになり、調子の良いときは手のひらが床につくくらいになりました。
これは、おそらく股関節を動かすという認識を持ったことの影響でしょうね。
前屈する時に「とにかく固くて、どこを曲げればいいのか分からない」という感覚だったのが、「足の付根の股関節のところでカクッと曲げる」という感覚に変わったというのをはっきりと感じました。
嬉しい副次効果でしたね。
こんな人におすすめ
・腰痛に悩まされている人
・前屈で床に手が届かない人
・色々な運動やストレッチをするのは面倒だという人
には、強くオススメします。
まあ身体のことなので、合う・合わないはどうしてもありますが、可能性を試してみる価値は十分にある本だと思います。
最後にこの場をお借りして、著者の中嶋輝彦さんに、この本を書いてくださったことにお礼を述べたいと思います。
私はこれで腰痛が消えました!ありがとうございました!
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