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2021年06月14日

食品の値上げは「原料価格」だけではなかった!

食品値上げは、その原料価格上昇によるものであれば、それ以外は影響ないわけですが、運賃や人件費なんて言われると、すべてに当てはまってしまいます。

逃げ道のない口実になりますが、似たような値上げ話が話題になっています。


食品包装材などに使う合成樹脂フィルムの値上げが相次いでいる。最大手のフタムラ化学は6月から1割程度の引き上げを発表、需要家との交渉をスタート。

三井化学東セロも7月出荷分からの値上げを表明。ナフサ(粗製ガソリン)価格の上昇で原料の樹脂が値上がりしたのを転嫁する様子。

巣ごもり消費もあって食品包装用の需要は底堅く、値上げで採算改善を図る。



との事。

フタムラ化学はポリプロピレン(PP)製フィルム価格を1連(500平方メートル、20マイクロメートル換算)当たり250円、三井化学東セロも同250円以上引き上げ、東洋紡とグンゼも5月から200円の値上げに踏み切ったようです。

世界経済の回復を背景とした原油・ナフサ高を受け、フィルム原料の合成樹脂は値上がりが続く。樹脂の値決め指標である国産ナフサ価格は21年1〜3月は1キロリットル3万8800円となりましたが、4〜6月は4万7000円前後、ほぼ2年半ぶりの高値になる見通しです。

これを受けてポリプロピレンは今年に入り15%値上がりという事。


PP製包装フィルムはパンや野菜、菓子、冷凍食品などに幅広く使われていますよね。

日本ポリプロピレンフィルム工業会(東京・千代田)によると、20年の食品向け「延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム」の国内出荷量は17万6784トンで、19年をわずかに上回った。

新型コロナウイルス禍で増えた巣ごもり消費に加え、単身世帯の増加や高齢化の加速で食品の小分け包装が求められる傾向も需要を下支えしている。

フィルム各社は3〜4月にも相次いで値上げを打ち出したものの、十分な上げ幅を確保できなかったメーカーが多いもようです。原料樹脂だけでなく、副資材や物流などのコストも上昇していることから採算改善のため再値上げを打ち出しました。

塩化ビニール樹脂などを原料にしたラップの値上げも相次ぎ、信越ポリマーは小売店などで食品を包むラップ全製品を4月から15%以上値上げ。リケンファブロ(東京・千代田)も5月から、三菱ケミカルは6月からそれぞれ15%以上ラップ製品の価格を引き上げ。

いずれも塩ビをはじめ合成樹脂の値上がりを転嫁し、食品スーパーなどの資材費上昇に繋がります。

合成樹脂の高値は当面続くとみられますが、近年のレジ袋有料化によって、その辺はペイできるんじゃないの?とか思っちゃいます。

フィルムを仕入れて食品パッケージなどを製造する需要家からは「一定程度受け入れざるを得ない」との声が出ているようなので、今後、フィルムの値上がりが進めば食品包装材などに波及する可能性が考えられます。

そうすると、、、また食品が上がるって話ですね。



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