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2021年05月04日

セリフを入れる

台本のセリフを覚える事を「セリフを入れる」と僕達は言う。でも昔やったセリフの事は「覚えてる」という。しかし昔やったセリフを覚えている事はそうそう無い。

昔は一晩で代役をやる主役のセリフを入れて稽古に臨み、やる気を見せていたけれど、それは若いから早く覚えられたのか、その頃のやる気が無くなったのか、何なのか…。
最近はとても時間がかかるようになった。

今、緊急事態宣言が期日で解除される事を祈りつつ稽古をしているけれど、この前までは舞台のセリフを入れるのと同時に事務所に提出する演技サンプルのセリフも入れて自分で撮影していた。
これまで4本提出して、1本は編集作業が止まっていて、もう一本撮りたいと思っているところ。完成は5月の公演が終わってからになりそうだ。
図書館でシナリオが載っている本を借りてきて、2〜3分の長いセリフを選んだ。
長いセリフを言うのは大変難しい。気持ちだけでは組み立てられない。僕は長く新劇の世界にいて、それ以外に様々な芸能をやってきて得たものがあるし、そこが他とは違うセールスポイントなのではないかと思い、主人公がラストに言うセリフとか、犯人の自供などの様々なパターンの長いセリフをやる事にした。
全てに作曲した音楽をつけているから、一般公開したいところだけれど、今のところ未定だ。

長ゼリは自分で黙々とやるしかないけれど、舞台は会話を覚えなくてはいけない。特に5月の舞台はテンポあるセリフの連続なので、少しのミスが命取りになる。
20歳下の共演者にどうやってセリフを入れているのか聞くと「自分以外のところを抜いて録音して、それで稽古している」とのこと。実践した。
なる程、とても良い稽古になる。
紙で次のセリフを隠してやったりしていたが、これだと動きながらも出来るし、外でもイヤホンを挿して出来る。家で出来ても環境が変わるとセリフが出てこなくなる事を防いでくれる。

板の上で自由に演技をする為に、世界中の役者が苦労しているであろうセリフを入れる作業。
これも簡単ではないからこその面白さがあるのかな。
そんな余裕はまだないけれど。
劇場でお待ちしております。

☆☆次回公演☆☆
座・高円寺 春の劇場03
日本劇作家協会プログラム
劇団チャリT企画 #33
「うちのばあちゃん、アクセルとブレーキ踏み間違えた」
作・演出:楢原拓(chari-T)
2021.5.16.(日)〜23(日)
座・高円寺1
https://www.chari-t.com/pc/information.html
▼チケット取扱い(梶野扱い)
https://ticket.corich.jp/apply/111246/007/




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