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2019年03月19日

海苔の危機!値上必至か?

すしやおにぎりに欠かせない「海苔」が約半世紀ぶりの不作となっているってな話で騒いでいます。

考え事.jpg

収穫量は前年比で15%減少。取引価格は40年ぶりの高値水準にあると言えます。寒い冬ほど品質が高まるとされていますが、今冬は水温が高かったほかに、1〜2月の降水量も少なく、ノリの生育に必要な栄養分が河川から海の養殖場に十分に供給されなかったようです。


これって、小売価格の上昇につながる可能性もあります。


全国漁連のり事業推進協議会の情報ですが、2018年11月〜19年2月の共同販売枚数は47億枚と前年同時期と比べ15%少ない・・・。日本経済新聞の推計では、今期の総収穫量は64億枚前後になる見通しで1972年以来、47年ぶりの低水準となるとのこと。


取引価格は2月末時点で1枚(縦21センチ、横19センチ)あたり13.77円と前年度の平均より15%高くなっています。ノリ漁は5月まで続くわけですが、すでに8割ほどが収穫を終えてしまっています。


このまま高値が続けば平均単価も82年以来、およそ40年ぶりの高値となる可能性があります。


ちなみに、全国1位の生産量を誇るのが佐賀県。2位の兵庫県も含め、ほとんどの産地で収穫が減っています。


先にも書きましたが、原因の一つの海水温の上昇ですが、ノリの生育には10〜20度が適温とされています。しかし今冬は水温がなかなか下がらず、各地で葉が育たなかったり傷んだりしました。それでも水温が下がるのを待つ事ができるんですが、養殖の開始時期が遅れると、結局終了時期が早まるわけ。


高水温による漁期の短縮などで、ノリの生産量は20年間で3割強減ってきているのです。


海水温の上昇による影響は他にもあり、魚の活動が活発になることから、本来、冬場はじっとしているはずのアイゴやクロダイなどが新芽を食べてしまった!という可能性も語られています。


そういえば、雨不足も重なっていますね。ノリは河川から流れる窒素やリンを栄養に育つのですが、栄養不足で色素が十分に生成されず、黄色くなる現象が起きたています。兵庫県の漁連の情報です。ですが、2月下旬には改善しつつあるというところまでは聞いています。


地元、主要産地の宮城県では1月、停泊していた貨物船から重油が海に流れ出し、ノリの養殖を中止に追い込まれた漁師もいました。「何やってんだよ!」と自分も怒鳴りたい!


様々な悪条件が重なり、収穫量は今のところ前年同期に比べ佐賀県が1割減、兵庫が2割減、三重が4割減、山口は5割減、徳島が8割減など全国的に減少しています。


ノリの生産量はかつて年間100億枚を超えていましたが、最近は80億枚を切ることが多くなってきています。国内需要は約80億枚といわれていますが、今年は10億枚以上不足する見通しとなっています。実は、すでに調達価格は前年より1〜2割上がっているというのが、ふりかけ大手メーカーの話。実はこのメーカー春以降の「値上げを検討」といういやーな話も聞こえてきています。



タグ:海苔
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