ドイツに勝って盛り上がり、昨晩コスタリカに敗れて、がっかりムード。
昨晩の試合を見ていると、ボールを持っている時間が日本の方が長かったけれども、うまく攻められなかった様子。
どんどん個人が攻めると、カウンターを受けたりするデメリットがあるのでしょうが、和を重んじる日本人の国民性を感じました。
と、詳しくない、にわかファンが語ってしまうのですから、見る方は勝手なものですね。
さて、最近「勝ち切る」という言葉をよく耳にします。
「しっかり勝ち切って欲しいです!」
「勝ち切れるように頑張ります!」とかとか。
他にも「攻め切る」「守り切る」なんて言葉も聞いたりします。
この「〜切る」という言葉。辞書に載っていたり、いなかったりするから最近の言葉のようです。
手元に三省堂国語辞典、新明解国語辞典がありますが、「勝ち切る」はどちらにも載っていない。
ネットで調べると同じように疑問に思うアナウンサーがいらしたが、囲碁の世界では使われているようで、「勝っている碁や勝てそうな碁は実際に勝つまでなかなか大変であるが、そのリードを保って勝つこと。」と囲碁用語として紹介されているから、囲碁から使われ始めたのかもしれない。
「勝ち切る」は辞書に載っていなかったけれど、「逃げ切る」はどちらの辞書にも載っている。
三省堂国語辞典には、
1.追いつかれ(つかまえられ)ないようにうまくにげてしまう。
2.〔もと競馬用語〕先行したまま、しのいで勝つ。
とある。
「逃げ馬」という最初に飛び出して、他より先行して走る馬があるから、その馬が「逃げ切ってゴールイン」となるのだろうけれど、「勝ち切る」とはどういう状態なのだろう。
印象だと圧倒的な強さを見せつけた形に感じるが、「逃げ切る」と混同しているようにも感じる。
三省堂国語辞典で「切る」を調べると、
〔動詞のあとについて〕
㊀おわりまで…する。「泳ぎ−」
㊁すっかり…する。「弱り−」
㊂完全に…する。「にげ−」
と、あるけれど、なんでも切ってしまうのはどうしてなのだろう。
刀を差した武士の名残だとしたら、凄い。
旧日本軍のような玉砕の美学の名残だとしたら、怖い。
根性論は廃れてきているけれど、日本人の国民性が現れているのかもしれない。
新明解国語辞典には「〜切る」が55もあるから日本人は切るのが好きなようだから、これからも、もっと切っていく事だろう。
サッカー日本代表には、
攻め切って、
守り切って、
やり切って、
勝ち切って頂きたい。
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