2023年05月16日
NHK朝ドラでも人気 「牧野富太郎の恋」 長尾剛
モデルになった、天才植物学者の
破天荒な生涯を描いた小説。
小学校中退でありながら
東大の学者までになった牧野は、
植物研究のためには全財産を費やし
多額の借金を背負い込む。
しかし彼は一向にめげない。
なぜなら、最愛の妻、すえが
全力で応援し、家を守ってくれるから。
読み終えてやはり一番印象に残ったのは、
妻すえの明るさと優しさ。
病床のすえに、
富太郎が、
「もし君が流行りの着物が欲しい、人気の
芝居を見に行きたい、とねだってくれれば
僕は喜んでその願いを叶えたのに」と言えば、
クククと笑って、
「だって、そんなもの、まるで欲しくなかった
んですもの。そんなものより、旦那様と一緒に
なっての毎日が、楽しくて……いえ、違いますね。
面白くて仕方がなかったんです」
「面白い?」
「ええ。毎日楽しくて旦那様とお話するのも、
おもしろかったです。
借金取りを丸め込んで出て行ってもらうのも
痛快でおもしろかったです。
一銭や五銭の節約のために、毎日方々に出向いて
お代を比べて廻るのもおもしろかったです。
追い立てを受けて、大八車を引きながら
新居を探すのも、おもしろかったです。
造りかけの植物標本に挟まれて、草木の
香りを鼻の先で嗅ぎながら眠るのも、
おもしろかったです。(中略)
こんな、毎日先が見えないような、ワクワク
ドキドキする暮らしが、おもしろくないわけ
がないじゃありませんか」
いやー素敵な奥さんです。
心がほんわかと暖かくなる作品を
求めてる方はぜひ。
破天荒な生涯を描いた小説。
小学校中退でありながら
東大の学者までになった牧野は、
植物研究のためには全財産を費やし
多額の借金を背負い込む。
しかし彼は一向にめげない。
なぜなら、最愛の妻、すえが
全力で応援し、家を守ってくれるから。
読み終えてやはり一番印象に残ったのは、
妻すえの明るさと優しさ。
病床のすえに、
富太郎が、
「もし君が流行りの着物が欲しい、人気の
芝居を見に行きたい、とねだってくれれば
僕は喜んでその願いを叶えたのに」と言えば、
クククと笑って、
「だって、そんなもの、まるで欲しくなかった
んですもの。そんなものより、旦那様と一緒に
なっての毎日が、楽しくて……いえ、違いますね。
面白くて仕方がなかったんです」
「面白い?」
「ええ。毎日楽しくて旦那様とお話するのも、
おもしろかったです。
借金取りを丸め込んで出て行ってもらうのも
痛快でおもしろかったです。
一銭や五銭の節約のために、毎日方々に出向いて
お代を比べて廻るのもおもしろかったです。
追い立てを受けて、大八車を引きながら
新居を探すのも、おもしろかったです。
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香りを鼻の先で嗅ぎながら眠るのも、
おもしろかったです。(中略)
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