IbanezからシングルカットモデルのAZSシリーズが発売されます。ラインナップは、AZS2209H、AZS2200、AZS2200F、AZS2200Qのようです。
AZSシリーズは、AZシリーズで体現したコンセプトを引き継ぎつつも、トラッドなルックスと良い意味でそれらを裏切る随所に施したモダンなスペック、プレイアビリティとメンテナンス性の高さを両立した新開発のオリジナルハードウェア、ロック/ブルース/ジャズ/ネオソウルといったプレイスタイルにも幅広く対応し、それらに求められるサウンドメイクを可能にするピックアップと電装など、"AからZまで"を冠するに相応しいもう一つのスタンダードを目指して開発されたようです。
AZSシリーズは、シングルカットでありながら抱え心地の良さとコンテンポラリーなデザインを目指したオリジナルボディ形状で、エルボーコンターと薄く仕上げたボディコンターがプレイヤーとギターとの一体感を生み、演奏性向上にも大きく貢献するようです。そして、ボディのくびれを深くすることで抱えた時やステージ上での取り回しが良く、高い演奏性を実現しており、座位/立位に関わらずギターを抱えた瞬間にフィット感が感じられるエルゴノミックな設計のようです。また、ボディ裏面から8mmの高低差で段彫りし、ネックとの接合部を球面に仕上げることで高い演奏性を実現した"Super All Access"ネックジョイントを採用しているようです。さらに、低音弦側のカッタウェイを浅めに設計しており、ボディとネックとの設地面積を最大化することで、高い演奏性を保持しながらもサスティーンとレゾナンスの良さをも両立しているようです。
AZSシリーズのネックには、窒素加熱処理技術である”エステック処理”されたメイプル材を使用しているようです。エステック処理された木材は、形状安定性、反りに対する耐久性、耐水性、温度変化に強いといった特徴を持っており、日本国内で特許技術を取得しているようです。また、現代のギタリストに向けたAZシリーズの最大の特徴の一つである、スムースなネックグリップ形状のAZ Oval C(オーヴァル”C”)をAZSシリーズにも採用しており、指板とネックの接着面から指板エッジにかけてなだらかに落とし込むようにシェイピングし、指板エッジを丸めたコンフォートグリップで、ボールミル加工によって正確に且つ確実にその形状を再現しているようです。そして、ネック幅はナットで42mm、最終フレットで56.4mmに設定し、ローフレット部では握り込みやすさ、ハイフレット部にかけては親指をネック裏に置くクラシカルスタイルでの演奏性を特に配慮した形状となっているようです。さらに、ナットには、チューニングの安定性に大きく貢献する弦とナットの滑りの良さとレゾナンスの向上を実現するオイルを含浸した牛骨ナットを、ペグには、チューニングのスタビリティに定評のあるGotoh製マグナムロックマシンヘッドを採用したようです。このマグナムロックマシンヘッドは、H.A.P(Height Adjustable Post)機構を搭載しており、ポスト高さを調節することが可能で、各弦毎に適切なテンションが得られるようです。
AZSシリーズのフロントピックアップには、ピッキングニュアンスへの追従性、ファットなトーンと切れ味の良さを両立し音作りのしやすさを重視して、ヘッドルームを大きく持たせたSeymour Duncan製のMagic Touch-Miniミニハムバッキングピックアップを、リアピックアップには、ミッドレンジにピークを持たせ、ウォームで”Twangyな”トーンとナチュラルなサスティーンを生み出すSeymour Duncan製のAlnico II Pro Customシングルコイルピックアップを搭載しているようです。そして、リアピックアップのマウントは、クリアでファットで、かつ”Twangyな”トーンに欠かせないプレートマウント方式を採用しているようです。このプレートマウントは、Ibanezオリジナルのスティール製のようです。また、ミニスイッチの切替えひとつで自由自在にハムバッカーとシングルコイルモードを行き来することができ、合計5パターンのサウンドバリエーションを備えているようです。
AZS2209Hのボディには、レスポンスが良く明瞭なサウンドが特長のアッシュ材が採用されているようです。そして、ボディカラーは、Tri Fade BurstとPrussian Blue Metallicの2色のようです。また、すべてのノブやスイッチのアクセス性を高めるために、湾曲させたオリジナルデザインのコントロールプレートを採用しているようです。さらに、Gotoh & Ibanez“In-Tune”サドルを搭載したAZS専用設計のハードテイルブリッジのF1803 bridgeを搭載しており、ボディとダイレクトに接し、チタン製サドルとも相まって良好なレゾナンスとロングサスティーンが特長のようです。3WAYサドルは、シングルカット/フラットトップギターのサウンドに欠かすことのできない要素でありながら、イントネーションとチューニングの精度には難があります。そこで、サドル上に弦溝加工をすることでイントネーション精度向上を実現したのが、Gotoh製”In-Tune”サドルでのようです。弦溝には、クラシックタイプサドルに発生しやすい”弦ズレ”が起こらないという利点もあるようです。その設計思想を受け継ぎつつ、AZS専用に開発したのが前述のGotoh & Ibanez“In-Tune”サドルのようです。まず、スキッピングやハイブリッドピッキングを好む現代のギタリストの嗜好を汲み、弦間ピッチは10.5oに設定(市販のIn-Tuneは10.8o)したようです。弦間ピッチを揃えるには、各サドルの傾きが小さい方が好ましく、これを実現すべく、Gotoh & Ibanez“In-Tune”サドルでは、1弦と6弦の弦溝だけを他の弦よりもわずかに深く設定しそれぞれのサドルが外側に過度に低くなることを防いでいるようです。また、それだけでなく、サドルの側面を緩やかなラウンド形状に設計することにより、サドルのエッジ同士が相互に押し合って弦間ピッチが狂うのを最小限に抑えるようです。
AZS2200のボディには、バランスの取れた明るいトーン特性、豊かなサスティーンを特徴とするアルダー材が採用されているようです。そして、ボディカラーは、Blackの1色のみのようです。また、ボディ上面はリセスなしとなっており、ブリッジプレートとギターのボディがダイレクトに接するため、ピッキングのニュアンスの再現性やレゾナンスの良さが特長のようです。さらに、弦振動を効果的にボディへと伝達する5本掛けスプリングを採用し、スプリングの”共振/共鳴”を抑えるために装着したゴム製のスプリングミュートを装備しているようです。ブリッジには、IbanezとGotohとのコラボレーションで実現したT1702B tremolo bridgeを採用しているようですサドルには、音の立ち上がりが良さとソリッドかつファットなサウンドの両立を実現する硬質な切削チタンを、イナーシャブロックには切削スティールを採用し、伸びのある高音域も特徴としているようです。弦間ピッチは10.5mmのナロースペーシング設計で、スキッピングやハイブリッドピッキングを多用するプレイヤーが要求する弦間をまたいだピッキングのしやすさを追求したようです。
AZS2200Fは、AZS2200のボディトップにフレイムメイプルを採用したSPOTモデルのようです。また、ボディカラーは、Sunset Burstの1色のみのようです。
AZS2200Qは、AZS2200のボディトップにキルトメイプルを採用したSPOTモデルのようです。また、ボディカラーは、Royal Blue Sapphireの1色のみのようです。
IbanezからシングルカットモデルのAZSシリーズが出ますね。エレキギターを探している人は、検討してみてはいかがでしょうか。また、AZS2200FとAZS2200QはSPOTモデルなので、欲しい人は早めに購入することをオススメします。
AZSシリーズについてはこちらを参照してください。